公開日:2026.02.27 / 最終更新日:2026.02.27 通信制高校について

不登校の進路ガイド|中学生の選択肢11選と親ができる対応を徹底解説

不登校の状況にあっても、中学卒業後の選択肢は全日制・通信制高校や就職など11通りも存在します。
この記事では、進路選びで壁になりがちな「内申点・出席日数」の対策に加え、保護者が実践できるサポート方法をまとめました。支援機関の活用法や先輩たちの事例、失敗しないためのチェックリストも紹介します。
登校状況に関わらず、お子さんに合った道は必ず見つかります。これからの進路を考えるヒントとして活用してください。

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目次

不登校からの進路選び|進学・就職の現状と心構え

不登校の中学生が進路を考える時期

一般的に、進路について具体的に動き出すのは中学2年生の後半から3年生の春にかけてです。高校受験の準備や情報収集には時間がかかるため、この時期を目安に少しずつ考え始めると選択肢が広がります。 ただし、本人の回復具合には個人差があります。焦って決めようとせず、心身の状態を最優先にしながら、無理のないペースで話し合っていくことが重要です。

不登校生徒の進学率と就職の実態

調査によると、不登校を経験した生徒の多くが中学卒業後に次のステップへ進んでいます。近年は全日制高校だけでなく、個々の事情に合わせた多様な学び場を選ぶ人が増えています。

進路の種類 特徴 不登校生徒への適合性
全日制高校 毎日通学する一般的な高校 出席日数や内申点の条件あり
通信制高校 自宅学習中心、登校日数が少ない 通学負担が少なく柔軟性が高い
定時制高校 夜間や昼間に授業を実施 自分のペースで学べる
高等専修学校 専門技術を学べる 実践的なスキル習得が可能

中卒で直接就職する道もありますが、求人数が少ないのが実情です。そのため、まずは将来の幅を広げるために、自分に合った形で高校卒業資格の取得を目指すケースが一般的です。

進路を考える上で大切な3つの心構え

お子さん自身の気持ちを最優先にする

進路を決めるのは、あくまでお子さん本人です。「世間一般の普通」や親の不安を押し付けず、本人が「ここなら行けそう」と思える場所を一緒に探しましょう。無理強いは本人の意欲を削ぐ原因になるため、対話を重ねながら本人の納得感を積み上げていくことが大切です。

「今できること」から始める

いきなり「3年間通い続けること」を目標にすると、プレッシャーで動けなくなってしまいます。まずは気になる学校のサイトを見る、資料を請求する、可能なら個別見学に行ってみるなど、ハードルの低い小さな一歩から始めましょう。

複数の選択肢を比較検討する

一つの学校に固執せず、いくつかの候補を並べてみるのがおすすめです。学校によって雰囲気やサポート体制は驚くほど異なります。パンフレットの情報に頼りすぎず、実際に足を運んで「ここなら安心できそうか」を肌で感じることが、入学後のミスマッチを防ぐ鍵となります。

中学卒業後の進路|不登校から選べる「進学」の選択肢8選

不登校の生徒が中学卒業後に選べる進学先は、決して全日制高校だけではありません。お子さんの現在の体調や希望する学習スタイルに合わせて検討できる、8つの選択肢を詳しく見ていきましょう。

①全日制高校

平日の朝から夕方まで通う一般的なスタイルです。不登校だった場合でも、受験資格さえあれば挑戦できます。

項目 内容
通学頻度 週5日、毎日通学
メリット 友人関係を築きやすい、部活動や学校行事が充実
注意点 出席日数や内申点が影響する場合がある

内申点を重視しない私立高校や、面接・作文を重視する学校もあるため、選択肢は広がっています。

②定時制高校

昼間や夜間など、特定の時間帯に授業を受ける形式です。少人数制を導入している学校が多く、自分のペースを守りながら通いやすい環境が整っています。

項目 内容
通学頻度 週5日程度、夜間または昼間
メリット 年齢層が幅広い、働きながら通える
注意点 卒業まで4年かかる場合がある

学力試験の難易度が比較的控えめな傾向にあり、勉強にブランクがある生徒にとっても再スタートを切りやすい場所だと言えるでしょう。

③通信制高校

自宅学習をメインに、レポート提出とスクーリング(登校)で単位を取る方法です。近年、不登校経験者に最も選ばれている進路の一つです。

項目 内容
通学頻度 年数回から週数回まで学校により異なる
メリット 自分のペースで学習可能、通学の負担が少ない
注意点 自己管理能力が求められる

オンライン授業やメンタルケアなどの支援も手厚くなっており、登校に不安があっても無理なく高卒資格を目指せます。

④サポート校

通信制高校を卒業できるよう、学習面や生活面をバックアップしてくれる民間の教育施設です。

項目 内容
通学頻度 週1日から5日まで選択可能
メリット 個別指導やカウンセリングが充実、登校の練習になる
注意点 通信制高校と別に学費がかかる

「一人でレポートを進めるのが不安」「少しずつ外に出る習慣をつけたい」という方にとって、心強い伴走者となってくれるはずです。

⑤高等専修学校

美容、調理、ITといった専門的なスキルを学びながら、高校卒業資格も目指せる学校です。

項目 内容
通学頻度 週5日、毎日通学
メリット 専門分野の資格取得が可能、就職に強い
注意点 提携する通信制高校との連携で高卒資格を取得

座学よりも「実習」の割合が多いため、手を動かして何かを作ることが好きなお子さんには非常に向いています。

⑥フリースクールからの進学

フリースクールを活動の拠点とし、そこから高校受験や高卒認定試験を目指す道もあります。

項目 内容
通学頻度 施設により異なる
メリット 少人数で安心できる環境、個別対応が充実
注意点 学校教育法上の正式な学校ではない

まずはリラックスできる環境で自信を取り戻し、そこからゆっくりと自分に合った高校を探していくという進め方も一つの手でしょう。

⑦高等専門学校

5年間の一貫教育で、エンジニアなどの専門技術者を育成する国立・公立・私立の学校です。

項目 内容
通学頻度 週5日、毎日通学
メリット 大学編入や就職に有利、専門性の高い教育
注意点 入試難易度が比較的高い、理系分野が中心

不登校の期間があっても、特定の科目が得意で「技術を極めたい」という意欲があれば、非常に魅力的な進路となります。

⑧海外留学

思い切って国内の環境を変え、海外の高校へ進学する選択肢です。

項目 内容
通学頻度 現地の学校制度による
メリット 新しい環境でリスタート、語学力が身につく
注意点 費用が高額、生活面での適応が必要

日本の学校システムが合わなかっただけのお子さんの場合、海外ののびのびとした教育環境で一気に才能が開花することも珍しくありません。

進学以外の道も広がる|就職・資格取得など3つの選択肢

中学を卒業した後の歩みは、必ずしも高校進学だけとは限りません。就職や職業訓練、あるいは資格取得を足がかりにするなど、本人の意欲や特性に合わせた道も立派な選択肢です。ここでは進学以外の3つの進路について深掘りしていきましょう。

選択肢1:中卒での就職

義務教育を終えれば、15歳から社会に出て働くことが認められています。早期に実社会へ飛び込み、経験を積みたいと願うお子さんにとっては、立派な自立への一歩となるでしょう。

中卒就職の特徴とメリット

早くから実務に携わることで、同年代よりも早く経済的な自立や専門的なスキルの習得が見込めます。「机に向かうよりも、体を動かして働く方が自分らしい」と感じるお子さんには、充実した日々を送れる可能性があります。

項目 内容
主な就職先 製造業、建設業、飲食業、小売業、サービス業など
メリット 早期の社会経験、経済的自立、実務スキルの習得
注意点 求人数が限られる、将来の転職で学歴が求められる場合がある

就職活動の進め方

まずは中学校の先生や、ハローワークの「学卒求人窓口」に相談するのが一般的な流れとなります。ハローワークでは中卒者向けの求人紹介のほか、面接の練習などもサポートしてもらえるため安心です。また、身近な知人の紹介などで、信頼できる職場を見つけるケースも珍しくありません。

選択肢2:職業訓練校への入学

「何か技術を身につけたいけれど、いきなり働くのは不安」という場合に最適なのが職業訓練校です。公的な教育機関であり、実践的なスキルを磨きながら就職を目指すことができます。

職業訓練校の種類と特徴

各都道府県が運営する施設などがあり、機械加工や電気工事、美容、介護といった幅広いコースが用意されています。

訓練分野 取得できる主な資格・スキル 訓練期間
機械・金属加工 技能検定、溶接技能者資格など 1〜2年
電気・設備 電気工事士、配管技能士など 1〜2年
介護・福祉 介護職員初任者研修など 6ヶ月〜1年
美容・調理 美容師、調理師など 1〜2年

職業訓練校のメリット

多くのコースで授業料が無料、あるいは非常に低額に設定されており、家計への負担を抑えながら学べます。実習主体のカリキュラムは座学が苦手なお子さんにも馴染みやすく、卒業後の就職支援が手厚い点も大きな魅力と言えるでしょう。

選択肢3:資格取得を目指す

特定の目標を定め、独学や専門スクールで資格の取得に励む道も考えられます。資格という客観的な証明を持つことで、就職時の大きな武器を手に入れられます。

中卒から目指せる主な資格

学歴に関わらず挑戦できる国家資格は意外と多く、若いうちから計画的に取り組むことで将来の可能性が大きく広がります。

資格名 特徴 活かせる職種
調理師 実務経験2年で受験資格取得 飲食店、ホテル、施設など
危険物取扱者 学歴不問で受験可能 ガソリンスタンド、化学工場など
介護職員初任者研修 短期間で取得可能 介護施設、訪問介護など
宅地建物取引士 学歴不問で受験可能 不動産業界

資格取得による進路の開き方

まずは本人が興味を持てる分野を見つけることが何よりのスタートです。最近ではオンライン講座も充実しており、自宅で自分のペースを守りながら学習を進めることも可能です。資格を得た後は、それを活かせる職場を探すだけでなく、さらに上位の資格へとステップアップしていく楽しみも生まれるでしょう。

進学以外の道を選ぶ際の注意点

進学以外の道を選ぶにあたっては、将来のキャリアプランを親子でじっくり話し合っておきたいところです。もし途中で「やはり高校卒業資格が欲しい」と感じたときのために、高卒認定試験という選択肢があることも伝えておくと安心感に繋がります。

親としては、本人の意思を尊重しつつ、ハローワークや地域若者サポートステーションなどの専門機関を一緒に訪れるなど、具体的な情報収集をサポートしていく姿勢が求められます。

不登校でも大丈夫?「内申点」や「出席日数」への対策

不登校の期間があると「内申点が足りなくてどこにも行けないのでは」と不安になるものですが、過度に心配しすぎる必要はありません。現在は出席状況に関わらず、本人の意欲や当日の結果を評価する仕組みが整いつつあります。

内申点が進路に与える影響

内申点は、主に公立高校の一般入試で合否判定の材料に使われます。テストが受けられなかったり、提出物を出せなかったりすると評価が低くなるのは事実でしょう。

しかし、内申点を重視しない学校も実は数多く存在します。通信制高校やサポート校、一部の私立高校などでは、内申点よりも面接や作文、当日の試験結果を優先して合否を判断する傾向にあります。

出席日数が足りない場合の選択肢

出席日数が選考に影響しにくい学校や制度を知っておくだけでも、気持ちが楽になるはずです。

学校種別 出席日数の扱い 特徴
通信制高校 ほぼ不問 レポート提出とスクーリング、期末試験で卒業可能
定時制高校 柔軟に対応 不登校経験者への理解がある学校が多い
私立高校(一部) 学校による 面接や学力試験を重視する入試がある
チャレンジスクール 不問 不登校経験者を積極的に受け入れる

フリースクールや適応指導教室の活用

学校以外の場所で過ごす時間が「出席」として認められる制度があります。教育支援センター(適応指導教室)や民間のフリースクールに通うことで、在籍校の校長の判断により出席扱いになるケースも少なくありません。

この制度を利用するには、学校側との密な連携が欠かせません。事前に担任の先生や校長へ相談し、どのような条件で認められるかを確認しておくのがスムーズでしょう。

自宅でのオンライン学習も出席扱いに

最近では、ICT(タブレットやPC)を活用した自宅学習も、一定の条件を満たせば出席扱いとなる仕組みが広がっています。オンライン教材で学習した記録を提出することで、通学が難しくても出席を確保できる可能性があります。

学習の進捗を学校へ共有したり、定期的に連絡を取り合ったりすることが求められますが、自宅にいながら内申書を整えられる大きなメリットと言えます。

内申点を補う方法

内申点に自信がなくても、他の要素で自分をアピールする道は残されています。

  • 試験重視の枠を選ぶ: 公立・私立問わず、当日の学力検査に重きを置く選抜方式を狙いましょう。
  • 資格を取得する: 英検や漢検などの資格は、調査書で評価の対象になることが多いです。
  • 自己推薦を活用: 作文や面接を通じて、これまでの経験やこれからの意欲を直接伝えます。

特に私立高校では、過去の欠席よりも「これからどう頑張りたいか」というビジョンを評価してくれる学校が少なくありません。

受験時の配慮を求めることも可能

入試当日に不安がある場合は、事前に「合理的配慮」の申請を検討してみるのも一つの方法です。別室での受験や試験時間の延長、休憩時間の調整などが認められるケースもあります。

内申点や出席日数は、あくまで進路を決めるための一つの要素に過ぎません。今の状況に合った制度や学校を正しく選ぶことで、新しい一歩は必ず踏み出せます。

親ができる6つの対応|子供の進路を支えるためのステップ

不登校のお子さんが進路を選ぶとき、親御さんの支えは大きな力になります。焦りから無理に背中を押したり、逆に腫れ物に触れるように接したりするのではなく、お子さんの歩幅に合わせて段階的にサポートしていく工夫が求められるでしょう。

ステップ1:お子さんの気持ちを丁寧に聞く

何よりも優先したいのは、お子さんが今どんな思いでいて、将来をどう描いているのかを理解することです。いきなり進路の核心に触れようとせず、日常の何気ない会話の延長で、少しずつ将来の話題を織り交ぜていくのが自然でしょう。

話を聞くときは、親としての意見やアドバイスを一度脇に置き、まずは「そう思っているんだね」と受け止める姿勢を意識してみてください。本人の興味や小さな希望を丁寧に拾い上げていくことが、次のステップへの鍵となります。

ステップ2:正確な情報を一緒に集める

不登校からの進路には特殊なケースも多いため、親子で正確な情報をアップデートしていく必要があります。ネットの情報だけに頼らず、教育委員会や支援機関が発信する最新の情報をチェックしましょう。

情報収集の項目 確認すべき内容
進学先の受験要件 出席日数、内申点、入試方法の確認
学校見学・相談会 実際に訪問して雰囲気を確認
費用面 学費、教材費、通学費などの総額
サポート体制 不登校経験者への配慮や支援の有無

ステップ3:複数の選択肢を具体的に提示する

本人の希望を踏まえつつ、無理なく通える範囲でいくつかの選択肢を検討してみましょう。全日制だけでなく、通信制や高等専修学校、サポート校など、幅広い可能性をテーブルに乗せてみるのがおすすめです。

それぞれのメリットや注意点を整理しながら、どこなら一番リラックスして過ごせそうかを一緒に考えていきます。この時期にいくつかの学校からパンフレットを取り寄せておくと、具体的なイメージが湧きやすくなるでしょう。

ステップ4:学校見学や体験入学に同行する

候補が絞られてきたら、実際に学校へ足を運んでみます。親御さんが同行することで、お子さんの緊張を和らげると同時に、帰宅後に「あの教室、日当たりが良かったね」といった感想を共有できるメリットもあります。

校内の設備や在校生の様子、先生方の表情など、五感で感じる情報は判断の大きな材料になります。お子さんが安心して身を置けそうな場所かどうか、一緒に確かめてみてください。

ステップ5:専門機関に相談する

家族だけで答えを出そうとすると、どうしても煮詰まってしまう時があります。そんな時はスクールカウンセラーや支援センター、フリースクールのスタッフなど、専門家の知恵を借りるのが賢明な判断と言えます。

第三者の客観的な視点が入ることで、親子だけでは気づけなかった新たな選択肢が見つかることも珍しくありません。一人で抱え込まず、外部の力を上手に活用していきましょう。

ステップ6:決定後も継続的にサポートする

進路が決まったからといって、すべてが解決するわけではありません。入学後の生活リズムの調整や、新しい環境で直面する不安への対応など、継続的な見守りが必要となります。

ただし、先回りして世話しすぎるのではなく、お子さん自身が少しずつ壁を乗り越えていく力を信じることも重要です。困ったときにはいつでも頼れる「安全基地」のような距離感でいることが、自立への近道となるでしょう。

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相談できる場所|不登校の進路選びを支える8つの支援機関

不登校からの進路選びを、家族だけで抱え込む必要はありません。専門的な知識や経験を持つ支援機関を頼ることで、親子だけでは見つけられなかった選択肢に出会えるはずです。ここでは、安心して相談できる8つの窓口を紹介します。

学校内で相談できる窓口

スクールカウンセラー

多くの学校に配置されている心理の専門家です。不登校による心の疲れはもちろん、本人の状態に合わせた進路の提案も受けられます。定期的な面談を通して、学習面だけでなくメンタル面の回復具合に応じたアドバイスをもらえるのが大きな強みでしょう。

進路指導担当の教員

担任の先生とは別に、進路全般を統括する専門の教員がいます。受験の仕組みや具体的な出願方法、面接のポイントなど、より実務的な相談に向いています。内申点や出席日数に不安がある場合も、現実的なラインを一緒に探ってくれる心強い存在です。

公的な相談機関

教育支援センター(適応指導教室)

各自治体が設置している、不登校の子どものための支援施設です。学習サポートに加え、進路に関する相談実績も豊富に持っています。通所することで在籍校の「出席」として認められる場合もあり、同じ境遇の仲間や保護者と出会える場にもなるでしょう。

教育相談所・教育センター

都道府県などが運営する、教育全般の相談を受け付ける窓口です。電話や対面で、専門の相談員に今の悩みを打ち明けることができます。匿名での相談を受け付けているところも多いため、最初の一歩として気軽に利用してみてはいかがでしょうか。

児童相談所

18歳未満の子どもに関する専門機関です。不登校の背景に、発達の特性や複雑な家庭環境などが絡んでいる場合に、より専門的な見地から最適な支援や進路を提案してもらえます。

民間の支援団体・専門機関

フリースクール

不登校の子どもの居場所として、民間が運営する施設です。既存の学校の枠にとらわれない多様な進路情報を持ち、実際にそこから進学していった先輩たちのリアルな体験談を聞けることもあります。本人が「ここなら行ける」と感じられる場所を、見学を通して探すのが良いでしょう。

不登校支援団体・NPO法人

不登校に特化した支援を行う団体では、保護者向けの勉強会や交流会が頻繁に開かれています。同じ悩みを持つ親同士のつながりができることで、孤独感が解消されるだけでなく、地域密着型の貴重な情報を得られる機会にもなります。

臨床心理士・公認心理師の個別カウンセリング

民間のカウンセリングルームや医療機関では、より個人の特性に深く踏み込んだサポートが期待できます。費用はかかりますが、お子さん自身の性格や得意・不得意を精密に分析してもらうことで、納得感のある進路選びに繋げることができるはずです。

支援機関の選び方と活用のポイント

ポイント 内容
複数の機関を利用する 一つの機関だけでなく、学校・公的機関・民間を組み合わせることで多角的な情報とサポートが得られます
お子さんの意思を尊重する 相談先を選ぶ際は、お子さんが話しやすいと感じる場所を優先しましょう
定期的に相談する 状況は変化するため、一度だけでなく継続的に相談することが重要です
情報を整理して持参する お子さんの状況、これまでの経緯、希望する進路などをメモにまとめておくとスムーズです

支援機関への相談は、決して恥ずかしいことではありません。お子さんの未来をより明るくするための「前向きな活用」だと考えて、利用できる資源はどんどん頼っていきましょう。

不登校経験者の歩み|多様な進路を選んだあとの事例紹介

不登校という経験を経て、自分らしい道を歩んでいる先輩たちはたくさんいます。背景や理由はそれぞれ異なりますが、共通しているのは「自分に合った環境」を見つけてからエネルギーを取り戻している点です。具体的な5つのエピソードを紹介しましょう。

通信制高校から大学進学を実現した事例

中学2年から学校へ行けなくなったケースです。毎朝の登校プレッシャーをなくすため通信制高校へ進学したところ、自分のペースで学べる安心感から徐々に学習意欲が回復していきました。

スクーリングを通して気の合う友人もでき、3年間で無事に卒業。その後、推薦入試で私立大学の社会学部に合格しました。現在は、自分の中学時代からは想像もできなかったほど充実したキャンパスライフを送っています。

高卒認定試験を経て専門学校に進んだ事例

中学3年生の時期をほぼ自宅で過ごした例です。高校へ進学する道は選ばず、アルバイトで社会経験を積みながら高卒認定試験(旧大検)の合格を目指しました。

18歳で試験を突破した後は、以前から興味のあったデザインの専門学校へ。自分が「本当に学びたい」と思える分野に出会えたことで高い意欲を維持でき、現在はグラフィックデザイナーとして第一線で活躍しています。

サポート校を利用して社会復帰した事例

対人関係の悩みから不登校になったケースです。少人数制で手厚いフォローが受けられるサポート校を選び、カウンセラーや先生との交流を通して少しずつ対人不安を和らげていきました。

卒業後は福祉系の専門学校へ進み、自分と同じように苦しんでいる人を支えたいという目標を持つようになりました。現在は、過去の経験を強みに変えて福祉の現場を目指して学んでいます。

定時制高校で働きながら学んだ事例

経済的な自立も視野に入れ、定時制高校を選んだ例です。昼間は飲食店で働き、夜間に通学する生活を4年間続けました。

働くことで「誰かの役に立っている」という実感を得て、自己肯定感が大きく高まったといいます。高校卒業後は、そのまま勤務先の飲食店に正社員として採用されました。現在は責任ある立場で、元気に店舗を支えています。

フリースクールから自分らしい進路を見つけた事例

学校という枠組みに馴染めず、フリースクールを活動の拠点にしたケースです。そこで偶然プログラミングの世界に出会い、没頭。独学でスキルを磨き続けました。

高校卒業後は、学歴以上に個人のスキルを評価するIT企業にエンジニアとして採用されました。従来の「普通」の道とは違っても、自分の武器を見つけることで新たな可能性を切り拓いた好例と言えるでしょう。

事例から見える共通点

共通する要素 具体的な内容
自分に合った環境選び 無理に従来の学校形態にこだわらず、自分のペースで学べる場所を選択
支援者の存在 親、先生、カウンセラーなど、理解してくれる大人のサポート
興味・関心の発見 自分が本当にやりたいことを見つけることが前進のきっかけに
焦らない姿勢 他人と比較せず、自分のタイミングで進路を決定

これらの事例を振り返ると、再スタートを成功させるための共通したポイントが見えてきます。不登校という経験を「停滞」ではなく「自分に合う道を探す期間」として捉え直すことが、納得のいく進路選びに繋がっています。

進路選びで失敗しないためのチェックリストとQ&A

進路選択前に確認すべき10項目のチェックリスト

不登校からの進路選びは、周囲と比較せず、お子さんの現在のエネルギー量を見極めることが成功の秘訣です。以下の項目を参考に、一つずつ準備状況を整理してみましょう。

確認項目 チェックポイント
本人の意思確認 進路について本人と対話できているか、本人の希望を聞けているか
心身の状態 通学や学習に必要な体力・精神状態が整っているか
学力の把握 現在の学力レベルと志望校の入試難易度を把握しているか
出席日数・内申点 内申点の状況と志望校の選考基準を確認しているか
経済的準備 学費や通学費、教材費などの費用計画ができているか
学校見学 複数の学校を実際に見学し、雰囲気を確認したか
サポート体制 進学先に不登校経験者への支援体制があるか
通学距離・手段 無理なく通える距離か、通学方法は確保できるか
相談先の確保 進路について相談できる専門家や機関とつながっているか
併願計画 第一志望だけでなく、複数の選択肢を用意しているか

よくある質問と回答

出席日数が足りなくても高校に進学できますか?

もちろん可能です。通信制高校や定時制高校の多くは、過去の欠席日数を問わない選考を行っています。また、全日制でも「不登校枠」を設けていたり、当日の試験や面接を重視したりする学校が増えています。まずは募集要項を読み、個別に相談してみるのが近道でしょう。

内申点がほとんどない場合、どうすればいいですか?

内申点を合否判定に使わない、あるいは比率を極端に下げている学校を選ぶのが現実的です。私立高校には、内申点よりも当日のテスト結果や熱意を評価してくれるところが意外と多くあります。通信制や高等専修学校なら、内申点を気にする必要はほとんどありません。

進路選びはいつから始めればいいですか?

中学2年生の後半に情報収集を始め、3年生の夏休みまでに数校を見学しておくと、精神的な余裕を持って秋を迎えられます。ただし、本人の体調が優れない時は無理をさせないでください。最終的な出願は冬なので、本人のペースを最優先に考えましょう。

子どもが進路について話したがらない場合は?

無理に問い詰めると、かえって心を閉ざしてしまう原因になります。まずはリビングにパンフレットを置いておくだけにしたり、日常の雑談を増やしたりして、安心できる環境を整えてあげてください。第三者であるスクールカウンセラーなどを介すと、本音が聞ける場合もあります。

不登校でも大学進学は目指せますか?

大学進学は十分に目指せます。通信制高校から難関大学に合格する生徒も珍しくありません。むしろ、集団授業のストレスがない分、自分の得意科目を徹底的に伸ばせるメリットもあります。高卒認定試験から大学受験へ進む道も、有効な選択肢の一つとなるはずです。

学校見学に行くのが怖いと言われたら?

まずはオンライン説明会に参加したり、学校の様子を動画で見たりすることから始めてみてください。多くの学校では放課後の個別見学にも対応しているため、他の生徒と顔を合わせずに先生とだけ話すことも可能です。親御さんだけが先に下見に行くのも、お子さんの不安を和らげる良い方法でしょう。

通信制高校と全日制高校、どちらを選ぶべきですか?

「毎日決まった時間に集団で学びたい」なら全日制、「自分の時間や体調を優先したい」なら通信制が向いています。通信制の中にも週3〜5日通学するコースがあるため、両方の見学を通して「ここなら無理なく過ごせそう」と感じる方を選んでみてください。

進路選びで親が注意すべきことは?

親としての理想や不安が先走りすぎないよう、一度立ち止まってみることも大切です。本人の現状に合わない無理な進路を選んでしまうと、入学後に再び息切れしてしまう恐れがあります。一度決めた後でも「合わなければいつでも軌道修正できる」という心のゆとりを持っておきましょう。

経済的に私立は厳しい場合はどうすればいいですか?

公立の定時制や通信制は学費が非常に抑えられています。また、私立であっても「高等学校等就学支援金」などの制度を利用すれば、授業料の負担が大幅に軽減されるケースが大半です。各自治体の奨学金や減免制度についても、早めに調べておくと安心でしょう。

進路が決まらないまま卒業を迎えそうです

卒業時に進路が決まっていなくても、決して人生が止まるわけではありません。卒業後に高卒認定試験を目指したり、フリースクールで自分を見つめ直したりする期間を設けても良いのです。焦って不本意な道を選ぶより、少し立ち止まって納得できる道を探すほうが、結果として自立への近道になることもあります。

まとめ:焦らずにお子さんに合った進路を見つけよう

不登校を経験している中学生の進路には、全日制や通信制高校、就職など、実は11もの多様な選択肢が広がっています。「内申点が足りない」「出席日数が少ない」といった不安があっても、当日の試験結果を重視する学校や、個々の事情を汲み取ってくれる環境を選ぶことで、道は必ず開けます。

何よりも大切なのは、周囲のペースに惑わされず、お子さんの今の気持ちを尊重することでしょう。一人で抱え込まずに、学校や支援センター、フリースクールといった専門機関の知恵を借りることで、納得のいく進め方が見えてくるはずです。

不登校という経験は、決してマイナスな出来事ではありません。お子さん自身が自分らしい未来を描き直すための、大切な準備期間だと捉えてみてください。焦らず、一歩ずつ、お子さんに合った「次のステージ」を一緒に見つけていきましょう。


※本記事はあくまで一般的な情報提供を目的としております。一部情報については更新性や正確性の保証が難しいため、最新の制度や要件については改めてご自身で各公式機関にご確認ください。

 

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私たち松陰高等学校は、山口県岩国市に本校を置く広域通信制高校です。「問いを立てる力」を育むことを大切にし、生徒一人ひとりの個性やペースに合わせた学びを提供しています。全国の学習センターを正規スクーリング校として活用し、移動の負担を減らした柔軟な学習環境を実現。教員と民間出身者が協力し、社会とつながる教育を行っています。校則はなく、生徒自らが学校をつくる「対話」と「実践」の場です。

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