
「うちの子、学校に行きたくないみたい……」そんな不安を抱えていませんか?現在、不登校は過去最多となっており、決して珍しい問題ではなくなっています。
この記事では、不登校になる心理的背景や初期サインの見極め方を詳しく解説します。親ができる6つの具体的な対応策から専門機関の選び方、さらに親自身の心を支える方法までをまとめました。正しい知識を持つことで、親子にとって「次の一歩」を見つけるヒントがきっと見つかるはずです。
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「登校拒否」と「不登校」という二つの言葉は、子どもが学校に行かない・行けない状態を指す言葉として使われていますが、その意味や使われ方には明確な違いがあります。
「登校拒否」は、子どもが何らかの理由で学校へ行くことを拒む状態を指します。かつては一般的な呼称でしたが、言葉の響きから「子どもが自分の意思で突っぱねている」という印象を与えやすい側面がありました。
「不登校」は、文部科学省により「心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因により、登校しない、あるいはしたくともできない状況にある者」と定義されています。具体的には、年間30日以上欠席した児童生徒のうち、病気や経済的理由を除いたケースを指します。
この定義は、単なる「拒否」ではなく、さまざまな要因が複雑に絡み合った結果として今の状況を捉えているのが特徴です。
1990年代までは「登校拒否」が一般的でしたが、次第に「不登校」という表現が主流になりました。
かつての呼び方には「わがまま」や「怠け」といった否定的な印象を与えかねない側面がありました。しかし、実際には多くの子どもたちが「行きたくても行けない」葛藤の中にいます。より実態に即した中立的な言葉として「不登校」が定着したことは、偏見を減らし、子どもへの理解を深めるための大きな一歩となりました。
| 用語 | 使用状況 | ニュアンス |
| 登校拒否 | 過去の文献や一部で使用 | 子どもの意思による拒否という印象が強い |
| 不登校 | 現在の公的文書や教育現場で標準的に使用 | 様々な要因による結果として中立的に捉える |
現在、行政や教育現場では「不登校」という呼称が標準的に使われています。どちらの言葉を用いるにせよ、大切なのは「学校に行けない背景」にある困難さを汲み取ろうとする姿勢でしょう。言葉の違いを知ることは、お子さんの状況を正しく理解するための第一歩となります。
文部科学省の調査によれば、不登校の児童生徒数は年々増加しており、令和4年度には小中学校で約29万9千人を超え、過去最多を更新しています。この数字は全児童生徒数の約3%にあたり、クラスに1人程度の割合で不登校の子どもがいる計算になります。
小学校での不登校児童数は約10万5千人にのぼり、この10年で約2.6倍にも急増しました。特に高学年での増加が目立ち、5年生から6年生にかけて増える傾向があります。低学年では比較的少数ですが、学年が上がるにつれて少しずつ人数が増えていくのが現状です。
中学校では約19万3千人が不登校状態にあり、全中学生の約6%を占めています。小学校に比べて割合が高く、特に中学1年生で急増する「中1ギャップ」が深刻な課題です。勉強が急に難しくなることや、部活動、人間関係の複雑化などが背景にあると考えられています。
高校での不登校生徒数は約6万人です。小中学校に比べると人数は落ち着くものの、高校は義務教育ではないため、中退に直結しやすい点が大きな不安要素となります。出席日が進級や卒業に直接響くため、休みが長引くと学業の継続そのものが難しくなるケースも少なくありません。
| 学校段階 | 不登校児童生徒数 | 全体に占める割合 | 主な増加要因 |
| 小学校 | 約10万5千人 | 約1.7% | 低年齢化、家庭環境の変化 |
| 中学校 | 約19万3千人 | 約6.0% | 学習や人間関係の複雑化 |
| 高校 | 約6万人 | 約2.0% | 進路不安、学習意欲の低下 |
新型コロナウイルスの流行以降、不登校の増加傾向はさらに強まりました。休校による生活リズムの乱れや、オンライン授業への切り替えなどが、かえって学校生活への復帰を難しくしたという指摘もあります。
一方で、社会の認識も変わりつつあります。かつての「怠け」という偏見から、子どもの権利や多様な学びを尊重する考え方が広まり、無理に登校させない選択をする家庭も増えました。フリースクールやネットを活用した学習など、学校以外の選択肢が認知されてきたことも、不登校という数字が表に出やすくなった一因と言えるでしょう。
子どもが登校拒否(不登校)に至る原因は、一つに特定できることは少なく、複数の要因が複雑に絡み合っているケースがほとんどです。文部科学省の調査でも、原因の多様化が指摘されています。ここでは代表的な原因と、その背景にある子どもの心理状態について解説します。
不登校のきっかけとして最も多いのが、友人や先生との関係における悩みです。いじめや仲間外れといった直接的なトラブルはもちろん、クラスでの孤立や「気の合う友だちがいない」といった疎外感も、子どもにとっては大きな苦痛となります。 特に思春期は周囲の視線を強く意識するため、些細な言葉に深く傷つき、学校が安心できない場所になってしまうことが少なくありません。また、先生の指導方法への不信感が引き金になるケースも見られます。
授業についていけない、テストの点数が下がるといった学習面の不安も、深刻な原因の一つです。学年が上がるにつれて内容は難しくなり、一度つまずくと「自分はダメだ」という劣等感に繋がりやすくなります。 また、発達特性(LDやADHDなど)がある場合、本人の努力だけでは成果が出にくいこともあり、過度な期待がプレッシャーとなって登校意欲を削いでしまうことがあります。
家庭は子どもにとっての「安全基地」ですが、そこでのストレスが学校生活に影響することもあります。両親の不仲や家族の病気、経済的な不安などが、子どもの精神的な安定を損なうケースです。 また、きょうだいとの比較や親の過干渉によって、家庭が心休まる場所でなくなってしまうと、外の世界(学校)に向き合うためのエネルギーが枯渇してしまいます。
子ども自身の気質や特性が、学校という集団生活に馴染みにくい場合があります。非常に繊細で傷つきやすい、変化を嫌う、あるいは完璧主義といった特徴を持つ子は、学校のストレスを人一倍強く受け止めてしまいます。 自閉スペクトラム症(ASD)などの特性がある場合も、集団のルール理解が難しく摩擦が生じやすくなりますが、これらは本人の努力不足ではなく、適切な理解と環境の調整が必要な個性です。
明確なきっかけがないのに「なんとなく行きたくない」と訴えるケースも近年増えています。これは無気力型の不登校と呼ばれ、目標を失ったり、過度なストレスで心が折れてしまったりした時に起こりやすい状態です。 表面上は元気に見えても、内面では「何をしても意味がない」という虚無感を抱えていることがあり、生活リズムの乱れが状況をさらに停滞させてしまうこともあります。
登校しようとするとお腹が痛くなる、頭痛や吐き気がするといった身体の反応は、心が発するSOSです。これは仮病ではなく、心理的な負担が体に現れる「心身症」の一種と言えます。 「学校に行かなければ」と思うほど症状が強くなり、休むとケロッと元気になるのが特徴ですが、これは本人が最も苦しんでいるサインです。気持ちの問題として片付けず、心と体、両面からのケアが必要です。
| 原因カテゴリー | 具体例 | 心理的背景 |
| 人間関係 | いじめ、孤立、教師との不和 | 不安、恐怖、孤独感 |
| 学業面 | 学習困難、成績不振、受験圧力 | 劣等感、無力感、プレッシャー |
| 家庭環境 | 家族の不和、過干渉、ネグレクト | 不安定、安心感の欠如 |
| 本人の特性 | 発達特性、気質、性格傾向 | 適応困難、感覚過敏 |
| 無気力 | 目標喪失、生活習慣の乱れ | 無力感、空虚感、抑うつ |
「なぜ行けないのか」と原因を一つに絞ろうとすると、本人はさらに追い詰められてしまいます。子ども自身も理由を説明できないことが多いため、まずは環境全体を見渡し、何が重荷になっているのかを焦らず一緒に探していく姿勢が大切です。
子どもが登校を渋り始めたとき、親としてどのように対応すべきかを判断することは非常に重要です。早い段階で対応することで、状況の悪化を防げる可能性があります。
子どもが不登校になる前には、必ずと言っていいほど「前兆」となるサインが現れます。これらを小さな変化として見逃さないことが、早期のサポートに繋がります。
| カテゴリー | 具体的なサイン |
| 身体症状 | 朝になると頭痛や腹痛を訴える、吐き気、めまい、食欲不振、不眠 |
| 行動の変化 | 朝の準備が遅い、遅刻が増える、学校の話題を避ける、宿題をしなくなる |
| 感情の変化 | イライラする、泣く、無気力、表情が暗い、趣味への関心低下 |
| 言動のサイン | 「学校に行きたくない」「お腹が痛い」と繰り返す、理由を言わない |
すべての「行きたくない」が深刻な事態とは限りません。誰にでも気分が乗らない日はあるものです。大切なのは、一時的な揺らぎか、SOSのサインかを冷静に見極めることです。
「頑張れ」「甘えだ」といった励ましや叱責は、かえって子どもを追い詰めます。まずは「つらいんだね」と気持ちを丸ごと受け止めること。話してくれたことへの感謝を伝え、共感的な態度で接しましょう。
心身のエネルギーが枯渇している場合、無理やり行かせることは逆効果になりかねません。今の状態をよく観察し、まずは「休養」が必要なタイミングかどうかを判断してあげてください。
担任の先生やスクールカウンセラーと連絡を取り、学校での様子を確認しましょう。家庭と学校が情報を共有することで、役割分担ができ、より適切な対応が取れるようになります。
体調不良が目立つなら、まずは医療機関を受診しましょう。身体的な病気がないかを確認した上で、心理的なストレスからくる「心身症」としての適切なアドバイスをもらうことができます。
学校を休んでいる間も、規則正しい生活を心がけ、家庭が「安全な場所」であると感じさせてあげましょう。ただし、腫れ物に触るような扱いや過度な甘やかしではなく、家族としての最低限のルールは維持することが大切です。
良かれと思ってしたことが、関係を悪化させることもあります。以下の対応には注意しましょう。
初期対応では、何よりも「子どもの心の安全」を守ることを最優先に。親が焦らずどっしりと構えることが、回復への第一歩となります。
お子さんとどのように向き合うかは、その後の回復に大きく影響します。まずは親が冷静になり、お子さんの「今の状態」に合わせたサポートを心がけましょう。
不登校の初期段階で最も必要なのは、子どもの気持ちを丸ごと受け止める姿勢です。「なぜ行けないの?」「みんなは行っているのに」といった問い詰めは、子どもをさらに孤独にさせてしまいます。
本人が話したいと思ったタイミングで、静かに耳を傾けてあげてください。「そうだったんだね」「つらかったね」と共感を示すだけで、子どもは「親は味方でいてくれる」と安心し、少しずつ心を開き始めます。
「一日でも休ませたら二度と行けなくなるのでは」という不安から無理に行かせようとしがちですが、心身が疲れ切っている時期の無理強いは逆効果です。
特にお腹が痛い、頭が重いといった身体症状は、心のSOSサイン。まずは家庭を「何もしなくても許される安全な場所」にし、十分な休養を取らせてあげてください。休むことは逃げではなく、エネルギーを蓄えるための大切な準備期間なのです。
お子さんが休んでいる間も、学校との細かな連絡は欠かさないようにしましょう。先生と情報を共有しておくことで、家庭だけでは見えなかった学校での様子が分かり、適切な対応を練りやすくなります。
| 連携のポイント | 具体的な内容 |
| 定期的な連絡 | 週に1回程度、電話やメールで子どもの様子を伝える |
| 柔軟な登校方法の相談 | 保健室登校、別室登校、時間差登校などの可能性を探る |
| 友人関係への配慮 | いじめや人間関係のトラブルがある場合は具体的に相談 |
| 学習面のフォロー | プリントの受け取りやオンライン授業の活用を検討 |
学校との良好な関係を維持することで、子どもが再び登校しやすい環境を整えることができます。
学校に行かなくなると、どうしても昼夜逆転しやすくなります。しかし、不規則な生活は心身の不調を長引かせる原因にもなりかねません。
起床・就寝時間を大きく崩さない、三食きちんと摂るなど、基本的なリズムは守るように働きかけましょう。ゲームやスマホの時間も、一方的に禁止するのではなく、話し合いながら無理のないルールを設けるのが理想的です。
学校に行けない時期、子どもは「自分はダメな人間だ」と自信を失っています。だからこそ、学校以外の場面で「あなたには価値がある」と伝えていくことが重要です。
趣味や得意なこと、どんなに些細なことでも構いません。絵を描く、料理をする、あるいは家事の手伝いをしてくれた時など、その頑張りを具体的に認めてあげてください。小さな成功体験の積み重ねが、心の回復に繋がります。
親だけで問題を抱え込む必要はありません。スクールカウンセラーや児童精神科、臨床心理士など、専門的な知識を持つ人の力を積極的に借りましょう。
特に強い不安が見られる場合、発達の特性や適応障害などが隠れている可能性もあります。医療機関で適切な診断を受けることで、その子に合った具体的な接し方が見えてくることも多いものです。また、フリースクールのような「学校以外の居場所」を探すことも、社会との繋がりを保つ有効な選択肢となります。
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記事に関するお問い合わせは以下までご連絡ください。
Tel : 042-816-3061(平日9:00-18:00)
相談先は一つに絞る必要はありません。公的な窓口から民間のサービスまで、それぞれの特徴を知ることで、状況に合わせた柔軟なサポート体制を整えられます。
不登校の相談先には、無料で利用できる公的機関と、独自のプログラムを持つ民間機関があります。緊急度や目的に合わせて検討してみてください。
| 相談先 | 特徴 | 費用 | こんな時におすすめ |
| スクールカウンセラー | 学校に配置されている臨床心理士など | 無料 | 学校の状況を把握した相談をしたい |
| 教育支援センター(適応指導教室) | 市区町村が運営する公的支援施設 | 無料 | 学習支援や居場所が必要 |
| 教育相談センター | 自治体が設置する総合的な教育相談窓口 | 無料 | 進路や学習面の悩みを相談したい |
| 児童相談所 | 18歳未満の子どもの総合相談機関 | 無料 | 虐待や家庭環境の問題も含む場合 |
| 医療機関(小児科・精神科) | 心身の症状に対する診断と治療 | 保険適用 | 身体症状や精神的な症状がある |
| 民間カウンセリング | 臨床心理士や公認心理師による個別相談 | 有料 | じっくり継続的なサポートを受けたい |
| フリースクール | 民間の不登校児童生徒向け教育施設 | 有料 | 学校以外の居場所と学習機会が必要 |
選択肢が多いからこそ、「今の優先順位」を明確にすることが大切です。以下の3つの視点で考えてみましょう。
もしお子さんに頭痛や腹痛、不眠といった明らかな体調不良が見られるなら、まずは医療機関の受診を優先してください。医学的なアプローチで症状を和らげることで、本人の心が軽くなることも多いからです。 一方で、体調に問題はないものの「学校に行くだけが苦痛」という状態であれば、スクールカウンセラーや教育支援センターなどの教育的な窓口から相談を始めるのがスムーズでしょう。
公的機関は無料で利用できるのが大きなメリットですが、予約が数週間先になることも少なくありません。一方、民間のサービスは費用はかかりますが、迅速かつ柔軟に対応してくれる傾向があります。家庭の状況に合わせて、無理なく通い続けられる場所を選ぶことが、長期的な安心感に繋がります。
相談先を決める際、本人の「誰になら話せそうか」という感覚は非常に重要です。もし本人が行くのを嫌がるなら、決して無理強いはしないでください。まずは親御さんだけで相談に行き、家での接し方をアドバイスしてもらうことから始めるのも、非常に有効なアプローチとなります。
不登校の背景は複雑なため、一つの窓口ですべてを解決しようとしなくても大丈夫です。「医療機関で診察を受けながら、フリースクールを居場所にする」といった併用も一般的です。それぞれの専門家が連携することで、お子さんを多角的に支える「チーム」を作ることができます。
初めて相談に行く際は、以下の情報を整理しておくとスムーズです。
これらをメモにまとめておくことで、限られた相談時間を有効に活用できます。また、相談の際には否定や批判を恐れず、正直に現状を伝えることが適切な支援につながります。
お子さんの状況が長期化するほど、親御さんの心身も疲弊し、家庭全体の空気が重くなってしまうリスクがあります。親が自分自身の健康を保つことは、決してわがままではなく、お子さんの回復を支えるための不可欠な「土台づくり」だと考えてください。
不登校の子を持つ親御さんの多くは、罪悪感や焦り、孤独感といった激しい感情にさらされています。特に「自分の育て方が悪かったのでは」と自分を責めてしまうケースは少なくありません。
| 心理状態 | 具体的な症状 | 注意すべき程度 |
| 罪悪感 | 自分を責め続ける、常に後悔している | 日常生活に支障が出る |
| 過度な焦り | 無理に登校させようとする、イライラが止まらない | 子どもとの関係が悪化 |
| 孤立感 | 誰にも相談できない、周囲の目が気になる | 外出や人付き合いを避ける |
| 抑うつ状態 | 意欲低下、不眠、食欲不振 | 2週間以上続く場合 |
こうしたサインが長く続く場合は、親御さん自身も専門的なサポートを検討すべきタイミングだと言えるでしょう。
不安や怒りを感じるのは、親として真剣に向き合っているからこその自然な反応です。ネガティブな感情を「ダメなもの」と否定せず、「今はこう感じているんだな」と認めてあげるだけで、心のトゲは少しずつ丸くなっていきます。
パートナーや友人、あるいは同じ悩みを持つ「親の会」など、本音を吐き出せる場所を見つけましょう。誰かに話すことで気持ちが整理され、孤独感から解放されます。最近ではオンラインのコミュニティも、手軽に繋がれる手段として有効です。
24時間、お子さんのことばかり考えていると、心はすぐにガス欠を起こします。一日のうち短時間でも、趣味や休息など「親でも子でもない自分」に戻れる時間を確保してください。周囲に協力を頼むことも、持続可能なサポートには欠かせません。
不登校の原因は複雑であり、親の対応だけで決まるものではありません。すべてを自分の責任と考えず、「できること」と「できないこと」を分けて考えましょう。完璧主義を手放すことが、過度な自責から自分を救う鍵となります。
親御さん自身がカウンセリングを受けることは、決して恥ずかしいことではありません。第三者の客観的な視点を取り入れることで、行き詰まった状況を打破するヒントが見つかり、冷静な判断を取り戻しやすくなります。
不登校の解決には時間がかかることも多く、焦りは禁物です。「学校に戻ること」だけをゴールにするのではなく、お子さんが自分らしく生きていくための力を蓄える時期だと捉えてみてください。
実際、不登校を経験しても、通信制高校や高卒認定を経て大学へ進む子や、自分の好きな分野で才能を発揮する人はたくさんいます。「今の状況が人生のすべてではない」と理解するだけで、親御さんの心にも余裕が生まれるはずです。
また、夫婦や家族間で考え方が違う場合は、対立するのではなく「チーム」として対話を重ねましょう。家族が同じ方向を向いて支え合う姿勢こそが、家庭の安定につながります。
登校拒否や不登校に直面したとき、書籍は信頼できる情報源になります。専門的な視点や、自分たちと同じような経験をした人の声に触れることで、孤独感が和らぎ、具体的な向き合い方が見えてくるはずです。
まずは自分たちが今、何を一番必要としているかに合わせて本を選んでみてください。
| 書籍のタイプ | 特徴 | 代表的な著者・専門分野 |
| 専門家による解説書 | 医学的・心理学的な視点から不登校のメカニズムと対応法を解説 | 児童精神科医、臨床心理士 |
| 体験記・手記 | 実際に不登校を経験した子どもや親の生の声を知ることができる | 不登校経験者、保護者 |
| 実践的ガイド本 | 日々の接し方や声かけの具体例が豊富に掲載されている | 教育カウンセラー、元教員 |
本を選ぶ際は、できるだけ出版年が新しいものを選ぶのがポイントです。最新の教育制度や社会情勢に基づいた情報を得られます。また、一冊だけでなく、立場の違う複数の本を手に取ることで、偏りのないバランスの取れた理解に繋がるでしょう。
お子さんの様子を客観的に観察し、記録しておくと、小さな変化にも気づきやすくなります。以下の項目を、定期的に確認してみてください。
これらはあくまで目安ですが、多くの項目に当てはまる場合や症状が長く続く場合は、専門家へ相談するタイミングだと言えます。
お子さんを支える親御さん自身の健康も、同じくらい大切です。親が疲弊しきってしまうと、適切なサポートを続けるのが難しくなってしまいます。
| チェック項目 | 該当する場合の対応 |
| 毎日が不安で、常に気が休まらない | リラックスできる時間を意識的に作る |
| 自分を責め続けている | カウンセリングや親の会で感情を吐き出す |
| 眠れない日が続いている | 医療機関での相談を検討する |
| 家族や周囲との関係がギクシャクしている | 第三者を交えた話し合いの場を設ける |
| 何も楽しめない、喜びを感じられない | 小さな楽しみを意識的に生活に取り入れる |
月に一度は自分の心に目を向け、ストレスが溜まりすぎていないか確認する習慣をつけましょう。
日々の様子を簡単にメモしておくだけでも、多くのメリットがあります。感情的になりやすい状況でも、後から読み返すことで冷静な判断を下しやすくなるからです。
記録には、日付、お子さんの様子、その時の自分の対応などを簡潔に書き留めます。専門機関に相談する際も、このメモがあれば経過を正確に伝えられ、より的確なアドバイスをもらえるようになります。
また、数週間単位で振り返ってみると、当時は気づかなかった「小さな進歩」が見つかることもあります。それが、親子ともに希望を持ち続けるための大きな支えとなるはずです。
不登校や登校拒否は、親御さんやお子さん“だけ”の責任ではありません。それでも『私の育て方が悪かったのでは』『もっと早く気づけたのでは』と自分を責めてしまうのは、とても自然なことです。まずは今の状況を否定せず受け止めたうえで、できることを一つずつ重ねていけば大丈夫です。回復の形は一つではありませんし、今からでも進路や生活を立て直していくことは十分に可能です。
学校に戻ることだけが唯一の正解ではありません。何より大切なのは、お子さんが自分自身を肯定し、安心して過ごせる居場所を作ることです。
スクールカウンセラーや専門機関など、外の力に頼ることをためらわないでください。第三者のサポートを受けることで、親子ともに孤立を防ぎ、前向きな変化を引き寄せることができます。親御さん自身の心も大切に、休息を取りながら長い目で見守っていきましょう。適切な支援とつながり続けることが、家族みんなの笑顔を取り戻す道に繋がります。
※本記事はあくまで一般的な情報提供を目的としております。一部情報については更新性や正確性の保証が難しいため、最新の制度や要件については改めてご自身で各公式機関にご確認ください。
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