公開日:2026.02.27 / 最終更新日:2026.02.27 不登校について

早退が多いのは甘え?学校がつらい子の心理と理由別の対処法【不登校を防ぐ伝え方】

「また早退?これって甘えなの?」そんな不安を抱えていませんか。頻繁な早退は、子どもが言葉にできないストレスを必死に伝えようとしているSOSのサインです。
この記事では、早退が増える心理的背景や具体的な理由、背景に隠れた発達特性や疾患の可能性について解説します。あわせて、不登校を未然に防ぐための親の接し方、学校への連絡方法、頼れる外部機関も紹介します。焦らずお子さんに寄り添い、親子で前向きな一歩を踏み出すヒントにしてください。

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目次

早退が多いのは「甘え」?子供が発しているSOSの正体

頻繁に早退する我が子を見て、「これって甘えじゃないの?」と不安を感じるのは親として自然な反応です。しかし、早退の増加は、子どもが言葉にできないストレスや限界を抱えている「SOS」であることがほとんどです。単なるわがままと決めつけず、まずはその行動の裏側にある理由に目を向けてみましょう。

早退は子どもからの助けを求めるメッセージ

子どもが早退を繰り返す背景には、自分でも説明しきれない心身の不調や悩みが隠れています。特に小・中学生は、自分のストレスを言葉にする力が未熟です。そのため、心のつらさが「頭痛」や「腹痛」といった身体の症状として現れます。

これらの訴えを「また言い訳をしている」と突き放してしまうと、子どもは「誰もわかってくれない」と絶望し、さらに心を閉ざしてしまいます。

「甘え」と「SOS」を見分けるポイント

観察ポイント SOSのサイン 一時的な甘え
頻度 週に2回以上、継続的に続く たまに、不定期
様子 表情が暗い、元気がない 家では普段通り元気
身体症状 朝や登校前に繰り返し現れる 症状に一貫性がない
帰宅後 安心した様子だが疲れている すぐに遊び始める

早退という行動に込められた意味

早退は、子どもにとって「今の学校環境に耐えられない」という切実な自己防衛です。 友人関係、勉強へのプレッシャー、先生との相性、あるいは音や光などの刺激による疲労など、原因は一つではありません。

大切なのは、早退という結果を責めるのではなく、「なぜそこまで学校がつらいのか」と背景に歩み寄る姿勢です。頭ごなしに否定せず、味方として見守ることが解決への第一歩となります。

なぜ早退が増えるのか?主な理由と原因を詳しく解説

早退が繰り返される背景には、いくつかの要因が複雑に絡み合っています。表面上は「お腹が痛い」「気持ち悪い」といった身体の不調に見えても、その根底には心理的・環境的な理由が隠れていることが少なくありません。ここでは、早退の主な原因をカテゴリー別に解説します。

身体的な不調が原因のケース

早退の理由として最も多いのは、やはり体調不良です。本人はもちろん、保護者もまずは「病気ではないか」と疑うのが一般的です。

実際に体調不良がある場合

感染症や持病など、医学的な原因で早退が必要なケースです。頻発する場合は、慢性的な睡眠不足や栄養バランスの乱れも関係しているかもしれません。また、起立性調節障害のように「午前中は体調が悪く、午後から回復する」疾患の場合、登校はできても一日体力が持たず、早退を余儀なくされることがあります。

心因性の身体症状

検査で異常がないのに腹痛や吐き気が続く場合、ストレスが身体に現れる「心身症」の可能性があります。仮病ではなく、本人は本当に痛みを感じているのがこのケースの特徴です。

学校での人間関係に関する理由

友人関係や集団生活でのトラブルは、学校を「苦痛な場所」に変えてしまう大きな要因です。

友人関係のトラブル

無視やからかいなどの直接的なトラブルがあると、給食や掃除、休み時間といった「授業以外の時間」がつらくなります。午前中はどうにか耐えても、午後の負担に耐えきれず早退を希望することがあります。

集団への適応困難

特定のいじめがなくても、騒がしい環境が苦手、大勢の中にいるだけで疲れてしまうというお子さんもいます。時間が経つにつれてエネルギーを消耗し、限界を迎えてしまいます。

学習面でのつまずきと学業不安

「勉強についていけない」「テストが怖い」といった不安も早退に直結します。

授業についていけない

特定の科目が理解できず、その授業がある時間帯を避けるために早退を希望するケースです。特に積み重ねが必要な算数や英語でつまずくと、授業に出ること自体が強いストレスになります。

テストや発表への不安

午後にテストや発表が控えていると、そのプレッシャーから逃れたい一心で体調を崩すことがあります。完璧主義で失敗を極端に恐れるお子さんに見られやすい傾向です。

先生や指導方法との相性の問題

担任の先生との関係も無視できません。指導方法が合わない、厳しく叱られることが多い、といった理由で学校が居心地の悪い場所になると、時間が経つほどストレスが蓄積し、「早く帰りたい」という思いが強まります。

家庭環境や生活リズムの影響

家庭での過ごし方が、学校生活の持続力に影響を与えることもあります。

家庭要因 早退への影響
睡眠不足 午後になると極度の眠気や疲労で学校にいられなくなる
朝食の欠食 午後にエネルギー不足で頭痛や倦怠感が出やすい
家庭内の不和 心理的不安から学校で集中できず早く帰りたくなる
過保護・過干渉 自立心が育たず困難に直面すると逃避したくなる
家族の病気や介護 家庭が気になり学校に長時間いることに不安を感じる

発達特性や感覚過敏による疲労

発達障害の特性を持つお子さんは、定型発達のお子さん以上に学校でエネルギーを消耗します。 「教室の雑音が苦痛(聴覚過敏)」「対人関係で常に気を張っている」といった状態が続くと、午後にはエネルギーが枯渇します。これは怠けではなく、精一杯頑張った結果の疲労です。

不登校の前段階としての早退

早退の頻度が増えると、「このまま不登校になるのでは」と不安になるのは自然なことです。確かに早退が続くケースもありますが、早い段階で休息や環境調整を行うことで、登校を継続できている子も多くいます。早退は“完全に行けなくなる前のサイン”であると同時に、“立て直すチャンス”でもあります。

季節や学校行事に関連した一時的な増加

運動会や文化祭などの行事前後、テスト期間、クラス替え直後など、環境が大きく変わる時期はストレスが増大します。また、梅雨時の低気圧や夏の暑さなど、気候要因が体調を左右することもあります。一時的な反応であることも多いですが、無理をさせすぎないよう注意深い見守りが必要です。

早退したいと言えない子の心理。内側で起きている葛藤とは

早退を繰り返す子がいる一方で、本当は限界なのに「早退したい」と言い出せずに耐え続けている子もいます。そうした子どもの内面でどのような葛藤が起きているのか、その心理を紐解いていきます。

「迷惑をかけたくない」という遠慮の気持ち

真面目で責任感の強い子ほど、親や先生に迷惑をかけてはいけないと思い詰め、早退を言い出せない傾向が見られます。親が仕事で忙しくしていたり、下の子の世話で大変そうだったりする姿を日常的に見ていると、自分のつらさを訴えることに強い罪悪感を抱いてしまうものです。また、学校で先生が忙しそうに立ち働いていると、自分のことで手を煩わせてはいけないと考え、限界を超えても我慢を続けてしまいます。

「弱い自分を見せたくない」というプライドや羞恥心

高学年や中学生になると、弱音を吐くことを恥ずかしいと感じる子が目に見えて増えてきます。友達の前では堂々としていたい、あるいは親を心配させたくないという思いが、つらい状態を必死に隠す動機となります。このタイプの子にとって早退を申し出ることは、自分の弱さを認めることと同義であり、周囲から「根性がない子」というレッテルを貼られることを極端に恐れるのが特徴です。

言語化できない漠然とした不安や違和感

自分が何に苦しんでいるのか、なぜ学校がつらいのかを言葉にできないケースも多々あります。明確ないじめやトラブルがあるわけではない場合、子ども自身も「なんとなく胸がざわつく」「うまく説明できないけれど行きたくない」という不透明な感覚に振り回されているのです。このような状態では、周囲に伝えようとしても適切な言葉が見つからず、結局は何も言えないまま時間だけが過ぎ去ってしまいます。

「どうせ理解されない」という諦めの感情

過去に勇気を出してつらさを伝えた際に否定されたり、「頑張れば大丈夫」と根性論で励まされたりした経験がある子は、深い諦めを抱いています。訴えても意味がない、むしろ叱られたり説教されたりするだけだと学習してしまい、最初から助けを求めることを放棄しているのです。表面的には問題なく振る舞っていても、内面では誰にも頼れない孤独を抱えている状態といえます。

完璧主義と失敗への恐怖

成績優秀で周囲の期待に応えてきた子の中には、完璧でいなければならないという強迫観念から早退を言い出せないケースが散見されます。早退することが「人生の脱落」のように感じられ、理想の自分とのギャップを受け入れられずに自らを追い詰めてしまいます。周囲からの期待が、図らずも本人の逃げ道を塞いでしまっている状況は決して珍しくありません。

内側で起きている心と体の乖離

心の状態 体の反応 子どもの認識
強い不安や恐怖 動悸、発汗、震え 「気のせいかもしれない」
慢性的なストレス 頭痛、腹痛、倦怠感 「みんなも我慢している」
抑うつ状態 食欲不振、睡眠障害 「自分が弱いだけ」
過緊張 肩こり、めまい 「病気じゃないから大丈夫」

子どもの心と体は明確にSOSを出していますが、本人はそれを深刻に受け止めないように自分を律しています。

親が気づくべき「言葉にならないサイン」

早退を言い出せない子は、言葉の代わりに行動や態度でサインを発しています。朝の支度が極端に遅れる、学校の話題を不自然に避ける、表情が乏しくなるといった変化は、内面の葛藤が限界を迎えている証拠です。以前好きだったことに興味を示さなくなるなどの変化に敏感に気づき、子どもが本音を漏らせる安全な空気を作ってあげることが求められます。

【特性と疾患】背景に隠れている可能性のある病気や特性

頻繁な早退の背景には、本人の性格や怠けとは無関係な、身体的・精神的な疾患が潜んでいることが少なくありません。子どもが言葉で説明しきれない不調が早退という形で現れている場合、医療機関や専門家による適切な診断が解決の糸口となります。

起立性調節障害(OD)

思春期に多く見られる自律神経の不調で、朝の起きにくさ、立ちくらみ、午前中の激しい倦怠感が主な症状として挙げられます。午後になると体調が回復する特徴があるため、周囲からは「怠けているだけではないか」と誤解されやすく、これが本人を精神的に追い詰める大きな要因となります。

HSC(ひといちばい敏感な子)

音、光、匂い、あるいは他人の感情などに過敏に反応する気質を指します。学校は多種多様な刺激が常に溢れている場所であり、HSCの子どもにとっては数時間過ごすだけで心身ともに激しく消耗してしまいます。病気ではなく生まれ持った気質ですが、早退によって休息を確保しなければ、日常生活を維持できないほど疲弊してしまうのが実情です。

発達障害(ASD・ADHD・LDなど)

脳の特性による生きづらさが、結果として早退に繋がることがあります。

特性 学校で起こりやすい困難
ASD(自閉スペクトラム症) 対人関係の困難、感覚過敏、見通しが持てない状況への不安
ADHD(注意欠如多動症) 授業に集中できない、衝動的な行動での叱責、忘れ物の多さ
LD(学習障害) 読み書き計算の困難、成績不振による自己肯定感の低下

これらはいずれも本人の努力不足が原因ではなく、環境とのミスマッチによる反応だと捉える必要があります。

不安障害・適応障害

特定の場面や人物に対して強い恐怖を感じたり、パニック発作や過度な緊張が続いたりする状態を指します。いじめや学業のプレッシャーなど、特定のストレス要因が引き金となる場合が多く、無理に登校を続けると症状が固定化する恐れがあるため、早期のケアが欠かせません。

身体的な疾患

「気のせい」と思われがちな症状の中にも、医学的な理由が隠れていることがあります。片頭痛、過敏性腸症候群、慢性疲労症候群などは、心理的なストレスが身体症状を悪化させる側面を持っています。まずは小児科で身体的な検査を受け、器質的な問題がないかを丁寧に切り分けるのが適切な手順といえます。

専門家への相談のタイミング

以下のような兆候が見られるときは、早めに外部の力を借りるべきタイミングだと判断してください。

  • 週に2回以上の早退が1か月以上続いている
  • 身体の不調を訴えるが、通常の検査では異常が見つからない
  • 家庭でも元気がなく、表情や食欲、睡眠に明らかな変化がある
  • 「自分なんていなくなればいい」など、深刻な自己否定を口にする

早期に適切な診断や環境調整を行うことが、子どもの心の回復を大きく左右する重要なポイントとなります。

「早退したい」と言われた時の親の正しい対応とNG行動

子どもから「早退したい」と告げられた際、親の反応一つでお子さんの心理状態やその後の登校への意欲は大きく左右されます。焦りや不安からくる不適切な対応は、かえって本人を深く傷つけかねません。ここでは、親子関係を守りながら解決へ向かうための具体的な関わり方を整理しました。

まずは落ち着いて子どもの話を聴く

「早退したい」という言葉の裏には、必ず何らかの理由が潜んでいます。まずは子どもの訴えを否定せず、最後まで耳を傾ける姿勢を大切にしてください。途中で口を挟んだり原因を決めつけたりせず、お子さんが安心して本音を漏らせる雰囲気を作ることが解決への最短距離といえます。

具体的には「そうなんだね」「つらかったね」といった共感の言葉をかけ、今どのような気持ちなのかを丁寧に聞き取ります。このとき、言葉だけでなく表情や声のトーンにも気を配り、子どもが「責められている」と感じないよう配慮することが欠かせません。

子どもの体調と心理状態を確認する

早退を希望する背景には、身体的な不調と心理的な苦痛が複雑に絡み合っている場合が多々あります。頭痛や腹痛などの具体的な症状があるか、あるいは友人関係や学習面での行き詰まりを感じているのかを、落ち着いて整理していきましょう。

ただし、尋問のような質問攻めは逆効果になりかねません。お子さんが話したくない様子であれば無理に聞き出そうとせず、「話したくなったら教えてね」と伝えて、一旦時間を置く柔軟な構えも必要です。

早退を認める判断基準

すべての希望を鵜呑みにする必要はありませんが、頭ごなしの拒否も避けるべきです。以下の基準を参考に、状況に応じた柔軟な判断が求められます。

状況 対応の目安 理由
明確な体調不良がある 早退を認める 無理な登校は体調悪化や二次的問題を招く
パニック状態や強い不安がある 早退を認める 心理的安全の確保が最優先
理由が曖昧だが初めての訴え 一度は早退を認めて様子を見る SOSのサインを見逃さないため
毎日繰り返し、改善の兆しがない 専門家への相談を検討 根本的な対応が必要な可能性
明らかに仮病や怠けの様子 話し合いの上で判断 背景に隠れた問題がないか確認が必要

親がやってはいけないNG行動

お子さんの訴えを否定したり、感情的に責めたりする言動は、親子間の信頼関係を著しく損ないます。以下のような対応は、解決を遅らせる原因となるため十分に注意してください。

「甘え」や「逃げ」と決めつける

早退を申し出るという行為は、お子さんにとって非常に勇気のいる決断です。それを「甘え」の一言で切り捨ててしまうと、子どもは二度と助けを求められなくなります。本人も理由がわからず混乱している場合が多いため、まずは現状を丸ごと受け止める包容力が試されているのだと捉えてください。

他の子と比較する

「他の子は頑張っているのに」といった比較は、お子さんの自己肯定感を深く傷つける結果に終わります。一人ひとりの容量や抱えている困難は異なるため、周囲と比較せず、目の前のお子さん自身の状態に焦点を当てることが肝要です。

原因を無理に突き止めようとする

親の焦りから「誰に何をされたの?」と矢継ぎ早に問いただすと、子どもは強いプレッシャーを感じてしまいます。複雑な感情を抱えているときほど、問い詰められることで余計に口を閉ざしてしまう悪循環に陥りかねないため、注意を要します。

感情的に怒る・泣く

親が動揺して激昂したり、自分を責めて泣き崩れたりすると、子どもは「自分が親を苦しめている」という罪悪感に苛まれます。親も人間ですから動揺するのは当然ですが、お子さんの前では努めて冷静な「安全基地」としての役割を演じることが理想的です。

早退後の家庭での過ごし方

帰宅後の対応も、その後の回復に影響を及ぼします。早退を認めた後は、特別に楽しいことをさせる必要はありませんが、罰を与えるような厳格さも不要です。

基本的には普段通りの生活リズムを守りつつ、体調不良が理由であれば十分な休息を促しましょう。本人が話したそうにしていれば耳を傾け、そうでなければ過干渉を避けて「安心できる居場所」の提供に徹するのが得策といえます。

継続的な早退への対処

週に何度も早退が続くようなら、それは不登校への移行リスクが高いサインと捉えてください。家庭内だけで解決しようとせず、スクールカウンセラーや養護教諭、あるいは医療機関などの専門家を交えたサポートチームを構築すべき段階です。学校側と密に連携し、多角的な視点からお子さんを支える体制を整えていくことが、回復への確かな一歩となります。

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先生・学校へのスムーズな伝え方。電話や連絡帳の例文集

子どもが頻繁に早退を希望するようになると、学校側とどのような距離感で接するべきか悩むものです。保護者が抱える情報を整理し、正確かつ丁寧に共有することは、担任教師やスクールカウンセラーとの信頼関係を築く土台となります。適切なコミュニケーションを通じて、お子さんを支える体制を整えていきましょう。

連絡する際に押さえておくべき基本ポイント

学校へ状況を伝える際は、主観的な感情よりも「客観的な事実」を中心に構成するのがコツです。家庭での様子を具体的に書き添えることで、学校側も教室での配慮を検討しやすくなります。

連絡時には、以下の要素を盛り込むとスムーズです。

  • 現在の症状や様子(いつから、どのような状態か)
  • 家庭での対応や気づいた変化
  • 通院の有無や今後の見通し
  • 学校側にお願いしたい具体的な配慮

電話で伝える場合の例文とポイント

欠席や急な早退の依頼は電話が基本です。朝の忙しい時間帯でも要点を外さず伝えられるよう、手元にメモを用意しておくと安心感に繋がります。

体調不良による欠席・早退の連絡例

状況 例文
朝から体調不良 おはようございます。○年○組の△△の保護者です。今朝から頭痛と腹痛を訴えており、本日はお休みさせていただきます。様子を見て、必要であれば医療機関を受診いたします。
登校後の体調変化 お世話になっております。○年○組△△の保護者です。子どもが体調不良を訴えているとのことで、これからお迎えに伺います。ご連絡ありがとうございました。
継続的な不調の相談 いつもお世話になっております。最近、朝の登校時に体調不良を訴えることが増えており、本日も早退させていただきました。一度、担任の先生とお話しする機会をいただけないでしょうか。

心理的な理由による早退の相談例

心の疲れが疑われるときは、事実を伝えた上で「学校での様子」を尋ねる形を取ると角が立ちません。

例文:「お世話になっております。ここ数日、登校後に体調が悪くなり保健室にお世話になることが増えているようです。家では大きな変化はないのですが、クラスでの様子で何かお気づきの点はありますでしょうか。本人の負担を減らす方法を一緒に考えさせていただけますと幸いです」

連絡帳・連絡ノートでの伝え方と記入例

連絡帳は文字として記録に残るため、継続的な状況共有に適しています。相手がパッと見て内容を把握できるよう、簡潔な記述を心がけるのがマナーです。

基本的な書き方のルール

  • 日付と氏名を必ず明記する
  • 箇条書きを活用して読みやすく整える
  • 感情的な表現は避け、事実を淡々と記す
  • 文末には協力への感謝を添える

連絡帳の記入例

場面 記入例
体調不良の報告 いつもお世話になっております。本日は朝から発熱があり、お休みさせていただきます。回復次第、登校させますので、よろしくお願いいたします。
早退後の状況報告 昨日は早退でご迷惑をおかけしました。帰宅後は休息を取り、現在は落ち着いております。引き続き様子を見てまいります。ご配慮ありがとうございました。
継続的な配慮のお願い いつもありがとうございます。最近、登校時に不安を訴えることがあります。学校では明るく過ごしているようですが、もし気になることがございましたら、ご連絡いただけますと幸いです。家庭でも様子を見守ってまいります。
面談希望の依頼 お世話になっております。子どもの様子について一度ご相談させていただきたく、面談の機会をいただけないでしょうか。お忙しいところ恐縮ですが、ご都合のよろしい日時を教えていただけますと幸いです。

担任教師との面談で伝えるべき内容

電話や連絡帳で伝えきれない深い悩みは、直接会って話す機会を設けるのが得策です。面談の場では、以下の項目を優先的に共有してください。

  • 早退や欠席が増え始めた時期とその頻度
  • 本人が口にしている不安や苦痛の内容
  • 医療機関や外部相談機関での診断、アドバイス
  • 家庭で実施している工夫や学校への具体的な要望

一方的に要望を押し付けるのではなく、先生が見ている「学校での顔」を聞き出し、共通認識を持つことが解決への近道といえます。

スクールカウンセラーや養護教諭への相談方法

担任教師だけでなく、専門知識を持つスクールカウンセラーや養護教諭(保健室の先生)も心強い味方です。相談を希望する場合は、まず担任に「専門的なアドバイスをいただきたい」と伝え、予約を取るのが一般的な流れとなります。お子さんが「保健室なら行ける」という状態であれば、養護教諭との連携が登校継続の大きな支えになるはずです。

学校側との連携で避けるべきNG行動

円滑な支援体制を維持するためにも、以下の言動には注意を払う必要があります。

  • 感情をぶつけ、学校や教師を一方的に責め立てる
  • 他の子どもの名前を出し、比較や批判を行う
  • 無断欠席や無断早退を繰り返す
  • SNSなど不特定多数の目に触れる場で学校の不満を投稿する

学校と保護者は、お子さんの成長を願う「パートナー」です。対立するのではなく、建設的な対話を積み重ねていく姿勢こそが、お子さんの安心感へと直結します。

早退を「不登校の前兆」にしない。適切な休息の重要性

早退が増え始めると「このまま学校に行けなくなるのでは」という不安が頭をよぎるものです。しかし、早退を適切に活用すれば、むしろ完全な不登校を未然に防ぐ手立てとなります。ここでは、早退を前向きな「調整」と捉える考え方について解説します。

早退は「逃げ」ではなく「調整」である

早退は、子どもが自分の心身を守るために行う「セルフケア」の一種といえます。本人が「もう限界だ」と感じる一歩手前で学校を離れることで、翌日以降に動くためのエネルギーを温存できるからです。無理をして最後まで残り、完全に燃え尽きてしまうよりも、こまめに休息を挟むほうが結果として学校との繋がりを長く維持しやすくなります。

「頑張りすぎ」が招く完全不登校のリスク

責任感が強く真面目な子ほど、体調が悪くても無理をして最後まで教室に留まろうと努めます。しかし、限界を超えて負荷をかけ続けると、ある日突然、心身がシャットダウンしてしまいかねません。一度この状態に陥ると、朝起きられなくなったり、学校を想像するだけで動悸がしたりといった深刻な拒否反応に繋がります。早退を認めることは、子どもに「自分の体調を最優先していい」という安心感を与え、心身が崩壊するのを未然に防ぐ効果をもたらします。

適切な休息がもたらす回復のサイクル

早退によって得られる休息は、単なる休み以上の価値を持っています。

休息のタイミング 得られる効果 翌日以降の変化
限界前の早退 心身の疲労が蓄積する前にリセットできる 翌日また登校できるエネルギーが回復
午後からの休息 午前中の頑張りを自己肯定できる 「できた」という達成感が次への意欲に
定期的な短時間休息 学校との適度な距離感を保てる 長期的な登校継続が可能になる

段階的な登校継続のための「休み方」の設計

不登校を予防するには、その場しのぎではない「計画的な休み方」を親子で話し合うことが重要です。まずは週に何回早退するかをあらかじめ決めておくと、子どもは見通しを持って登校できるようになります。例えば「水曜日はお昼で帰る」とルール化することで、予測できない不安が軽減されるはずです。

状態が安定してきたら、滞在時間を少しずつ延ばしていきます。3時間目から4時間目へ、あるいは給食までといったように、本人のペースを尊重しながらスモールステップで進めることが回復への近道となります。

休息中の過ごし方と親の関わり方

早退後の過ごし方も、エネルギーの回復度合いを左右します。ひたすらゲームや動画視聴に没頭するだけでは、かえって罪悪感に苛まれたり、生活リズムが崩れたりする恐れがあります。理想的なのは、読書や軽い散歩、あるいは親との穏やかな対話など、リラックスしながらも心が満たされる過ごし方です。

保護者は早退したことを責めず、「午前中だけでもよく頑張ったね」と肯定的な言葉をかけてあげてください。親が早退を前向きに受け入れている姿勢こそが、子どもの心の安定に直結します。

「無理に登校させない」ことの長期的メリット

最新の教育方針においても、無理な登校刺激を与えるより、本人の状態に合わせた柔軟な対応が長期的な適応を助けることが広く知られています。早退という選択肢が認められている環境では、子どもは「親は自分の味方だ」という確信を持てるようになります。完全に学校を断絶するのではなく、自分なりのペースで細く長く繋がり続けることが、将来的な復帰や自立に向けた最も堅実なルートといえます。

学校以外の学び場とは?活用したい外部機関とサポート体制

早退が頻発し、学校へ通い続けることが難しくなったとしても、学びの選択肢が断たれるわけではありません。現在は学校以外の場所でも、お子さんのペースに合わせて学習や交流ができる環境が整っています。今の状態に最適な場所を柔軟に選ぶことが、お子さんの心の回復を早めます。

教育支援センター(適応指導教室)

各自治体の教育委員会が運営する公的な施設です。主に不登校や登校しぶりの傾向がある子どもの居場所として、学習支援や集団活動の場を提供しています。 学校復帰を視野に入れた支援が行われることが多く、在籍校での出席扱いが認められるケースが一般的です。まずは在籍している学校や地域の教育委員会へ相談することから始まります。

フリースクール

民間団体が運営しており、学校の枠組みにとらわれない自由な教育プログラムが特徴です。少人数制を導入している場所が多く、一人ひとりの興味や特性に応じた個別対応が期待できます。 校長の判断により出席扱いにできる制度もありますが、運営方針や費用は施設ごとに大きく異なります。お子さん自身の「ここなら安心できる」という感覚を大切にするためにも、事前の見学や体験が欠かせません。

スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー

学校内部で活用できる専門家です。スクールカウンセラーは心のケアを、スクールソーシャルワーカーは福祉の視点から家庭環境の調整や外部機関との橋渡しを担います。 担任以外の立場から客観的なアドバイスがもらえるため、学校側とどう連携していくべきか悩んだ際の心強い窓口となります。

児童相談所・子ども家庭支援センター

子どもと家庭に関するあらゆる相談を受け付ける総合窓口です。不登校の背景に発達の課題や家庭内の複雑な問題がある場合、専門職が介入して解決策を一緒に探ってくれます。 深刻な事態になる前でも、育児の不安や悩みを聞いてくれる場所として気軽に活用できます。

医療機関(小児科・児童精神科)

早退の理由が身体の不調や精神的な過緊張にある場合、まずは専門医の診断を仰ぐのが適切な順序といえます。小児科や児童精神科では、症状の緩和だけでなく、療育やカウンセリングといった多面的な治療計画が立てられます。 受診の際は、学校での具体的な様子を伝えると、より精度の高い診断や支援案に繋がります。

主な支援機関の比較表

機関名 運営主体 主な対象 出席扱い 費用
教育支援センター 教育委員会 不登校児童生徒 原則可能 無料
フリースクール 民間団体 学校に馴染めない子ども 校長判断 有料
スクールカウンセラー 学校配置 心理的な悩みのある子ども 無料
児童相談所 自治体 家庭や発達に課題のある子ども 無料
医療機関 病院・クリニック 診断や治療が必要な子ども 保険適用

オンライン学習・ICT教材の活用

タブレットやPCを使ったオンライン学習は、自宅を安全な学びの場に変えてくれます。自分の興味がある分野から、体調の良い時間にだけ取り組めるため、エネルギーが低下している時期のお子さんにとって有効な選択肢となります。一定の条件を満たせば出席扱いとして認められる制度も普及しており、学校に行けなくても学習の遅れを補う手段として定着しつつある状況です。

地域のNPO・ボランティア団体

地域に根ざしたNPO法人が、子どもの居場所づくりや親の会を運営していることがあります。同じ悩みを抱える保護者同士で情報交換ができるため、孤立感を解消する場としても役立つはずです。行政の支援とはまた違った、アットホームで柔軟なサポートが受けられる点が魅力といえます。

支援機関を利用する際のポイント

最も優先すべきは、お子さん本人の意思と「心の安全」に他なりません。大人の焦りから無理に通わせるのではなく、まずは資料を取り寄せたり、オンラインで見学したりするなど、負担の少ない方法から検討してください。一つの場所に絞る必要はなく、フリースクールに通いながら医療機関のケアを受けるといったように、複数の機関を組み合わせて重層的な支えを作るのが、着実な回復へのポイントとなります。

まとめ:焦らず子供に寄り添い、親子で解決を目指すために

早退が増え始める時期は、保護者にとっても不安が尽きない時期といえます。しかし、そこにあるのは決して「甘え」ではなく、お子さんなりに学校という環境に適応しようと奮闘した結果の疲れや、言葉にできないSOSであるケースがほとんどです。

まずは、早退という行動を「今の生活を維持するための必要な調整」と捉え直してみてください。頭ごなしに否定せず、家庭を心身ともにリラックスできる安全な場所に整えることが、結果としてお子さんの心の回復を早めることへと繋がります。

身体的な不調、人間関係の悩み、あるいは発達特性による疲労など、背景にある理由は一人ひとり異なります。家庭だけで全てを抱え込まず、学校の先生やカウンセラー、そして地域の外部機関を頼る勇気を持ってください。

焦る必要はありません。お子さんのペースを尊重しながら、親子にとって「ちょうどいい形」を一緒に見つけていきましょう。一つひとつの小さな変化を積み重ねていくことで、道は必ず開けてくるものです。

※本記事はあくまで一般的な情報提供を目的としております。一部情報については更新性や正確性の保証が難しいため、最新の制度や要件については改めてご自身で各公式機関にご確認ください。

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