公開日:2025.10.29 / 最終更新日:2025.10.29

ゲームプランナーとは?目指し方・年収・向いている人・必要スキル・資格を解説

ゲームプランナーの仕事内容、年収、必要スキルを解説します。ディレクターとの違いや企画書作成、データ分析といった実務についても説明します。

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目次

未経験から目指す場合は、学習と制作を継続し、作品や実績を発信することが重要です。ITパスポートやMOSの資格取得、インターンでの実務経験が転職成功のポイントとなります。

ゲームプランナーとは?基本的な仕事内容を解説

ゲームプランナーは、ゲームの面白さを設計し、企画から運用まで全体を管理する職種です。ゲームデザインやレベルデザイン、バランス調整、収益化設計、データ分析による改善提案などを行います。プレイヤーの楽しさと事業成功の両立を目指します。

ゲーム企画の立案から運用まで担う重要な職種

ゲームプランナーは、企画アイデアを具体的な仕様書に落とし込み、開発チームFX全体で共有できる形にする仕事です。開発中は要件調整や優先順位付けを行い、リリース後はイベント企画やゲームバランス調整、データ分析による改善を継続的に担当します。

開発フェーズ 主な業務 代表的な成果物
企画立案 コンセプト設計、コアゲームループ定義、ターゲット・競合分析、KGI/KPI仮設定、ピッチ/プレゼン 企画書、世界観・ゲームサイクル図、ロードマップ、リスク・想定課題
プリプロ/試作 プロトタイプ要件定義、レベルデザイン試作、UI/UXフロー策定、プレイフィール検証、フィードバック反映 仕様書(骨子)、画面遷移図、ルール定義、試作検証レポート
開発/実装 詳細仕様書作成、データ仕様・パラメータ設計、タスク整理、品質要件提示、社内外レビュー対応 詳細仕様書、パラメータ表、アセット発注書、受入検収リスト
リリース準備 チューニング、チュートリアル/初回体験設計、CERO想定・プラットフォームレギュレーション確認、QA連携 テスト計画、既知の問題リスト、ストア素材要件、年齢レーティング考慮事項
運用/ライブオプス イベント/ガチャ設計、報酬テーブル作成、KPIモニタリング、ABテスト、改善提案、コミュニティ・CS連携 運用カレンダー、イベント仕様書、ダッシュボード要件、改善バックログ

特にスマホゲームでは、サービス開始後の運用が売上に直結するため、目標設定やデータ分析、改善施策の素早い実行が重要になります。

ゲームディレクター・プロデューサーとの違い

他職種との役割分担を知れば、判断の流れと責任の範囲がはっきりします。

役職 主目的 主な責任 意思決定の範囲
ゲームプランナー 楽しい体験の具体化と仕様設計 企画・仕様書作成、レベル/パラメータ設計、UI/UX要件、データ分析に基づく改善提案 機能・イベントの詳細仕様、バランス調整案、短中期の運用施策
ゲームディレクター 作品全体の品質と一貫性の担保 ゲームデザイン方針、優先順位付け、品質基準、開発スコープ調整 体験の方向性、リリース基準、重大仕様の採否
ゲームプロデューサー 事業目標の達成と組織・予算管理 売上・予算・人員計画、外部折衝(パブリッシャー/IP/ライセンス)、マーケ戦略整合 予算配分、販売戦略、外部パートナー方針

プランナーはゲームの仕様を設計し改善を進める役割、ディレクターはゲーム体験全体に責任を持つ役割、プロデューサーは事業全体を統括する役割を担っています。

ゲーム業界での役割と責任範囲

プランナーは開発チーム全体と連携し、仕様の一貫性とユーザー価値を保ちます。運用型ゲームでは、イベント設計やゲーム内経済の管理、数値分析に基づく改善提案が主な業務です。

仕様の明確さ、ゲームの楽しさ、数値の健全性がプランナーの成果となり、開発チームとユーザー、事業目標をつなぐ重要な役割を果たしています。

ゲームプランナーの年収・給与相場を詳しく調査

ゲームプランナーの年収は、経験年数や役職、会社の規模、担当するゲームジャンルなどによって大きく変わります。ここでは転職市場でよく見る年収レンジをもとに、一般的な相場をまとめました。ただし実際の条件は、各会社の給与制度や評価のタイミング、業績ボーナスによって変動します。

経験年数・企業規模別の平均年収

年収は基本給と賞与(年俸制の場合もあり)、各種手当(残業代・住宅・交通費など)で決まります。東京などの首都圏や大手企業は給料が高い傾向にあります。固定残業代込みの求人では、何時間分が含まれているか、超過した場合の支払いはどうなるかを事前に確認しておきましょう。

おおまかな年収レンジの目安

経験・職位 ベンチャー/中小(〜約300名) 大手(約300名超) 想定月給の目安 賞与・インセンティブ
未経験〜ジュニア(0〜2年) 年収 約300〜400万円 年収 約350〜450万円 月給 約23〜30万円 年2回支給の事例が多い
中堅(3〜5年) 年収 約400〜600万円 年収 約500〜700万円 月給 約28〜45万円 業績連動の加算あり
シニア/リード(6〜9年) 年収 約550〜800万円 年収 約650〜900万円 月給 約35〜60万円 プロジェクト評価で増減
マネージャー/ディレクター候補 年収 約700〜1000万円 年収 約800〜1200万円 月給 約45〜80万円 役職手当・業績給の比率高め

ゲーム運営で売上アップの成果を出した人は、年収が高くなりやすいです。大きなプロジェクトほど給料も上がります。

地域・ジャンル別の傾向

首都圏は全体的に年収が高く、関西ではコンソールゲームや老舗メーカーの求人で中〜高水準となっています。地方都市は全体的に控えめな水準です。スマホゲームの運用経験者や、サービス運営・イベント企画・収益化施策に詳しい人材は市場での需要が安定しています。

フリーランス・業務委託での収入実態

契約形態は時間単価や月額固定の準委任と、成果物ベースの請負が一般的。仲介会社を利用する場合は手数料が差し引かれ、源泉徴収や消費税、社会保険料、機材費用などは自己負担となります。年収を安定させるには、稼働率の維持と案件バランスの管理が重要でしょう。

月額単価・時給の目安

稼働形態 経験水準 月額単価の目安 想定時給の目安 年収換算(12か月稼働)
週5 常駐/フルリモート(準委任) 中堅 約60〜80万円 約3,800〜5,000円 約720〜960万円
週5 常駐/フルリモート(準委任) リード/マネージャー 約90〜120万円 約5,600〜7,500円 約1,080〜1,440万円
週3〜4 稼働(準委任) 中堅〜シニア 約36〜64万円 約3,800〜5,000円 約432〜768万円
スポット請負(仕様/企画レビュー等) 案件難易度に依存 約10〜80万円/件 案件数により変動

単価は直請けのほうが高くなりやすい反面、契約や請求の手続きが煩雑になります。契約書には検収基準や著作権、支払い条件を明記し、最低稼働時間や作業範囲を事前に決めておくと収入が安定しやすくなるでしょう。

フリーランスで年収を安定させるポイント

直請け案件を増やし、複数の会社との取引関係を築くことが重要です。過去の改善実績を具体的な事例としてまとめ、企画書や仕様書のテンプレートを整備しておきましょう。手数料や税金、社会保険料を考慮した利益管理も欠かせません。

年収アップのための転職・昇進戦略

評価は会社によって異なりますが、多くの場合KPIや品質、進行管理などの成果を重視する傾向があります。具体的な数字や実績を示し、同じような成果を再現できることをアピールすることが大切です。また、市場の給与相場を把握し、評価時期や大型プロジェクトが始まるタイミングを狙うことも重要になります。

給与交渉のための可視化項目

新機能やイベントでの数値改善実績、担当した業務範囲、作成した企画書や仕様書の件数を明確にしておきましょう。チーム規模や育成経験、リリース実績、工数削減や品質向上の具体的な成果も重要な評価ポイントになります。

相場を上げやすい打ち手

スキルアップのためには、スマホゲームの運用案件への転職、人気IPや大型プロジェクトでの実績作り、チームリーダーやマネジメント業務への挑戦が効果的です。また、英語やデータ分析スキルを身につけたり、年俸制やストックオプションがある会社を検討することも重要になります。

ゲームプランナーの詳細な業務内容と1日の流れ

ゲームプランナーは、ゲームの企画から開発、運営まで幅広く担当し、ゲームを成功に導く仕事です。

企画書・仕様書作成とプレゼンテーション業務

企画立案・市場調査

ターゲット層を明確にし、市場調査と競合分析を実施します。ジャンルの特性や収益モデル、最新トレンドを把握することから始めます。目標となる指標を設計し、初期段階では日次アクティブユーザー数や継続率などの重要な数値を定義しておきましょう。仮説はモックアップで早期に検証し、ゲームの楽しさや基本的な仕組みが適切かを確認することが大切です。

成果物 主な内容 目的
企画書(コンセプトシート) 世界観設定・ナラティブ、コア体験、差別化要素、収益モデル(ガチャ/パス/広告) 意思決定者への全体像共有
市場・競合リサーチ ランキング動向、ファネル比較、運用施策のベンチマーク 勝ち筋の仮説構築
KPI設計 KGI、KPIツリー、測定方法と閾値 評価軸の明確化

仕様策定・ドキュメント整備

ゲームの要件定義から画面設計、ルール、経済バランスまで各種仕様書を作成します。ConfluenceやNotionでバージョン管理を行い、変更時は履歴と影響範囲を記録。必要に応じてUnityでプロトタイプを作成し、ExcelやGoogleスプレッドシートで数値バランスをシミュレーションしています。仕様書は常に最新状態を保ち、チーム全体での情報共有が重要です。

プレゼンテーション・社内合意形成

企画書で構想からスケジュール、予算まで整理し、関係部署と話し合って方針を決めます。各チームに分かりやすく伝え、作業内容を明確にして認識のズレを防ぎます。

使用ツール例

用途 代表的なツール
ドキュメント/ナレッジ Confluence、Notion、Googleドキュメント
試作/ビルド確認 Unity、Unreal Engine
数値設計 Excel、Googleスプレッドシート
資料作成 PowerPoint

制作進行管理とチームとのコミュニケーション

進行管理の基本(WBS/ガントチャートとスクラム)

要件を作業単位に分解し、スケジュール管理で重要な工程を把握します。アジャイル開発では機能一覧を整理し、短期計画で要件を決定して進捗を可視化します。機能計画とリリース予定を連動させ、コラボや審査期間などの外部要因も考慮することが重要でしょう。

チーム連携と会議体

会議種別 目的 頻度の目安
デイリースクラム(スタンドアップ) 昨日/今日/障害の共有、ブロッカー解消 毎日
スプリント計画/レビュー/ふりかえり 目標設定、成果確認、改善抽出 各スプリント頭・末
仕様すり合わせ 仕様の疑問点解消、UI/演出の意思決定 必要に応じて
リリース前レビュー 品質・リスク・審査項目の最終確認 リリース直前

品質管理・リスク対応

JIRAやRedmineでバグ管理を行い、優先度や再現手順を整理して修正順序を決めています。仕様変更時はコストやスケジュール、品質への影響を関係者で話し合い、プロジェクトの範囲をしっかり管理。App StoreやGoogle Playの審査基準に合わせて、表現や課金の仕組み、プライバシー対応も事前確認が必要です。

使用ツール例

カテゴリ ツール
課題/進行管理 JIRA、Redmine
バージョン管理 Git(GitHub、GitLab)
コミュニケーション Slack、Microsoft Teams
情報共有 Confluence、Notion

テストプレイ・データ分析・改善提案

テスト計画とQA連携

ゲームのテスト項目と合格基準を決め、様々な角度からチェックします。プレイ中に見つけた問題は画像と手順を記録し、修正の優先順位を決めます。運用時はイベントやガチャの設定ミスがないよう、チェックリストで確認します。

運用データ分析とKPI設計

データベースからログを抽出し、可視化ツールで分析してボトルネックを特定します。ユーザー数や継続率、課金関連の指標を監視し、テストで施策効果を検証。プレイ体験の観察とデータ分析の両面から意思決定を行うことが重要でしょう。

改善施策の立案・リリース運用

チュートリアルの離脱改善、バランス調整、報酬設計、UI改善、イベントカレンダーの運用を行っています。カスタマーサポートやストアレビュー、SNSコミュニティの声を参考にし、KPIの変化と合わせて改善の優先順位を決定します。リリース時は審査期間を考慮し、段階的な配信やトラブル時の対応計画も準備が必要です。施策は仮説・実装・効果測定・改善のサイクルで継続的に最適化しています。

1日の流れ(開発期・運用期の例)

時間帯 開発期の主な行動
10:00 メール/チャット確認、デイリースクラム準備
10:15 デイリースクラムで進捗/課題共有
11:00 仕様すり合わせ(UI/エンジニア)と課題チケット更新
13:00 仕様書更新(Confluence/Notion)、数値モデル調整(Excel)
15:00 プロトタイプの確認とフィードバック
17:00 リスク・スケジュール見直し、関係者へ共有

 

時間帯 運用期の主な行動
10:00 ダッシュボード確認(DAU/売上/障害)、CS・レビューの一次チェック
10:30 前日施策のKPI確認、ABテストの中間集計
11:30 イベント/ガチャ更新の最終チェックリスト対応
13:00 分析深掘り(SQL/BigQuery)、改善案の要件化
15:00 リリース判定会、ストア申請/審査対応
17:00 次回施策の企画書/仕様書更新、コミュニティ反応の整理

毎日の仕事は、情報を集めて話し合い、作業を進めてチェックし、改善点を見つける流れで進めます。

ゲームプランナーに向いている人の特徴・適性

ゲームプランナーには、ゲームへの情熱だけでなく幅広いスキルが求められます。ユーザー体験を起点に市場を読み、仕様に反映し、チームを動かし、データを活用して改善する総合力が必要でしょう。これらの要素を持つ人が現場で活躍しやすい傾向にあります。

指標 向いている傾向 具体例
ゲーム愛・インプット 幅広いジャンルを遊び、楽しさを言語化できる プレイ後に良し悪しを要素分解し、改善案をメモ化
トレンド感度 国内外のランキング・話題作の要因を素早く把握 イベント設計やマネタイズの潮流をリサーチして提案
論理・数字 仮説検証でKPIを設計し、意思決定ができる DAUやリテンションの改善策をABテストで検証
コミュニケーション 職種横断で合意形成し、仕様変更にも強い デザイナー・エンジニアと要件定義を詰める
責任感・推進力 締切と品質のバランスで前に進める スコープ調整や優先度付けでリリースを死守

 ゲーム愛と市場トレンドへの敏感さ

「なぜこのゲームは面白いのか」を説明でき、具体的な仕様や数値に変換できる人はゲームプランナーに向いています。単なるファン目線ではなく、プレイ体験や導線、テンポ、報酬設計などを仕組みとして理解することが大切です。

幅広いプレイ経験と分析癖

家庭用ゲーム、スマホ、PCなど色々なゲームを遊んで、ゲームの作り方を細かく分析します。プレイ後は感想ではなく「なぜこうなったか」「その理由」「改善案」をメモする習慣が役に立ちます。

市場動向・競合リサーチの習慣

ストアランキングやレビュー、アップデート情報を継続的にチェックし、イベント企画や収益システムの傾向を把握します。ヒット要因を分析し、自分のプロダクトに活用できれば大きな強みとなるでしょう。

ユーザー視点と体験設計へのこだわり

想定するユーザーの行動や動機を考えて、チュートリアルや報酬、画面の流れをスムーズにします。「自分が好き」だけでなく「ユーザーが続ける理由」を説明できる人は、企画の説得力が高くなります。

論理的思考力と優れたコミュニケーション能力

企画から運用まで幅広く判断する必要があります。論理的に考えて周りと話し合えると、開発が早く進み品質も良くなります。

ロジカルシンキングと仮説検証

課題を現状と原因、対策に分けて整理し、効果と実現しやすさで優先度を決めます。作業範囲やリスクを明確にし、判断理由を説明できれば信頼を得やすくなるでしょう。

データリテラシーとKPI感度

DAU、リテンション、ARPU、課金率、ファネルなど基礎指標の意味を理解し、ABテストやイベント調整に活用できることが重要です。ダッシュボードを読み解いて施策の効果を検証するサイクルを回せると、運用で力を発揮します。

文章力・仕様書作成とプレゼンテーション

誰が読んでも同じ理解ができる設計書を作る力が大切です。会議では要点を短時間で伝え、決断してもらう話し方が必要になります。

チームワーク・ファシリテーション

開発チームの各職種の制約を理解し、意見の対立を合意に導く力が重要です。論点整理や会議の可視化、タスクの優先順位付けによって、効率的な開発を推進できるでしょう。

柔軟性・ストレス耐性と推進力

仕様変更や不確実性を前提に、仮説の見極めと方向転換ができる柔軟さが必要です。「完璧より納期」を状況に応じて選択し、品質を保ちながらやり抜く判断力が現場で評価されます。

ゲームプランナーに必要なスキル・能力と有利な資格

ゲームプランナーは、面白いゲームを作って考えを上手く伝えられる人が求められます。資格は必須ではありませんが、転職で有利になり仕事にも役立ちます。

企画立案力・プレゼンテーション技術と関連資格

必須スキル

ユーザー価値を中心に、ゲームの基本システムから収益化まで一貫して設計します。企画書や仕様書で意図を明確にし、関係者への提案と合意を進めることが重要です。効果的な説明と情報整理が成功の要因となるでしょう。

スキル要素 実務での活用
コンセプト設計 ペルソナ・価値提案(UVP)を定義し、競合比較や差別化ポイントを整理して企画書に落とし込む。
ゲームデザイン基礎 コアメカニクス、進行・難易度カーブ、報酬テーブル、イベント設計を仕様書として明記。
資料作成・可視化 PowerPoint/Wordで構成・図解・表を用いて説得力あるプレゼン資料・仕様書を作成。
合意形成・説明責任 レビュー会での根拠提示、リスクと代替案の提示、意思決定の背景を記録。

関連資格

資料やプレゼンの質は評価に直結します。実務での成果物と合わせて、資料作成の基礎力を資格取得で身につけるのも有効な方法です。

資格名 概要 実務でのメリット
MOS(Microsoft Office Specialist)PowerPoint/Word 資料作成・ドキュメント整備の操作スキルを証明。 企画書・仕様書の品質向上、レビュー通過率の改善に寄与。
色彩検定 色の理論と配色設計の基礎知識を測る検定。 UIモックやスライドの視認性・訴求力の向上に有効。

相手を納得させるには、根拠のある企画と分かりやすい資料が大切です。資格で基礎を身に付け、実際に作った企画書などで実力をアピールできます。

データ分析・市場調査スキルとマーケティング検定

必須スキル

市場やユーザー理解に基づく仮説立てと、数値での効果検証が必要です。継続率や収益指標を使い、データ分析やテストで改善を繰り返します。表計算ソフトや分析ツール、データベースの基礎知識があると有利です。

分析テーマ 主要指標/KPI 活用例
エンゲージメント DAU/MAU、セッション長、リテンション率 チュートリアル離脱の原因特定、ゲームループの改善。
マネタイズ ARPPU、ARPDAU、課金率、LTV ショップUIや価格設計、報酬テーブルの最適化。
獲得・流入 CPI、CVR、ファネル指標 広告クリエイティブのA/Bテスト、オンボーディング改善。

関連資格

マーケティングの基礎知識とデータ分析スキルを資格で身につけると、施策の企画から効果測定まで一貫して取り組めるようになります。

資格名 概要 実務でのメリット
マーケティング検定(日本マーケティング協会) 市場分析・STP・4Pなどの基礎理論を体系的に学ぶ。 市場調査設計やKPI設計の妥当性が増し、説得力が向上。
統計検定 記述統計・推測統計・検定などの統計リテラシーを評価。 A/Bテスト設計・有意差判定・コホート分析の精度向上。

企画から改善まで早く繰り返すことが、ゲーム運営の強みです。数字で成果を見せることで、チーム全体で効果を確認できます。

IT知識・Officeスキルと取得すべき資格(ITパスポート・MOS等)

必須スキル

開発手法や技術の基礎を理解し、エンジニアやデザイナーと効果的にコミュニケーションできることが重要です。表計算での関数やグラフ作成、プレゼン資料の作成、文書の版管理といったオフィススキルが基本となるでしょう。

IT領域 理解ポイント 実務での活用
開発プロセス 要件定義、バックログ、スプリント、レビュー 仕様の粒度調整、優先度設定、進行管理の精度向上。
データベース/API テーブル設計の概念、基本的なSQL、RESTの基礎 ログ要件の定義、KPI取得の要件化、データ抽出依頼の明確化。
Office活用 Excel関数・ピボット、PowerPoint構成、Word体裁 数値検証・可視化、意思決定資料、仕様書の標準化。

取得すべき資格

ITとOfficeの基礎スキルがあると、技術的な理解力を客観的に示すことができます。開発現場との認識のズレを減らし、実装までのやり取りがスムーズになります。

資格名 領域 実務でのメリット
ITパスポート IT全般(経営・戦略、開発、セキュリティ) 要件定義やリスク認識の共通基盤を獲得、現場コミュニケーションが円滑に。
基本情報技術者試験 情報処理(アルゴリズム/ネットワーク/DB) 仕様の実現可能性や工数の目利き力が向上。
MOS(Excel/PowerPoint) Office実務 ダッシュボード作成や説得力あるプレゼン資料の標準化が可能。
VBAエキスパート Excel VBA レポート自動化や定型業務の効率化で分析サイクルを高速化。

パソコンスキルがあると、企画を実現する力とスピードが上がります。資格で基礎を身に付け、現場でたくさん話して実践することが上達の方法です。

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ゲームプランナーになるための具体的な目指し方

ゲームプランナーになるには、学習と実践、ポートフォリオ作成を組み合わせることが効果的です。学ぶだけでなく、実際に小さな作品を作り、検証して成果物にまとめることが転職成功の鍵となるでしょう。

ルート 学習期間の目安 主な学習焦点 想定アウトプット
専門学校 2〜3年 ゲーム企画、仕様書、レベルデザイン、プロジェクト演習 企画書・仕様書・プロトタイプ・チーム開発実績
大学(情報系・メディア系など) 4年 情報科学、UX、データ分析、マーケティング、ゼミ研究 研究成果、分析レポート、企画書、プレゼン資料
独学 自由 GDD(ゲームデザインドキュメント)、プロトタイプ、運用想定 個人制作の体験版、仕様書、KPI設計メモ、振り返り
アルバイト・インターン併用 募集期間に準拠 制作進行補助、データ集計、QA、コミュニケーション 実務での担当タスク、改善提案、評価コメント

専門学校・大学での学習とカリキュラム選択

学校選びは学べる内容と、制作や発表の機会があるかで判断することが大切です。入学直後からポートフォリオ作成を計画しておくと効果的になります。

学校選びのチェックポイント

以下の観点で比較検討すると、就職に直結しやすい学習環境を選べます。

  • 企画専攻の有無と「仕様書・レベルデザイン」を中心に学べるか
  • Unity・Unreal Engine等のプロトタイピング環境と演習時間の確保
  • チーム開発(アジャイル・スクラム等)と発表機会の頻度
  • 業界連携(企業課題・特別講義・インターン案内)の実績
  • 就職支援(ポートフォリオ添削・模擬面接・求人紹介)の体制

推奨カリキュラム例

科目・演習 狙い 成果物(ポートフォリオ)
ゲーム企画基礎 コア体験・ターゲット定義・差別化の論理構築 1枚企画・ピッチ資料
仕様書・GDD作成 ルール・UI・フロー・KPIの整合性設計 仕様書、ワイヤーフレーム、ユーザーフロー
レベルデザイン 難易度曲線と学習曲線、チュートリアル設計 レベル設計書、難易度調整の検証レポート
プロトタイピング 短サイクルでの検証、プレイフィールの確立 Unity/Unrealの体験版、検証メモ
データ分析・運用 KPI設計、イベント設計、ABテストの基礎 KPIダッシュボード例、改善提案書
プロジェクト演習 進行管理、タスク分解、リスク管理、発表 スケジュール、バーンダウン例、成果発表動画

在学中にやるべきこと

  • 学期ごとに「企画書→仕様書→プロトタイプ→テスト→改善」の成果物を積み上げる
  • ゲームジャムや学外コンテストで他流試合を経験し、短納期の意思決定を鍛える
  • インターン応募を見据え、プレゼン資料と実機デモを常に更新する

独学での勉強法と実践スキルの身につけ方

独学は小さく作って発表することを大切にし、失敗と学んだことを記録して公開すると評価が高くなります。

学ぶべき領域

  • 企画・GDD:コアメカニクス、ターゲット、差別化、KPI仮説
  • 仕様書・UI/UX:画面遷移、ワイヤーフレーム、チュートリアル導線
  • プロトタイプ:UnityまたはUnreal Engineで1面の体験版を作る
  • データ分析:ログ設計、集計(スプレッドシート)、ABテストの設計
  • 運用思考:イベント設計、報酬バランス、課金導線の良し悪し分析

学習の進め方(ステップ)

ステップ 行動 評価基準
1. 情報収集 好きなゲームの逆分析(コア体験・導線・KPI想定) 1枚分析シートを量産できている
2. 模倣と改良 既存ルールを最小改変して遊びの差分を検証 差分の意図と結果を説明できる
3. プロトタイプ 1ステージのみの体験版を短期で実装 5分で魅力が伝わるデモがある
4. テストとPDCA ユーザーテスト→改善案→再テストを繰り返す 改善の根拠がデータや観察に基づく
5. 公開と振り返り 成果物と学びを整理し、次の企画に反映 ポートフォリオの質と一貫性が上がる

ポートフォリオの作り方

  • 基本構成:作品サマリ(目的・ターゲット)/企画書・仕様書/プロトタイプ動画・体験版/テスト結果と改善履歴/ふりかえり
  • 「どの課題を、どの仮説で、どう解決したか」をプロセスごとに示すと、企画力・論理性・改善力が伝わります。
  • 作品はジャンルを分散(パズル・アクション・運用想定のあるモバイル等)し、適応力を示す

業界アルバイト・インターンでの経験積み

現場経験は実務スキルとチームワークを身につける効果的な方法で、転職活動でも大きなアピールポイントになるでしょう。

探し方

  • 企業の採用ページや求人サイトで「プランナー補助・運用補助・QA」などの募集を確認
  • 学校のキャリアセンターや勉強会・ゲームジャムで情報収集
  • 応募要件(就業日数・ツール・提出課題)を事前に整理し、合致度の高い案件に集中

応募書類と面接のポイント

  • 書類:成果物中心に簡潔に(企画書、仕様書、プロトタイプ、改善レポート)
  • 課題:制約下での意思決定(範囲・優先度・代替案)を明記
  • 面接:STAR(状況・課題・行動・結果)で具体的に説明し、再現性を示す

現場で評価される立ち回り

  • 進行管理:期限・依頼内容・合意事項をドキュメント化し、報連相を徹底
  • コミュニケーション:仕様の前提・目的・影響範囲を明確にして相談する
  • タスク運用:チケットの粒度、優先度、ステータス更新を欠かさない
  • 検証姿勢:テストケース作成、再現手順、改善提案の根拠をデータで示す

終了後のキャリアへの活用

  • 担当タスクと成果を事実ベースでポートフォリオに追記(比較前後・KPIの変化など)
  • 推薦コメントや実務評価を依頼し、次の選考で活用
  • 関係者とのネットワークを維持し、継続的な情報交換につなげる

ゲームプランナーの転職・就職成功のコツ

ゲームプランナーの選考は、漠然とした「ゲームが好き」ではなく、具体的な成果物と再現できる実績で判断されます。応募書類やポートフォリオ、面接では「課題発見→仮説→施策→結果→改善」の流れを一貫して示すことが重要になります。

未経験者・経験者別の転職戦略

応募者が多い職種なので、狙っている会社に合わせた対策が大切です。未経験者は仕事に役立つスキルをアピールし、経験者は具体的な成果と応用力を示すことで採用されやすくなります。

項目 未経験者 経験者
到達ゴール アシスタントプランナー、運用補助、QA/CSからの職種転換 リード/シニアプランナー、ディレクター候補、企画兼運用のハイブリッド
入口となる職種 QA、カスタマーサポート、コミュニティ運営、アナリスト見習い レベルデザイン、イベント設計、バランス調整、KPI改善の専任領域
作品・実績の見せ方 短い企画書、プロトタイプ(Unity等)、モック、テキスト仕様 売上/KPI改善、イベントKPI、CVR改善、LTV・ARPU・リテンション率の推移
応募先の選び方 運用学習できるモバイルF2P、少人数で企画裁量のあるインディー/中小 担当領域と合致する規模/プラットフォーム(モバイル/コンシューマ/PC)
スキル補強 Excel/スプレッドシート、PowerPoint、基礎的な確率・期待値、Unityの基礎 SQLによる集計、A/Bテスト設計、ダッシュボード運用、Unreal Engineの理解
選考で強調 「学習速度」「試作と検証の回数」「ユーザー理解」 「組織内での役割」「スコープ管理」「リスクと打ち手の事前設計」

未経験者の戦略

自主制作した作品を持参し、企画力をアピールしましょう。短いゲーム仕様書と動作するプロトタイプのセットが効果的です。実務レベルの設計や改善履歴を記録し、品質管理や運営経験があれば「ユーザーの声から改善提案」として活用することで選考通過率が向上するでしょう。

経験者の戦略

タイトル規模よりも担当範囲と成果を明確にすることが大切です。DAU、D1/D7リテンション、売上構成、復帰率、課金率などのKPI変化を施策単位で前後比較し、原因と対策の優先順位を整理します。企画プロセスやレビュー体制、意思決定の進め方など、再現できる仕組みを説明できる人は上位ポジションで評価されやすくなります。

応募チャネルの使い分け

チャネル 向いているケース ポイント
直応募 志望動機と実績が募集要件に強く合致 職務経歴書とポートフォリオを求人票の要件語(例:運用、レベルデザイン、KPI)で最適化
転職エージェント 年収交渉、非公開求人、職務要件の深掘りをしたい リファレンス情報や面接の評価軸を事前に入手し、想定問答を準備
リファラル 志望企業のカルチャーフィット確認や書類通過率向上 現場のワークフロー(JIRA/Backlogなど)や意思決定プロセスを事前に理解
インターン/アルバイト 未経験からの実務経験獲得 期間中の成果物と評価を「数字」と「文書」で回収し、次の選考に転用

採用されるポートフォリオ作成術

採用担当者は短時間で実力が分かる資料を好みます。最初に要約、次に代表作品3つ、最後に作り方と学んだことの順番で作ると分かりやすく、面接で詳しく聞かれても答えやすくなります。

コンテンツ 目的 評価されるポイント 形式の例
企画書(新規/機能追加) 発想力と実現可能性の両立 ターゲット定義、KPI設計、コアメカニクス、収益化の整合性 PowerPoint/PDF 8~12枚
仕様書/フローチャート 伝達力と曖昧さの排除 入出力定義、例外ケース、UIワイヤー、データ項目定義 図版+テキスト、Figma等のキャプチャ
運用改善事例 KPIドリブンの実務遂行 課題→仮説→施策→結果→次アクション、A/Bテスト設計 グラフ(ARPU、リテンション、CVR)、分析メモ
レベル/バランス調整 ゲーム体験の設計力 難易度曲線、報酬テーブル、確率・期待値の根拠 Excel/スプレッドシート、曲線グラフ
プロトタイプ 素早い検証能力 コア体験の実装、テスト観察からの反復改善 Unity/Unreal Engineで簡易操作可能

構成とボリューム

総量は10~20ページ程度を目安に、1作品あたりは狙いと成果を3分で読める分量にまとめます。採用担当者は短時間で判断するため、各作品の冒頭に要約、役割、結果を統一して記載すれば他の応募者と比較されても目立ちやすくなるでしょう。

差がつく見せ方

数字はグラフ化し、データの出所と前提条件を明記することが重要です。UIはスクリーンショットに注釈を添え、仕様は例外パターンや依存関係、リスクと回避策まで記載すると実務での再現性が伝わりやすくなります。機密情報は除いて、公開できる範囲で再構成しましょう。

提出時の注意

PDFと発表用の編集できるファイルの両方を用意すると便利です。ファイル名は分かりやすく付け、目次とページ番号を付けて読みやすくします。

面接で評価される自己PR方法

自己PRでは、チームで成果を出せる人材であることを具体的に示します。感想や好みではなく、担当した役割、数値結果、過程、学びを明確に伝えましょう。ケース課題では、不明な点を質問で確認し、前提から提案まで論理的に説明することが重要です。

よくある質問 面接側のねらい 回答の骨子 避けたい回答例
最近ハマったゲームと改善提案 ユーザー視点と仮説検証力 対象ユーザー→課題→KPI仮説→打ち手→効果測定 「面白い/つまらない」だけで根拠や計測がない
最も成果を出した施策 再現性と役割の明確さ 背景→目標値→自分の貢献→結果→反省/横展開 チームの総括のみで個人の影響度が不明
トラブル時の対応 リスク管理とステークホルダー調整 検知→影響範囲→優先順位→関係者合意→再発防止 根性論や属人的対応に終始する
新規と運用どちらが得意か 強みの軸と配属適性 得意領域と補完計画をセットで提示 どちらもできます、と具体がない

自己PRのフレーム

STAR法(状況、課題、行動、結果の順)で組み立て、数字は具体的な数値や範囲で示します。個人で判断した部分とチーム全体で取り組んだ部分を分けて説明すると、リーダーシップが伝わりやすくなります。

業界理解の示し方

各ゲーム機での稼ぎ方や重要な数値のつながりを理解し、新しい流行を自分の企画にどう活かすかを説明できることが大切です。

オンライン面接の準備

作品集は項目別に移動しやすい構成にし、実演の動作確認を事前に行います。技術的な問題に備えて動画や画像を準備し、説明は要約、根拠、学びの順番で配分しましょう。

最終的に評価されるのは、ユーザーとビジネスの両方に価値を提供し、チームで成果を継続できる人材かという点です。その根拠を書類、作品集、面接で一貫して示すことが重要でしょう。

ゲームプランナーのキャリアパス・将来性

ゲームプランナーは企画、運営、マネジメントのスキルを磨きながら担当範囲を広げることが重要です。リーダーシップや事業視点を身につけるとディレクターやプロデューサーへの道が開け、専門性を活かした独立も選択肢になります。業界の変化に合わせて学び続けることが将来性の鍵となります。

上位職(ディレクター・プロデューサー)への道筋

昇進には、企画の上手さだけでなく、ユーザーと会社の利益のバランスを考える力や、他部署との話し合いができることが重要です。以下が主な段階と役割です。

キャリア段階 主な責務 成果指標(例) キースキル
アシスタントプランナー 仕様書作成補助、データ入力、テストサポート ドキュメント品質、タスク消化率 ドキュメンテーション、正確性、基本的な分析思考
プランナー 企画立案、仕様策定、イベント運用、KPI改善施策 機能達成度、KPI改善、バグ低減 要件定義、ユーザー理解、コミュニケーション
リードプランナー 企画方針の統括、進行管理、レビュー、育成 スケジュール遵守、品質安定、チーム生産性 優先順位付け、ファシリテーション、メンタリング
ディレクター 体験設計の最終責任、横断調整、リスク管理 体験の一貫性、主要KPIの健全性 意思決定、トレードオフ設計、問題解決
プロデューサー 事業戦略、予算・人員配分、パートナー連携 収益性、ポートフォリオ健全性 事業計画、外部折衝、組織マネジメント

ステップ別キャリアモデル

まずは担当分野の数値を安定して改善できる実績を作り、次にプロジェクト全体の設計やリスク管理能力を身につけます。最終的に関係者を巻き込んで意思決定を推進できれば、ディレクターやプロデューサーに必要なスキルに近づけるでしょう。

ディレクター・プロデューサーに求められる判断軸

スケジュールや品質、コスト、体験価値のバランスを説明し、チームの合意を取りまとめる力が重要です。各部門の視点を組み合わせて、短期の成果と長期のブランド価値を両方実現する判断力が必要になります。

つまずきやすいポイントと対策

データばかり見て細かい部分だけ良くしようとすると、全体が悪くなってしまいます。目標を明確にして、素早く改善を繰り返し、チーム全体で継続的に良い結果を出せる仕組みを作りましょう。

独立・フリーランスという働き方

独立後は、運営イベント設計やゲーム内経済の調整、企画書作成支援、データ分析のコンサルティングなど、業務委託での案件が主な業務となります。契約条件や守秘義務、成果物の扱いを明確にし、着実に実績を重ねることが成功の鍵でしょう。

契約形態 主な稼働スタイル 発注されやすい業務例 留意点
準委任 時間単位・月単位の常駐/リモート 運営企画、定例改善、KPIモニタリング 範囲と役割の明確化、稼働実績の記録
請負 成果物ベースのスポット参画 企画書・仕様書、イベント設計、レビュー 成果定義・納期・修正範囲の合意
アドバイザリー 定期相談・スポット診断 デザインレビュー、数値診断、方針提案 機密情報の扱い、記録の非公開管理

実績づくりと営業の進め方

機密情報に注意しながら、公開できる範囲で企画書や仕様書のサンプル、改善プロセスをまとめたポートフォリオを準備します。人脈、コミュニティ、イベント登壇、制作会社との協業など、様々な営業方法を組み合わせると案件獲得が安定します。

リスク管理とコンプライアンス

契約前に仕事の範囲や条件をしっかり確認します。きちんと請求書を出して記録を残すと信頼されやすくなります。個人情報や著作権は会社のルールに従い、データを安全に管理しましょう。

業界の変化と今後の需要予測

長期運営を前提としたゲームが増え、ユーザー体験の継続的な更新とデータに基づく意思決定が重視されるようになりました。配信プラットフォームの多様化により、運営業務やコミュニティ管理、複数プラットフォーム対応など、プランナーの役割は拡大し続けているでしょう。

業界の変化 プランナーへの影響 備えるべきスキル
ライブサービスの高度化 イベント運営・ゲーム内経済設計の重要度が上昇 運営設計、バランス調整、ローテーション戦略
データドリブン化 KPI起点の仮説検証と意思決定が標準化 指標設計、ABテスト、SQLやスプレッドシート活用
マルチプラットフォーム UI/UX・入力体系の差異を踏まえた設計が必要 要件分解、UX原則、互換性を意識した仕様化
コミュニティ/UGCの活発化 外部発信とガイドライン設計の重要性が増大 コミュニティ運営、ガバナンス、ナレッジ整備
ツール/自動化の進展 企画〜運用の生産性向上、検証サイクル短縮 プロトタイピング、スクリプト活用、ドキュメント標準化

成長し続けるための学習ロードマップ

指標設計と分析でデータに基づく仮説を立て、ABテストで検証するサイクルを身につけます。ゲーム内経済やシステム設計の知識、資料作成と合意形成のスキル、レビュー体制の構築など、再現できる手法を積み重ねることが重要になります。

横展開できるキャリアの選択肢

商品企画、データ分析、コミュニティ運営など関連する仕事にも転職できます。ユーザーのことを考えて改善する経験を活かして、幅広い分野で活躍できるキャリアを作れます。

ゲームプランナーに関するよくある質問

完全未経験からの転職は現実的?

未経験からでも十分に可能ですが、応募前に企画力を示す作品と開発への理解を準備することが重要です。スマホゲームやアシスタント、品質管理からの社内異動など、入り口は複数あるでしょう。

未経験からの入り口 想定役割 ポートフォリオのコア 補足
アシスタントプランナー 仕様書整備、データ入力、スクリプト調整、テスト支援 小規模企画書、仕様書サンプル、UIフロー、データ設計シート Office(Excel・PowerPoint)とタスク管理の精度が評価されやすい
QA・デバッグからの転身 テスト項目作成、バグ再現、改善提案、品質基準づくり 不具合分析レポート、再現手順書、改善企画の提案資料 品質視点を持つプランナーとして強みになりやすい
CS・コミュニティ運営からの転身 ユーザー要望の要件化、イベント企画、KPI改善提案 VOC分析、KPIレポート、イベント設計書、運用カレンダー ユーザー理解と運用(LiveOps)適性が評価されやすい
個人制作・インディー 小規模プロトタイプの企画・実装・チューニング Unity/Unrealでの試作、プレイ動画、設計ドキュメント 完成度よりも仮説検証と改善のプロセスを示すことが重要

準備として、企画書3本程度、仕様書の一部、改善提案資料、動作するプロトタイプを用意しましょう。ゲーム制作イベントへの参加経験や、課題と改善案を含む振り返り資料があれば、より説得力のあるアピールになるでしょう。

応募前に用意しておくべきポートフォリオ

採用担当者が短時間で判断できるよう、1企画につき「狙い→体験内容→差別化→収益化/継続指標→検証結果」の順で1〜3ページにまとめます。補足として仕様書の一部と改善履歴を添付。何をどのように改善したかを時系列で示した記録は特に高く評価されます。

理系・文系どちらが有利?学歴は重要?

理系・文系どちらでも活躍できます。学歴より企画力、設計力、データ分析力、コミュニケーション力が大切です。新卒は学ぶ姿勢と作品、転職では実績と成果が評価されます。

バックグラウンド 主な強み 補強したい点 推奨アピール
理系 数理・統計に基づくKPI分析、ロジカルな要件定義、ツール理解 ユーザーインサイトの言語化、物語性や世界観設計 分析から仕様への落とし込み、A/Bテスト設計、効果検証サイクル
文系 リサーチ、企画コンセプト設計、ストーリーテリング、UI文言設計 数値設計、確率・バランス調整、定量根拠の提示 調査→仮説→検証のプロセス化、データ可視化(グラフ・ダッシュボード)

学歴は書類選考での参考程度で、最終的には作品集と面接での実務能力が重要になります。ゲーム制作ツールの基本操作やオフィススキル、マーケティングの基礎知識は、経歴に関係なく有利でしょう。

新卒・第二新卒の学歴の見られ方

企業や募集ポジションで採用方針は異なりますが、共通して作品の論理性やチームでの役割と成果が評価されます。学業の研究テーマをゲーム企画に活かせると説得力が増します。

労働時間・残業の実態と働きやすさ

労働時間は会社の規模やプロジェクトの段階で変わります。ゲーム完成前や大型イベント前は残業が多くなり、運用時期は通常の流れで安定することが多いです。最近は柔軟な勤務時間やリモートワークを導入し、効率を上げる会社が増えています。

フェーズ 代表的な業務 残業の傾向 働き方の例
企画・プリプロ 企画立案、プロトタイピング、要件定義、スコープ設計 検証サイクル次第で波がある スプリントでの短期検証、リモート併用、会議のタイムボックス化
量産・開発中 仕様確定、データ実装、進行管理、他職能との調整 機能追加や仕様変更で変動 チケット駆動、バーンダウン監視、レビュー定例化
マスターアップ前/大型イベント前 不具合収束、調整、最終テスト、ストア申請準備 増えやすい(前倒しとバッファ設計が鍵) 優先度の明確化、仕様凍結、決裁の即時化
運用期(LiveOps) イベント企画、KPI分析、改善施策、告知・カレンダー管理 定常的だがイベント前後で増減 週次KPIレビュー、カレンダー運用、非同期での意思決定

スケジュールとリスク管理ができるプランナーは、自分とチームの残業を減らすことができます。残業代や労働時間の管理は法的に定められており、就業規則や勤務制度については面接で確認することが重要でしょう。

働きやすさを高めるためのポイント

要件の早期確定、リスク管理、レビューの定例化、意思決定の迅速化、資料の最新管理、KPIによる優先度付けが効果的です。取り組まない内容と余裕のあるスケジュールを明確にすると、品質とワークライフバランスを両立しやすくなります。

まとめ:ゲームプランナーを目指すあなたへ

ゲームプランナーには企画力、コミュニケーション力、データ分析力が求められます。まずは興味のあるゲームを分析し、簡単な企画アイデアをメモすることから始めてみましょう。作品制作やインターンでの実務経験を積み、ExcelやPowerPointなどの基本スキルを習得することが重要です。継続的な学習と実践を重ねながら、自分のペースで着実に成長していくことが、ゲームプランナーへの道につながります。

※本記事はあくまで一般的な情報提供を目的としております。一部情報については更新性や正確性の保証が難しいため、最新の制度や要件については改めてご自身で各公式機関にご確認ください。

 

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