公開日:2026.02.27 / 最終更新日:2026.02.27 不登校について

中高一貫校で不登校になったら?進路・転校・外部受験の選択肢を解説

中高一貫校で不登校になると、「このまま内部進学できないのでは」と不安になるのは当然です。ただ、進路は内部進学だけではありません。出席扱い制度を使った進級、転校による環境の切り替え、大学受験を見据えた再スタート——今の学校に縛られなくても、選択肢はあります。
この記事では、現状を整理しながら、次の一歩を考えるための情報をまとめました。

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目次

中高一貫校で不登校になる現状と主な原因

中高一貫校における不登校の実態

中高一貫校での不登校は、決して特別なことではありません。むしろ、激しい中学受験を勝ち抜いてきたからこそ、その後の反動や環境の変化に苦しむ生徒は増えています。

6年間という長い時間を同じ顔ぶれ、同じ価値観の中で過ごすことは、安定感がある一方で、一度歯車が狂うと逃げ場のない「閉塞感」に変わりやすい側面もあります。

不登校になる主な原因

学業面でのつまずき

進度が速くハイレベルな授業スタイルが、負担になるケースです。かつては「優等生」だった子が、周囲との差や成績不振にショックを受け、自信を失って登校が怖くなってしまうパターンが多く見られます。

人間関係の固定化による悩み

メンバーが固定されているため、一度グループから浮いたりトラブルが起きたりすると、修復が難しくなります。クラス替えがあっても顔ぶれが変わらないため、居心地の悪さを解消できずに追い詰められてしまうのです。

進路や将来への不安

「いい大学へ行くのが当たり前」という空気感に息苦しさを感じる子もいます。親や周囲の期待と、本人のやりたいことのギャップがプレッシャーとなり、心が折れてしまうことも珍しくありません。

1完璧主義や真面目な性格

「100点でないと意味がない」と考えるような真面目な子ほど、小さな失敗をきっかけに自分を責め、糸が切れたように動けなくなってしまうことがあります。

不登校のきっかけとなりやすい時期

時期 特徴 主な要因
中学1年生(入学直後) 環境の変化に適応できない 新しい環境への不安、友人関係の構築の難しさ
中学2年生 中だるみの時期 学習意欲の低下、人間関係のトラブル
中学3年生~高校1年生 内部進学の節目 進学条件への不安、高校課程への適応困難
高校2年生以降 進路選択の時期 受験プレッシャー、将来への不安

不登校は、本人のやる気や育て方だけの問題ではありません。学校特有の環境や時期的な要因が重なって起こるものだと理解し、まずは冷静に状況を見つめることが大切です。

不登校の状態から考えられる「進路」の全体像

「学校に行けない=将来が閉ざされる」わけではありません。今の学校に留まるにせよ、離れるにせよ、お子さんのエネルギー状態に合わせた道は必ず見つかります。

主な進路の選択肢は3つ

中高一貫校生が選べる主なルートは以下の3つです。

選択肢 概要 向いているケース
在籍校で内部進学 現在の学校に在籍しながら系列高校へ進学 人間関係や学習環境の改善が見込める場合
転校(転入・編入) 別の中学校や高校へ移籍する 環境を変えることで再スタートしたい場合
外部受験(高校受験) 中高一貫校を離れて外部の高校を受験 新しい環境で学び直したい場合

進路選択で考慮すべきポイント

一番大切なのは、親の希望ではなく「本人の意思と回復度合い」です。焦って無理な登校を促せば、かえって事態はこじれてしまいます。

以下の4点を、お子さんの様子を見ながら整理してみてください。

  • 不登校の正体: 原因は勉強か、人間関係か、あるいは環境そのものか
  • 本人の本音: 今の学校に戻りたいのか、別の場所に行きたいのか
  • 進級の壁: 出席日数や成績が内部進学の基準を満たしているか
  • 学習の余力: 遅れを補うエネルギーが本人にあるか

中学生と高校生では選択肢が異なる

不登校になった時期によって、動きやすさが変わります。

  • 中学生の場合 義務教育期間なので公立校への転校がスムーズです。また「高校受験」という一区切りがあるため、外部へ出るチャンスが多く、再出発しやすいタイミングといえます。
  • 高校生の場合 高校は義務教育ではないため、転校(転入・編入)には「欠員があるか」「単位が引き継げるか」といった高いハードルが生じます。受け入れ先が限られるため、より早めの情報収集が欠かせません。

どちらの場合も、選択肢を広げるためには学校や専門機関との連携を早めに取っておくことが大切です。

内部進学・系列高校への昇格を目指す場合の条件と対策

受験なしで高校へ上がれるのが一貫校の強みですが、不登校が続くと「進学の権利」が危うくなるのも事実です。どうすれば進学を認めてもらえるのか、その条件と具体的な救済策を見ていきましょう。

内部進学の一般的な条件とは

多くの学校では、進学のためにクリアすべき「ボーダーライン」を設けています。

条件項目 内容
出席日数 年間の出席日数が一定基準を満たしていること
成績評価 定期試験や提出物による評価が基準点以上であること
面談・レポート 進級面談の実施や課題レポートの提出が求められる場合がある

「今のままでは厳しい」と言われないためにも、まずは学校の規定を正確に把握し、早めに手を打つことが欠かせません。

不登校でも内部進学を認めてもらうための対策

学校との継続的なコミュニケーション

意外と重要なのが、親御さんと学校の連絡を絶やさないことです。「今は通えなくても、進学したい意思はある」と伝え続けることで、学校側も「どうすれば進学させられるか」を一緒に考えてくれるようになります。

出席扱いとなる代替措置の活用

学校に行けなくても、外での活動が「出席」と認められるケースがあります。

  • 教育支援センター(適応指導教室)への通室
  • タブレット等を使った自宅学習(ICT活用)
  • フリースクールでの活動 これらが認められれば、出席日数の不足を補える可能性があります。まずは担任に「出席扱いになる外部施設はあるか」を確認してみましょう。

定期試験や課題への対応

試験当日に登校できなくても、保健室などでの「別室受験」や「後日受験」が認められる場合があります。また、テストを受けられない分を「課題レポート」で補填してくれる学校も増えています。成績評価をゼロにしない工夫が、進学への近道です。

内部進学が難しい場合の判断基準

どれだけ対策を講じても、以下の状況では「内部進学を諦める」勇気が必要かもしれません。

  • 規定以上の欠席が確定し、救済措置もない
  • 学力不足が深刻で、高校の授業についていけないことが明白
  • 本人が「今の学校にはもう行きたくない」と強く拒否している

無理をして上がっても、高校で再び不登校になればさらに追い詰められてしまいます。その場合は、環境をリセットして再スタートを切る方が、お子さんの心が守られることもあります。

他の高校へ「転校(転入・編入)」する場合の選択肢とメリット

今の学校が苦しいなら、環境をリセットして再スタートを切るのも一つの手です。手続きには「転入」と「編入」があり、混同されやすいですが内容は大きく異なります。

転入と編入の違い

項目 転入 編入
定義 現在在籍している学校から別の学校へ移る 一度退学した後、別の学校に入学する
在籍状況 在籍したまま手続きを進める 退学後に手続きを進める
受け入れ時期 随時または学期ごと 主に年度初めや学期の区切り
単位の扱い 前の学校の単位を引き継ぎやすい 前の学校の単位を引き継げる場合がある

基本的には、同級生と同じタイミングでの卒業を目指せる「転入」の方がスムーズです。

転校先として選べる高校の種類

全日制高校

一般的な公立・私立高校です。「欠員がある場合のみ」募集が出るため、狭き門となることが多いです。転入試験(英数国+面接など)をクリアする必要があります。

通信制高校

不登校経験者の受け入れに最も積極的です。自宅学習がメインで、登校(スクーリング)は月数回程度から選べます。自分のペースを保ちやすく、今の時代、最も現実的な選択肢の一つです。

定時制高校

夜間や昼間の交替制で通うスタイルです。少人数クラスが多く、先生との距離が近いのが特徴。さまざまな事情を抱えた生徒が集まるため、多様性が認められやすい環境です。

単位制高校

「学年」という縛りがなく、必要な単位を積み上げて卒業します。前の学校で取った単位を活かしやすく、不登校による「留年」の不安を解消できるのが強みです。

転校することのメリット

環境のリセット

中高一貫校特有の「狭い人間関係」から解放されます。「誰も自分を知らない場所」へ行くことで、驚くほど心が軽くなる子も多いです。

自分に合った学習スタイルの選択

朝が苦手なら午後からの学校、集団が苦手なら通信制など、お子さんの特性に合わせて「通い方」をカスタマイズできます。

単位の引き継ぎによる卒業時期の維持

「転入」の手続きをとれば、前の学校で頑張った分の単位を捨てずに済みます。周りから遅れることなく、3年間で高校を卒業することが可能です。

転校する際の注意点と手続きの流れ

受け入れ先の確認

まずは希望する学校に「転入の枠があるか」を直接確認しましょう。特に全日制は募集がない時期も多いため、早めのリサーチが肝心です。

単位認定の確認

前の学校の単位がどれだけ認められるかは、転校先の判断によります。成績証明書や単位修得証明書を今の学校に発行してもらう必要があります。

手続きの流れ

  1. 志望校の見学・個別相談(ここが一番大切です)
  2. 転入試験・面接
  3. 合格後、今の学校で転学手続き(退学届を出す前に合格を決めるのが鉄則です)

タイミングの考慮

基本は学期末や年度末が区切りが良いですが、通信制なら月単位で受け入れている学校もあります。お子さんの心の回復具合を優先して時期を選びましょう。

「外部受験(高校受験)」に挑む際の注意点とスケジュールの立て方

中高一貫校に在籍しながら、外部の高校を受験する道もあります。環境を一新したい、別の教育方針の学校で学び直したいという希望がある場合、中学3年次に高校受験をする選択肢は有効です。ただし、通常とは異なる状況での受験となるため、事前の準備と情報収集が欠かせません。

外部受験を検討する際の主な注意点

内申書(調査書)の扱いについて

不登校期間があると、どうしても欠席日数や成績が内申書に反映されます。公立高校など内申点を重視する学校は不利になることもありますが、私立や通信制には「当日の点数」や「面接」を重視し、内申を問わない学校もたくさんあります。まずは「内申をどの程度見る学校か」を調べるのが先決です。

受験資格と出願条件の確認

一貫校にいても外部受験の資格自体はありますが、一部の私立校では「欠席日数が〇日以内」と出願条件を設けていることがあります。気になる学校があれば、早い段階で募集要項に目を通しておきましょう。

学習の遅れと基礎学力の確認

学校を休んでいる間に、試験範囲となる学習内容に「抜け」ができているはずです。まずは現在の立ち位置を把握し、入試までにどの範囲を重点的に補うか、無理のない学習計画を立てることが合格への鍵となります。

外部受験のスケジュールと準備の流れ

時期 主な準備内容
中学3年の春~夏 志望校の情報収集、学力診断テストの実施、基礎固めの学習開始
中学3年の夏~秋 学校見学・オープンキャンパス参加、過去問演習の開始、内申書に関する学校との相談
中学3年の秋~冬 出願書類の準備、願書提出、面接練習、直前対策
中学3年の1月~3月 私立高校入試、公立高校入試、合格発表、入学手続き

志望校選びのポイント

入試方式の多様性を重視する

一般入試だけでなく、単願や専願、自己推薦など、チャンスを複数持てる学校を選びましょう。特に作文や面接がある入試なら、不登校という経験を「どう乗り越えようとしているか」という意欲としてアピールすることも可能です。

不登校経験者への理解がある学校を探す

最近は「不登校を経験した生徒の底力」を認めてくれる学校も増えています。個別相談会などで、これまでの経緯や今の状況を正直に話し、どのようなサポート体制があるかを確認しておくと安心です。

学習面の対策と活用できるリソース

塾や家庭教師だけでなく、今はオンライン授業などの選択肢も豊富です。通塾が負担なら、まずは自宅で自分のペースで進められる教材を活用しましょう。また、フリースクール等で仲間と切磋琢磨することが、心の支えになることもあります。

在籍校との関係と手続き

外部受験をするにも、願書に必要な書類を作るのは現在の学校です。先生との関係をこじらせると手続きがスムーズにいかないこともあるため、早めに「外を受けたい」と伝え、協力を仰ぐのがコツです。なお、受験を決めた時点で「内部進学の権利」がなくなる学校も多いため、その点だけは必ず確認しておいてください。

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高校生が不登校になった場合の「大学受験」と卒業後の道

高校で不登校になると「人生が終わった」と絶望感に襲われるかもしれませんが、全くそんなことはありません。むしろ、今の時代は大学へ行くルートも学び方も驚くほど多様化しています。

不登校でも大学受験は可能か

結論から言えば、不登校でも大学受験は十分可能です。 大学入試の合否に高校の出席日数が影響することは、一般入試であればほぼありません。大切なのは「当日の試験結果」と、受験資格となる「高校卒業資格」をどう手に入れるか、この2点だけです。

在籍校で卒業を目指す場合の条件

今の学校に籍を置いたまま卒業を狙うなら、まずは「卒業要件」をシビアに確認しましょう。

卒業要件 内容
修得単位数 74単位以上(3年間で取得)
出席日数 各科目の授業時数の3分の2以上(学校により異なる)
特別活動 ホームルーム活動などの参加

もし日数が足りなくても、レポート提出や補習で単位をくれる学校もあります。まずは「あと何日休んだら留年か」を担任に確認し、隠さず相談してみるのが先決です。

高等学校卒業程度認定試験(高認)を活用する道

高校を中退しても、国の試験「高認」に受かれば大学受験資格が得られます。

  • チャンス: 年2回(8月・11月)
  • メリット: 高校で取得済みの単位があれば、その科目の試験は免除される。
  • ハードル: 全科目を一度に受ける必要はなく、数年かけて合格を積み上げてもOK。

「学校に通う」というプロセスを飛ばして受験に集中できるため、合理的な選択肢といえます。

通信制高校への転校と大学受験の両立

今、最も多いのが、通信制高校への転校です。 「週1日の通学」や「完全自宅学習」などスタイルを選べるため、メンタルを安定させながら受験勉強に専念できます。最近では、予備校並みの受験指導をしてくれる通信制高校も増えており、難関大合格を目指す子たちの有力な選択肢になっています。

独学での大学受験準備

学校に通わず、オンライン予備校や個別指導塾だけで受験に挑む子もいます。 自分の体調や集中力に合わせてスケジュールを組めるため、集団授業が苦痛な子にはむしろ効率的です。場所を選ばず最高レベルの授業を受けられる今の時代、独学は立派な戦略になります。

総合型選抜・学校推薦型選抜という選択肢

「出席日数が悪いと推薦は無理」と思われがちですが、**総合型選抜(旧AO入試)**は別です。 不登校の期間に何を考え、どう自分を見つめ直したか。そのプロセスを「独自の強み」として評価してくれる大学もあります。学力試験だけで測れない個性を武器にする道です。

大学以外の進路選択肢

大学進学以外にも、高校卒業後の進路には以下のような選択肢があります。

進路 特徴
専門学校 実践的なスキルを短期間で習得。高認で受験可能
職業訓練校 無料または低額で専門技術を学べる公的制度
就職 高卒資格があれば正社員としての就職も可能
起業・フリーランス 学歴に依存しない働き方として選択する例も増加

卒業後の進路を考える際の心構え

一番の毒は「周りと同じペースでなきゃ」という思い込みです。 浪人して大学に入る、通信制大学で学ぶ、一度社会に出てから学び直す。人生には何度でも「編入」や「再挑戦」のチャンスがあります。不登校という立ち止まった時間は、自分が本当に納得できる道を探すための「貴重な猶予期間」だと捉えてみてください。

お子さんが不登校になった際、親が意識すべき接し方とメンタルケア

わが子が学校に行けなくなると、親として「自分の育て方が悪かったのか」「この子の将来はどうなるのか」と、夜も眠れないほどの不安に襲われるのは当然のことです。しかし、親の焦りはお子さんに敏感に伝わります。まずは親御さんが少しだけ肩の力を抜くことが、お子さんの心の回復への近道になります。

まず理解すべき「不登校は誰にでも起こりうる」という前提

不登校は、決して珍しいことでも「負け」でもありません。特に中高一貫校は、ハイレベルな学業や固定された人間関係など、知らず知らずのうちにストレスが溜まりやすい環境です。まずは「うちの子だけじゃない」と現状をありのままに受け止めることから、すべてが始まります。

親が避けるべき言動と対応

良かれと思ってかけた言葉が、かえってお子さんを追い詰めてしまうことがあります。

避けるべき言動 なぜ避けるべきか
無理に登校を促す 心身の状態が整っていない段階での登校強制は、症状を悪化させる恐れがある
「甘えている」と責める 本人は既に自責の念を抱いており、追い詰めることで自己肯定感がさらに低下する
他の子と比較する 劣等感を強め、親子の信頼関係を損なう原因となる
過度に心配して監視する 息苦しさを感じさせ、回復に必要な安心感を奪う
将来への不安を繰り返し口にする 本人の焦りや罪悪感を増幅させ、前向きな思考を妨げる

不登校のお子さんへの適切な接し方

安心できる居場所としての家庭を守る

家だけは、何があっても否定されない「安全基地」にしてあげてください。学校の話は一旦横に置いて、まずは家庭で安心して過ごせることが、心のエネルギーを溜めるために不可欠です。

本人のペースを尊重する姿勢

回復のスピードは人それぞれです。「いつになったら行くの?」と急かさず、お子さんが自分から「やってみようかな」と言い出すタイミングを待つ忍耐が、最大のサポートになります。

共感と傾聴の姿勢で話を聞く

アドバイスや解決策を提示したくなりますが、まずは「辛かったね」「そう思っていたんだね」と、ただ話を聞いてあげてください。自分の気持ちを分かってもらえたという安心感が、親子の信頼を再構築します。

親自身のメンタルケアの重要性

親が倒れてしまっては、お子さんを支えることはできません。お子さんのことばかり考えすぎず、親自身が「自分の人生」を楽しむ余裕を持つことも大切です。

一人で抱え込まない

スクールカウンセラーや同じ悩みを持つ「親の会」など、外に繋がってください。苦しい胸の内を誰かに話すだけで、驚くほど心が軽くなることがあります。

自分の時間と心の余裕を持つ

趣味や運動など、お子さんと離れてリフレッシュする時間を意識的に作りましょう。親が笑顔でいることが、実はお子さんにとって一番の安心材料になります。

段階的な目標設定とスモールステップの考え方

いきなり「毎日登校」を目指すと挫折しがちです。「朝、決まった時間に起きられた」「一緒に食卓を囲めた」など、目に見えないほど小さな一歩を大切にしましょう。できたことを一緒に喜び、できなかった日は「そんな日もある」と流す。その積み重ねが自信に繋がります。

兄弟姉妹への配慮も忘れずに

不登校のお子さんに手がかかる分、他の兄弟姉妹は我慢を強いられているかもしれません。「あなたのことも大切に見ているよ」と伝えるために、短時間でもその子と向き合う時間を作ってあげてください。

相談すべき専門機関とサポート体制(フリースクール・塾・カウンセリング)

不登校の悩みを家族だけで抱え込む必要はありません。今は、学校以外の場所でも学びや成長を支える仕組みが整っています。外の力を借りることは「甘え」ではなく、お子さんに合った新しい道を見つけるための「賢い戦略」です。

学校内で利用できる相談窓口

まずは、在籍校のサポート体制を確認しましょう。担任だけでなく、スクールカウンセラーや養護教諭(保健室の先生)に現状を伝えることが第一歩です。 「保健室登校」や「別室登校」といった柔軟な対応が受けられれば、学校との繋がりを完全に断たずに済みます。進級に関わる出席日数の配慮についても、早めに相談しておくのが安心です。

教育支援センター(適応指導教室)の活用

自治体が運営する公的な支援施設です。ここへ通うことが在籍校の「出席」として認められる場合が多く、内申書への影響を抑えたい場合に有効です。利用料も無料、または低額なため、まずは地域の教育委員会に問い合わせてみましょう。

フリースクールという選択肢

民間が運営する「学校以外の居場所」です。

  • 特徴: 勉強だけでなく、体験活動や趣味を通じて自信を取り戻せます。
  • 出席扱い: 学校長の判断次第で、ここでの活動が出席扱いになるケースが増えています。
  • 選び方: 費用や雰囲気は千差万別です。まずはお子さんと一緒に見学へ行き、「ここなら居心地が良さそう」と感じる場所を選んでください。

個別指導塾や家庭教師の利用

「授業に遅れるのが不安」「受験は諦めたくない」というなら、不登校生の指導経験がある個別指導や家庭教師を頼りましょう。最近はオンライン授業も充実しており、外に出るエネルギーがまだない時期でも、自宅で自分のペースに合わせて学力を維持できます。

医療機関とカウンセリング

朝起きられない、体が動かないといった症状があるなら、医療の力を借りるのも選択肢です。児童精神科や心療内科、カウンセリングルームでは、本人の心の整理を助けるだけでなく、親御さんへの具体的な関わり方についてもプロの視点から助言がもらえます。

公的な相談窓口

「どこに電話すればいいかわからない」ときは、以下の窓口を活用してください。

相談窓口 内容
教育委員会の教育相談室 進路相談、転校手続き、適応指導教室の案内など
児童相談所 18歳未満の子どもの福祉全般に関する相談
子ども・若者総合相談センター 社会生活や進路に関する総合的な相談
24時間子供SOSダイヤル いじめや不登校に関する電話相談(全国共通)

親の会・当事者コミュニティ

意外と救いになるのが、同じ悩みを持つ保護者のコミュニティです。「うちだけじゃない」と知るだけで、親の表情から焦りが消え、それがお子さんの安心感に繋がります。ネット上のSNSコミュニティや、地域のNPOが開催する親の会など、まずは情報収集から始めてみてください。

まとめ:中高一貫校からの再スタートは、多くの選択肢がある

中高一貫校という「決められたレール」を外れることは、決して人生の終わりではありません。むしろ、お子さんが自分らしく生き直すための大切な分岐点に立っているのだと捉えてみてください。

内部進学にこだわる道もあれば、通信制や定時制への転校、あるいは心機一転の外部受験。さらには、高卒認定試験から大学を目指すルートもあります。今の学校に縛られなくても、未来を作る方法はこれほどまでに多様です。

大切なのは、親御さんだけで抱え込まず、カウンセラーや専門機関の手を借りること。お子さんの心に寄り添い、一番納得できる「再スタート」を一緒に見つけていきましょう。今は立ち止まっているように感じても、その時間がすぐに“前向きな意味”を持たなくても大丈夫です。何もできない日があっても、遠回りに見えても、お子さんの人生がここで終わることはありません。回復には個人差がありますが、必要な支援と環境があれば、進路はあとからいくらでも組み直せます。

※本記事はあくまで一般的な情報提供を目的としております。一部情報については更新性や正確性の保証が難しいため、最新の制度や要件については改めてご自身で各公式機関にご確認ください。

 

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