公開日:2026.02.27 / 最終更新日:2026.02.27 不登校について

不登校の子供を支える「居場所」のすべて|出席扱いの条件と支援制度を徹底解説

学校に行けない時期、お子さんに必要なのは、自分らしくいられる「居場所」です。今は学校以外にも、適応指導教室やフリースクール、オンライン支援など、さまざまな選択肢があります。
この記事では、各居場所の特徴や、学校外の活動を「出席扱い」にするための具体的な手続きを分かりやすく解説します。
お子さんに合った支援の形を見つけるためのヒントとして、ぜひ役立ててください。

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目次

不登校の子供にとっての「居場所」の定義と心の回復における役割

不登校のお子さんにとって、学校以外の「居場所」は、単なる暇つぶしの場ではありません。傷ついた心を癒やし、自分らしさを取り戻すための大切な基盤となります。

不登校における「居場所」とは何か

ここでの「居場所」とは、学校以外で「ここにいてもいいんだ」と安心できる環境のことです。それはフリースクールのような物理的な場所だけでなく、信頼できる人とのつながりや、オンライン上のコミュニティも含まれます。いじめや学業のプレッシャー、体調不良など、行けなくなった理由はさまざまですが、まずは学校以外の世界にも自分の席があると感じることが、回復への第一歩になります。

居場所が果たす3つの重要な役割

居場所があることで、お子さんの心には次のような変化が生まれます。

 

役割 内容
心理的安全の確保 評価や批判を受けずに、ありのままの自分でいられる環境を提供する
社会とのつながりの維持 孤立を防ぎ、他者との適度な関わりを通じて社会性を育む
自己肯定感の回復 小さな成功体験の積み重ねにより、失われた自信を取り戻す

心の回復プロセスにおける居場所の位置づけ

不登校からの回復には段階があります。まずは家でじっくり休む時期があり、その後、外の居場所に少しずつ関心を持てるようになるお子さんもいます。ただ、この順番やスピードは一人ひとり異なります。家で過ごす期間が長くても、それは“後退”ではなく、次の一歩のための準備期間であることも少なくありません。

  • 初期: 学校に行けない罪悪感を和らげ、心を安定させる場。
  • 中期: 信頼できる大人や仲間と出会い、社会との接点をリハビリする場。
  • 後期: 興味のある活動や学習を通じて、将来の目標を見つける場。

このように、居場所はステップに合わせてその役割を変えていきます。

子供によって「居場所」は異なる

「どこが正解か」はお子さんによって千差万別です。適応指導教室が合う子もいれば、オンライン学習や趣味の習い事が一番落ち着く子もいます。 また、最初は家から出られなくても、エネルギーが溜まってくれば「図書館なら行ける」「フリースクールを覗いてみたい」と変化していくものです。大切なのは、親が今の状態をよく観察し、その時の歩幅に合った場所を一緒に探していく姿勢です。

【公的支援】適応指導教室(教育支援センター)や自治体の相談窓口

不登校のお子さんを支える仕組みとして、まずは自治体が運営する公的機関を知っておきましょう。費用負担が少なく、学校との連携がスムーズなため「出席扱い」の相談がしやすいのが大きな特徴です。

2適応指導教室(教育支援センター)の基本情報

「教育支援センター」とも呼ばれるこの施設は、市区町村の教育委員会が運営しています。学校に戻るためのステップとして、学習支援やスポーツ、グループ活動などを行っています。教員経験者や心理の専門家がスタッフとして在籍しており、一人ひとりのペースに合わせて寄り添ってくれます。学校と密に連絡を取り合ってくれるため、ここへ通った日数が出席として認められるケースは多いですが、最終的な判断は学校ごとに異なるので、確認が必要です。

適応指導教室で受けられる支援内容

具体的には、以下のようなサポートが受けられます。

 

支援の種類 内容
学習支援 教科学習の個別指導や自習のサポート、学習計画の作成支援
集団活動 スポーツ、調理実習、創作活動などを通じた社会性の育成
相談支援 本人や保護者との面談、心理的なケア、進路相談
学校との連携 在籍校への通所状況の報告、担任との情報共有

適応指導教室の利用方法と注意点

利用を考えたら、まずは在籍している学校の担任や養護教諭に相談してみるのがスムーズです。その後、教育支援センターの見学や面談を経て利用が決まります。最初は週1回、短時間から始めることも可能です。ただし、自治体によっては定員があったり、開所時間が限られていたりするため、事前の確認は欠かせません。

教育委員会の相談窓口と教育相談センター

教育委員会には不登校の専門窓口があり、適応指導教室の案内以外にも、スクールカウンセラーや福祉サービスとの橋渡しをしてくれます。また、「教育相談センター」では、臨床心理士による継続的なカウンセリングや、発達に関する相談も受け付けています。「どこに相談すればいいか分からない」という時の最初の窓口として有効です。

公的支援を利用するメリットとデメリット

公的支援は安心感がある一方で、民間施設とは異なる特徴があります。

 

項目 メリット デメリット
費用 無料または低額で利用できる
出席扱い 学校との連携により認定されやすい
専門性 教育や心理の専門家が対応 施設によって支援の質に差がある
柔軟性 開所日や時間が限定的な場合がある
定員 希望してもすぐに利用できない場合がある

公的支援はメリットが多いですが、お子さんの性格や状態によっては、より自由度の高い「民間支援」が合う場合もあります。状況に応じて、複数の選択肢を比較してみましょう。

【民間支援】フリースクールやオルタナティブスクールの特徴と選び方

公的な機関以外にも、民間が運営する「フリースクール」や「オルタナティブスクール」という選択肢があります。独自の教育方針を持つ場所が多く、お子さんの個性に合わせた柔軟な学び方ができるのが魅力です。

フリースクールとは?基本的な特徴と運営形態

フリースクールは、主に不登校のお子さんを対象に、NPO法人などが運営する居場所です。最大の特徴は、学校のような固定された時間割やカリキュラムがほとんどないことです。お子さんの「やりたい」という主体性を尊重し、心の回復を最優先に見守ってくれます。登校する時間や過ごし方も自由に選べる場所が多く、無理なく社会との接点を作ることができます。

オルタナティブスクールとの違い

オルタナティブスクールは、既存の学校教育とは異なる教育理念に基づいた学校です。代表的なものに、モンテッソーリ教育やシュタイナー教育、イエナプラン教育などがあります。

項目 フリースクール オルタナティブスクール
主な対象 不登校の子供 特定の教育理念を求める家庭の子供
教育方針 柔軟で多様、施設ごとに異なる 特定の教育理論に基づく体系的なカリキュラム
通学の形態 自由登校が多い 通常の学校のように定期的な通学が基本
費用 月額1〜5万円程度 月額3〜10万円程度

どちらも在籍校との連携次第で「出席扱い」にできる可能性があります。

民間支援施設で受けられる主な活動内容

「勉強だけ」にとらわれない、多種多様な体験が用意されています。

  • 教科学習:本人のペースに合わせた個別サポート
  • 体験・創作:料理、工作、農作業、音楽、アートなど
  • 交流:ゲームやスポーツ、仲間との対話
  • 自由時間:読書や休息など、何もしない時間も大切にする

自分で活動を選べる自由があるため、プレッシャーを感じずに居場所に馴染んでいけます。

費用と利用条件

民間施設のため、入会金(1〜5万円)や月謝(2〜5万円)などの費用がかかります。家計への負担が気になるところですが、最近では東京都や大阪市などのように、自治体が利用料を一部助成する制度も広まりつつあります。お住まいの地域の教育委員会に、補助金の有無を確認してみるのがおすすめです。

施設選びのチェックポイント

お子さんにぴったりの場所を見つけるために、以下の5点に注目してみましょう。

  • 体験入学での雰囲気:お子さん自身が「ここなら居られそう」と感じるか
  • スタッフとの相性:不登校支援の経験や、専門知識があるか
  • 学校との連携:活動記録を学校に送り、出席扱いの相談に乗ってくれるか
  • 通いやすさ:無理なく通える距離か、オンライン対応はあるか
  • 方針の適合性:集団でわいわい過ごしたいか、一人で静かに過ごしたいか

民間支援施設を利用する際の注意点

民間施設は運営方針がバラバラなため、事前の見学は必須です。中には費用が高額な場所や、お子さんの性格に合わない場所もあります。「せっかく見つけたから」と無理に通わせると、新たなストレスになりかねません。お子さんの「行ってみようかな」という気持ちを大切に、いくつかの施設をゆっくり比較検討していきましょう。

【在宅・オンライン】ICT学習支援やオンラインコミュニティの活用

家から出ることが難しい時期でも、外の世界や学びとつながれるのが「オンラインの居場所」です。移動の負担がなく、自分の部屋からリラックスして参加できるため、社会とつながる第一歩として非常に有効です。

文部科学省が推進するICT学習支援の内容

文部科学省は現在、不登校のお子さんが自宅でICT(パソコンやタブレット)を使って学習した場合、一定の条件を満たせば「出席扱い」にする方針を推進しています。 具体的には、学校と連携して指定の教材で学んだり、オンラインで先生とコミュニケーションを取ったりすることで、自宅での頑張りが学校の出席として認められる可能性があります。まずは「家での学習を出席にできるか」を学校に相談してみるのが良いでしょう。

民間のオンライン学習サービスと教材の種類

塾や通信教育など、民間が提供するサービスも充実しています。

サービスの種類 特徴 活用例
オンライン個別指導 マンツーマンで学習支援を受けられる 学習の遅れを取り戻したい、自分のペースで学びたい
動画配信型教材 好きな時間に繰り返し視聴できる 決まった時間に参加することが難しい、復習中心の学習
双方向型オンライン授業 リアルタイムで質問や対話ができる 他の生徒との交流も求めている、ライブ感のある授業を受けたい
学習アプリ・ゲーム型教材 ゲーム感覚で楽しく学べる 勉強への抵抗感が強い、小学生など低年齢層

オンラインフリースクールやオンライン居場所の実態

最近注目されているのが、ネット上の「オンラインフリースクール」です。学習だけでなく、ホームルームや趣味の活動、雑談タイムなど、リアルな場所と同じような交流が行われています。 「顔出しなし」での参加を認めているところも多く、対面での会話に緊張してしまうお子さんでも、チャットなどから緩やかに参加できる工夫がなされています。

オンラインコミュニティで得られる社会的つながり

SNSや専用プラットフォームには、不登校のお子さんや保護者向けのコミュニティがあります。全国の仲間と悩みを共有したり、情報交換をしたりすることで、「自分だけじゃない」という安心感を得られます。 お子さんにとっては、学校以外の多様な生き方に触れる機会になり、保護者にとっても、実体験に基づいたアドバイスをもらえる貴重な支えとなります。

ICT活用における注意点と親のサポートの仕方

便利なオンラインですが、いくつか気をつけておきたい点もあります。

  • 健康管理:長時間の使用は目が疲れやすく、生活リズムも崩れがちです。適度な休憩や、画面から離れる時間を一緒に決めましょう。
  • ネットリテラシー:個人情報の扱いやマナーについて、お子さんと一緒に確認し、安全に使える環境を整えてください。
  • 見守りの距離感:何をしているかに関心は持ちつつ、過度に干渉しないことが大切です。お子さんが選んだ活動を尊重し、困った時にすぐ頼れる「聞き役」に徹しましょう。
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【活動の場】習い事やボランティア、保健室登校など「第3の居場所」

学校やフリースクール以外にも、お子さんが安心して過ごせる「第3の居場所」はたくさんあります。好きなことや興味がある活動を通じて社会とつながることは、失いかけた自信を取り戻す大きなきっかけになります。

習い事を通じた社会参加と自己肯定感の回復

プログラミングやスポーツ、アートなど、お子さんが興味を持てる習い事は、学校以外の貴重な接点になります。

メリット 具体的な効果
得意分野の発見 学業以外の能力を伸ばすことで自信を取り戻すきっかけになる
異年齢交流 学校とは異なる人間関係の中で社会性を育める
目標設定の機会 検定や発表会などの小さな目標が達成感をもたらす
生活リズムの維持 定期的な予定が生活の規則性を保つ助けとなる

大切なのは、親が選ぶのではなく「お子さんが楽しめるか」です。プレッシャーにならないよう、いつでも休めるくらいの気楽なスタンスで選びましょう。

ボランティア活動やコミュニティ活動への参加

地域のボランティアや図書館の手伝いなど、「誰かの役に立つ」経験も心のエネルギーになります。 学校の成績とは無関係に、一人の人間として「ありがとう」と言われる経験は、何物にも代えがたい自己肯定感に繋がります。動物愛護や環境保護など、お子さんの「好き」を活かせる場がないか、地域の公民館などで情報を探してみるのも一つの手です。

保健室登校という選択肢

「教室には入れないけれど、学校には行きたい」という場合、保健室登校という選択肢があります。学校とのつながりを断たずに、自分のペースで過ごせる場として活用されています。

保健室登校のメリットと注意点

養護教諭(保健室の先生)という、担任とは別の大人に見守られながら過ごせるのがメリットです。友人との接点もゼロにならず、出席扱いになるのが一般的です。 ただし、保健室は本来「休養する場所」のため、長時間過ごすのが難しい学校もあります。まずは担任や保健室の先生と、どんな過ごし方ができるか相談してみましょう。

図書館や公民館など公共施設の活用

地域の図書館や児童館は、誰でも利用できる安心感があります。特に図書館は、一人で静かに過ごしたいお子さんにとって最適です。読書を通じて興味を広げたり、静かな環境で自習したりと、家以外の「落ち着ける場所」を持つことで、社会との緩やかなつながりを維持できます。

第3の居場所を見つける際のポイント

お子さんにぴったりの場所を見つけるために、以下の3つの視点を大切にしてください。

  • 「本人のやりたい」を一番に 親が通わせたい場所ではなく、お子さんが自発的に「行ってみたい」と思えるかどうかが重要です。無理に連れ出すのではなく、興味の芽が出るのを待ちましょう。
  • ハードルの低い場所から始める まずは人間関係のプレッシャーが少なく、短時間から居られる場所を選びます。「できた」という小さな成功体験を積み重ねることが、自信の回復につながります。
  • 居場所は複数あっていい 居場所を一つに絞る必要はありません。「今日は図書館、明日はオンライン」など、その日の気分や体調で選べる選択肢があることで、心理的な安心感はぐっと高まります。

学校以外の居場所での活動を「出席扱い」にするための条件と仕組み

学校に行けない期間が長くなると、親として気になるのが「欠席日数」ではないでしょうか。実は、フリースクールや自宅学習などの活動も、一定の条件を満たせば学校の「出席」として認められる制度があります。

出席扱いの制度とは

この制度は、学校外での相談や指導を「学校への出席」と同等にみなすものです。文部科学省の通知に基づいており、お子さんの社会的自立を支えるために設けられました。学校に戻ることだけをゴールとするのではなく、お子さんの学びの多様性を認めるための仕組みです。

出席扱いが認められる7つの要件

制度の運用にあたっては、以下の要件が総合的に確認されます。

要件 内容
保護者と学校の連携 保護者と学校との間に十分な連携と協力関係が保たれていること
適切な施設 フリースクール等の民間施設や教育支援センターなど、適切な施設であること
施設との連携 当該施設への通所または入所が学校への復帰を前提とし、かつ不登校解決に資するものであること
出席状況の報告 施設において、相談・指導が適切に行われており、定期的に学校に情報提供されること
学校との情報共有 学校と施設が連携し、子供の状況について共通理解があること
学習活動の確認 学習活動が計画的に行われていること
校長の判断 これらを踏まえて、校長が適切と判断すること

ICT等を活用した自宅学習の出席扱い

最近では、タブレットなどのICT教材を使った「自宅学習」も出席扱いにできる道が開かれました。家から出ることが難しい時期でも、計画的な学習を続け、学校と進捗を共有していれば、校長の判断により出席と認められるケースがあります。

出席扱いの申請手順

手続きは、一般的に以下のような流れで進みます。

  1. 学校への相談:利用したい施設やオンライン教材について担任に伝える
  2. 内容の確認:学校側が学習計画や施設の内容を確認する
  3. 連携の構築:学校と施設(または家庭)で情報共有の方法を決める
  4. 校長の判断:校長が内容を確認し、出席扱いの可否を決定する
  5. 活動報告の継続:定期的に活動実績を学校へ提出する

出席扱いの実際と注意点

最終的な判断は各学校の校長に委ねられているため、学校によって対応に差が出ることもあります。まずは担任や教頭先生に「出席扱いについて検討したい」と相談してみることが第一歩です。

注意したいのは、この制度は「出席日数を稼ぐための道具」ではないということです。無理に学習を強いてはお子さんの負担になってしまいます。また、出席扱いになっても、成績評価(内申点)にどう反映されるかは学校ごとに異なります。進学にどう影響するかは、早めに学校側とすり合わせをしておきましょう。

子供が居場所へ行くことを嫌がった時に親が意識すべき向き合い方

せっかく見つけた居場所でも、お子さんが「行きたくない」と言い出すことはよくあります。親としてはガッカリしたり焦ったりしてしまいますが、そんな時こそ、お子さんの心に寄り添うチャンスです。

まずは子供の気持ちを否定せずに受け止める

「行きたくない」と言われた時、最も避けたいのは「せっかく見つけたのに」と責めてしまうことです。まずは「そっか、今は行きたくないんだね」と、その気持ちをそのまま受け止めてあげてください。否定せずに受け入れてもらえる安心感が、お子さんが本音を話せる土台を作ります。

嫌がる理由を焦らず丁寧に聞き取る

嫌がる理由は一つとは限りません。焦って問い詰めず、何が負担になっているのかをゆっくり聞き取ってみましょう。

嫌がる理由の例 背景にある可能性のある気持ち
人間関係が合わない 他の子供やスタッフとの相性、集団への不安
活動内容が合わない 興味のないプログラム、レベルの不一致
環境が疲れる 刺激が多すぎる、静かな場所が必要
家にいたい まだ外に出る準備ができていない、エネルギー不足
行くまでの過程が辛い 通う距離や時間、外出すること自体への不安

理由を言葉にできない時は、表情やしぐさから「今は無理をさせない時期かな」と推し量ることも大切です。

居場所のスタッフと情報共有し連携する

理由が見えてきたら、居場所のスタッフに相談してみましょう。不登校支援の経験が豊富なスタッフであれば、「今は個別で過ごしましょうか」「活動内容を変えてみましょう」など、柔軟な提案をしてくれるはずです。親だけで抱え込まず、プロと一緒に環境を整えていくのがコツです。

通い方や頻度を柔軟に調整する

「毎日行かなければ」という思い込みを外してみましょう。週に1回だけ、あるいは午前中だけなど、お子さんが「これなら負担じゃない」と思えるペースに落としてみることで、結果的に長く通い続けられるようになることもあります。

一時的に距離を置くことも選択肢として持つ

どうしても拒否感が強い時は、一旦その場所から離れてしっかり休む勇気も必要です。無理に通わせることは、お子さんの心の回復を遅らせてしまうリスクがあります。家庭でゆっくり過ごし、エネルギーが溜まるのを待つのも立派な前進です。

親自身の焦りや不安と向き合う

お子さんが足踏みしているように見えると、親は「このまま引きこもってしまうのでは」と不安になります。しかし、その焦りは驚くほどお子さんに伝わります。親自身も信頼できる相談先を持ち、自分の不安を整理する時間を作ってください。親の心が安定していることが、お子さんにとって一番の薬になります。

「居場所」は一つではないことを思い出す

今の場所が合わなかったとしても、それは決して失敗ではありません。「ここは違った」ということが分かっただけ、一歩前進です。居場所は他にもありますし、成長段階によって必要な場所は変わります。今は「家」が最大の居場所だと割り切り、次のタイミングをゆっくり待ちましょう。

「家」は子供にとって最大の居場所|安心できる家庭環境の作り方

お子さんにとって、家庭は心身を癒やす最も大切な「安全基地」です。外の居場所探しも大切ですが、まずは毎日過ごす家が、何があっても自分を受け入れてくれる場所だと感じられることが、回復への一番の近道になります。

親が「否定しない姿勢」を保つことの重要性

不登校のお子さんは、誰よりも自分自身を責めています。そこで親からも「なぜ行けないの?」「いつ行くの?」と問い詰められると、家の中にまで居場所がなくなってしまいます。 大切なのは、学校に行けるかどうかに関わらず、お子さんの存在そのものを認めること。「今日はどんな気分?」と、今の気持ちに寄り添う一言が、お子さんの心を少しずつ解きほぐします。

生活リズムの乱れに対する適切な関わり方

不登校に伴う昼夜逆転は、心のエネルギーが切れているサインでもあります。無理に「正しい生活」を押し付けると反発を招くため、まずは今の状態を認めつつ、緩やかに見守りましょう。

状況 避けるべき対応 望ましい対応
昼夜逆転 無理やり起こす、叱責する 一緒に朝日を浴びる習慣を提案する
食事の不規則 食べないことを責める 好きなものを聞いて用意する、一緒に食べる
部屋にこもる 無理に外出させる リビングに居やすい環境を作る

焦らず、お子さんの心に元気が戻ってくるのを待つ姿勢が大切です。

家族間のコミュニケーションで気をつけるポイント

家庭の会話が「学校や将来の話」ばかりになると、お子さんはプレッシャーで息が詰まってしまいます。 テレビ、趣味、ペットの話題など、あえて「学校とは関係ない日常の会話」を楽しみましょう。また、きょうだいがいる場合は、不登校のお子さんばかりに気を取られず、家族全員と平等に接することで家全体の空気が和らぎます。

親自身のストレスケアと相談先の確保

お子さんを笑顔で支えるためには、親自身が疲れ果てないことが何より重要です。将来への不安や世間の目を一人で抱え込む必要はありません。 親の会やカウンセラーなど、親自身の「弱音を吐ける場所」を確保してください。お父さんやお母さんが少しでもリラックスしていることが、お子さんにとっての安心感に直結します。

家庭内に「自分の場所」を作る工夫

家の中に、お子さんが心からリラックスできる「聖域」を作ってあげましょう。

  • 自室の自由度を高める:自分の好きなものに囲まれて過ごせるようにする
  • リビングの特等席:家族とほどよい距離感で過ごせる居場所を作る
  • 趣味スペースの確保:好きなことに没頭できるコーナーを用意する

「ここなら安心だ」と思える空間があることで、お子さんの心の充電はよりスムーズに進みます。

まとめ:焦らず子供に寄り添い、安心できる居場所を共に探そう

不登校のお子さんにとっての「居場所」は、学校だけではありません。適応指導教室やフリースクール、オンライン学習、あるいは趣味の習い事など、選択肢は実に多様です。何より大切なのは、お子さんが「自分らしくいられる」と心から安心できる環境を見つけることです。

「出席扱い」などの制度や専門機関の力もうまく借りながら、決してお子さんのペースを追い越さないよう見守りましょう。無理に外へ連れ出す必要はありません。まずは家庭を一番の「安全基地」に整えることが、回復に向けた確かな第一歩となります。

日々の小さな変化に目を向け、寄り添い続けること。その積み重ねが、お子さんが自分らしく歩き出す未来へとつながっていきます。

※本記事はあくまで一般的な情報提供を目的としております。一部情報については更新性や正確性の保証が難しいため、最新の制度や要件については改めてご自身で各公式機関にご確認ください。

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