公開日:2026.01.13 / 最終更新日:2026.01.19 通信制高校について

通信制高校の卒業要件を解説!3つの条件と取得方法

通信制高校には、全日制とは異なる卒業要件があります。この記事では、卒業に必要な3つの条件——「3年以上の在籍」「74単位以上の修得」「特別活動30単位時間以上の参加」と、単位取得の仕組みや学習計画の立て方を解説します。

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目次

通信制高校の卒業要件とは?基本の3つの条件

通信制高校を卒業するには、文部科学省が定める3つの要件を満たす必要があります。この基準は全日制・定時制と同じで、卒業資格の価値も同等です。

卒業要件 必要な内容
在籍期間 3年以上の在籍
修得単位数 74単位以上の修得
特別活動 30単位時間以上の参加(1単位時間=50分)

3つの要件はすべて満たす必要があり、1つでも欠けると卒業できません。

通信制高校は自分のペースで学べる反面、計画性がないと卒業要件を満たせないまま時間が過ぎてしまうこともあります。入学時に卒業までの見通しを立て、着実に単位を積み重ねていくことが大切です。

なお、転入学・編入学の場合は、前の学校で修得した単位や在籍期間を引き継げます。最初からやり直す必要はなく、通算で3年以上の在籍と74単位以上の修得があれば卒業できます。

【卒業要件①】3年以上の在籍期間が必要

通信制高校を卒業するには、3年以上の在籍期間が必要です。これは全日制・定時制高校と同じで、学校教育法で定められています。

在籍期間の数え方

在籍期間は入学日から卒業までの期間です。通信制高校は4月入学のほか10月入学を実施している学校も多いですが、どちらでも同様にカウントされます。

なお、休学期間は在籍期間に含まれません。病気や家庭の事情で休学した場合、その分だけ卒業時期が延びます。

前籍校での在籍期間の扱い

全日制や定時制から転入・編入する場合、前の学校での在籍期間を引き継げます。たとえば、全日制に1年間在籍してから通信制に転入すれば、残り2年で卒業要件を満たせます。

入学形態 前籍校の在籍期間 通信制高校での必要在籍期間
新入学 なし 3年以上
転入学 引き継ぎ可能 残りの期間
編入学 引き継ぎ可能 残りの期間

3年未満での卒業は不可能

どれだけ学習を早く進めても、在籍期間は短縮できません。単位を2年間ですべて取得しても、3年経たなければ卒業できない決まりです。

早く進学資格を得たい場合は、高卒認定試験という選択肢もあります。通信制高校の卒業とは別ルートになりますが、検討してみる価値はあるでしょう。

【卒業要件②】74単位以上の修得が必要

通信制高校の卒業には、3年間で74単位以上の修得が必要です。この基準は全日制高校と同じで、通信制だからといって緩和されません。

【2022年度からの新学習指導要領について】

2022年度入学者から、高校の学習指導要領が改訂されました。必履修科目の構成が大きく変わっているため、入学時期によって履修する科目が異なります。

主な変更点:

  • 国語:「国語総合」→「現代の国語」「言語文化」に分割
  • 地理歴史:「地理総合」「歴史総合」が新たに必履修化
  • 公民:「現代社会」→「公共」に変更
  • 情報:「情報Ⅰ」が必履修化

転入・編入で以前の学校の単位を引き継ぐ場合、旧課程と新課程の対応関係を学校に確認しておきましょう。

74単位の内訳

74単位は必修科目と選択科目で構成されています。

科目区分 単位数 内容
必履修科目 約31〜35単位 国語、地理歴史、公民、数学、理科、英語などの基礎科目
選択科目 約39〜43単位 自分の興味や進路に応じて選択できる科目

必履修科目の重要性

必履修科目は卒業に欠かせない科目です。これらを履修しないまま74単位に達しても、卒業は認められません。

2022年度以降に入学した生徒には、新学習指導要領に基づく以下の科目が必履修となっています。

教科 必履修科目
国語 現代の国語、言語文化
地理歴史 地理総合、歴史総合
公民 公共
数学 数学Ⅰ
理科 科学と人間生活+基礎科目1つ、または基礎科目3つ
保健体育 体育、保健
芸術 音楽Ⅰ・美術Ⅰ・工芸Ⅰ・書道Ⅰから1科目
外国語 英語コミュニケーションⅠ
家庭 家庭基礎または家庭総合
情報 情報Ⅰ

※転入・編入の場合、入学時期によって旧課程が適用されることがあります。詳細は学校にご確認ください。

1年間に取得すべき単位数の目安

3年で卒業するなら、年間平均25単位ほどが目安です。通信制高校は自分のペースで進められるため、1年目は少なめにして2年目以降に増やすといった調整もできます。

学年 取得単位数の目安 累計単位数
1年次 20~25単位 20~25単位
2年次 24~27単位 44~52単位
3年次 22~30単位 74単位以上

前籍校での取得単位の引き継ぎ

全日制高校や他の通信制高校から転入・編入する場合、前の学校で取得した単位を引き継げます。残りの単位だけ取得すれば卒業できるため、効率よく学習を進められます。ただし、引き継げる単位数や科目は転入先の学校が判断します。

単位不足を防ぐためのポイント

単位を確実に取得するには、計画的な履修登録と日々の学習が欠かせません。レポートの提出期限を守り、スクーリングにきちんと出席すれば、単位認定試験を受けられます。

途中で履修を放棄すると単位は認定されません。最初から無理のない科目数を選んでおくのがコツです。

通信制高校での単位取得の流れ

通信制高校で74単位以上を修得するには、決められた手順に沿って学習を進めます。

単位取得の基本的な4ステップ

単位取得は以下の4ステップで進みます。すべてをクリアして、はじめて単位が認定されます。

ステップ 内容 目安
①科目履修登録 学習する科目を選択・登録する 年度初めまたは学期初め
②レポート提出 教科書や学習書を使って課題を提出 科目ごとに複数回
③スクーリング出席 対面授業またはオンライン授業に参加 科目ごとに規定時間
④単位認定試験 学期末または年度末に試験を受験 年1~2回

科目履修登録での注意点

年度や学期の始めに、学習する科目を選んで履修登録を行います。必履修科目と選択科目を組み合わせ、1年次は基礎科目を中心に、2年次以降は選択科目を増やすといった段階的な計画を立てるとよいでしょう。

一度に多くの科目を履修すると、レポートやスクーリングの日程が重なり、学習が滞りがちです。自分の生活や学習時間を考慮して、無理のない科目数を選んでください。

レポート作成と提出の進め方

レポートは、教科書や補助教材で自宅学習した内容をまとめて提出する課題です。科目ごとに提出回数が決まっており、すべて期限内に提出して合格する必要があります。

提出方法は郵送、オンライン、または併用と学校によって異なります。提出後は教員が添削し、合格基準に達していなければ再提出となります。余裕を持って取り組めば、再提出にも対応しやすくなります。

スクーリングへの参加方法

スクーリングは、対面またはオンラインでの授業参加です。科目ごとに必要な出席時間が決まっており、規定時間を満たさなければ単位認定試験を受けられません。

実施方法は学校によってさまざまです。

  • 集中スクーリング:週末や長期休暇中にまとめて実施
  • 通学型スクーリング:毎週決まった曜日に登校
  • オンラインスクーリング:インターネットを利用して参加

自分の生活スタイルに合った方法を選べるかどうかも、学校選びのポイントになります。

単位認定試験の受験と合格

レポート提出とスクーリング出席の要件を満たした科目について、学期末または年度末に単位認定試験を受けます。筆記試験が一般的ですが、レポート内容や授業態度を総合評価する学校もあります。

合格すればその科目の単位が認定されます。不合格の場合は再試験か、次年度の再履修が必要です。日頃からレポートやスクーリングで内容を理解しておくことが、合格への近道です。

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レポートとスクーリングの重要性

通信制高校で単位を修得するには、レポート提出とスクーリング(面接指導)の両方が必須です。どちらか一方だけでは単位は取得できません。

レポートの役割と提出の重要性

レポートは、教科書や学習資料をもとに自宅で取り組む課題です。学習内容の理解度を確認する役割があり、期限内に提出する必要があります。

レポートを提出しないと単位認定試験を受けられず、その科目の単位が取れなくなります。提出漏れや期限遅れには注意が必要です。

項目 内容
提出回数 1科目あたり年間3回から12回程度(科目の単位数による)
提出方法 郵送、直接提出、オンライン提出など
合格基準 一般的に60点以上(学校により異なる)
再提出 不合格の場合は再提出が可能

スクーリングの役割と出席の重要性

スクーリングは、学校に登校して教員から直接指導を受ける授業です。各科目で定められた時間数に出席しなければ、単位は認定されません。

スクーリングでは、教科書だけでは理解しにくい内容の解説や、実験・実技の指導、質疑応答などが行われます。他の生徒と顔を合わせる機会でもあり、学習のモチベーション維持にも役立ちます。

科目ごとに異なるスクーリング時間数

スクーリングの必要時間数は科目や単位数によって異なります。目安は以下のとおりです。

科目の単位数 必要なスクーリング時間数(目安)
1単位 3時間程度
2単位 6時間程度
3単位 9時間程度
4単位 12時間程度

レポートとスクーリングのバランスが卒業のカギ

レポートで自学自習の習慣を身につけ、スクーリングで理解を深めて疑問を解消する。この両輪をバランスよく回すことで、着実に単位を積み重ねられます。

年度初めにスクーリングの日程とレポートの提出期限を確認し、自分の生活に合った学習ペースをつかんでおきましょう。計画的に進めれば、働きながらでも無理なく卒業を目指せます。

【卒業要件③】特別活動30単位時間以上の参加

通信制高校の卒業には、特別活動に30単位時間以上参加する必要があります。在籍期間や単位修得と並ぶ、必須の卒業条件です。

特別活動とは何か

特別活動とは、教科学習以外の集団活動のことです。ホームルーム活動、生徒会活動、学校行事などが該当します。

通信制高校では通学の機会が限られるため、スクーリング時やオンラインで特別活動の時間を確保します。

特別活動の主な内容

活動の種類 具体的な内容例
ホームルーム活動 入学式、卒業式、進路相談、学習計画の作成
学校行事 文化祭、体育祭、遠足、修学旅行
生徒会活動 生徒総会、委員会活動
その他の活動 防災訓練、健康診断、進路ガイダンス

30単位時間の計算方法

3年間で合計30単位時間以上の参加が必要です。1単位時間は50分が基準ですが、学校によって45分や60分の場合もあります。

各学年で均等に参加するなら、年間10時間程度が目安。スクーリング時の行事に参加すれば、自然と必要時間を満たせる仕組みになっています。

特別活動の参加方法

参加方法は学校によって異なります。多くの学校ではスクーリング日に特別活動が実施されるため、登校時にまとめて参加できます。

最近はオンラインでのホームルームや進路ガイダンスを特別活動として認める学校も増えており、遠方に住む方や働きながら学ぶ方でも参加しやすくなっています。

特別活動に参加できない場合の対応

やむを得ない事情で参加できない場合は、早めに学校へ相談してください。多くの学校では代替活動や別日程での参加機会を設けています。

特別活動は卒業に必須なので、年間スケジュールを確認して、参加できる行事を早めに把握しておきましょう。

3年間で卒業するための学習計画

通信制高校を3年で卒業するには、計画的なスケジュール管理がカギです。無理なく卒業要件を満たすための具体的な学習計画を紹介します。

年次ごとの単位取得目安

74単位を3年間で取得するには、年間約25単位ずつ履修するのが基本です。

学年 取得単位数 累計単位数 特別活動時間
1年次 24〜26単位 24〜26単位 10時間以上
2年次 24〜26単位 48〜52単位 10時間以上
3年次 22〜26単位 74単位以上 10時間以上

月ごとの学習スケジュール例

通信制高校では、レポート提出期限から逆算して学習を進めることが大切です。

一般的な流れ

  • 月初め(1〜5日):教科書と学習プリントを確認
  • 月中旬まで:該当範囲を学習
  • 20日頃まで:レポート作成を完了
  • 提出期限の数日前:見直しをして提出

スクーリング日程の確保

スクーリングは決められた日数を必ず出席する必要があります。多くの学校では、以下の2タイプから選べます。

タイプ 特徴 向いている人
集中スクーリング型 夏休みや冬休みにまとめて数日間通学 働きながら学ぶ人
分散スクーリング型 月に数回、定期的に通学 学習リズムを保ちたい人

予備日の設定と遅れへの対処法

計画どおりに進まないこともあるため、毎月数日は予備日として空けておきましょう。体調不良や仕事の都合で遅れても、リカバリーできます。

単位取得が遅れそうなときは、早めに担任やサポートセンターに相談してください。多くの学校では追加指導や補習の機会が用意されています。

学習管理ツールの活用

手帳やカレンダーアプリで、レポート提出期限・スクーリング日程・特別活動の予定をまとめて管理すると便利です。学校の学習管理システムも活用しましょう。

週ごとに学習時間を記録して、計画と実績を比べてみてください。自分のペースが把握でき、3年間での確実な卒業につながります。

通信制高校卒業後の進路と資格の効力

通信制高校卒業資格は全日制と同等

通信制高校を卒業すると、全日制・定時制と同じ「高校卒業資格」が得られます。卒業証書に課程の区別は記載されず、学歴は「高等学校卒業」です。

大学受験、就職活動、国家資格の受験資格など、あらゆる場面で全日制卒業と同等に扱われます。

主な進路の選択肢

進路 概要
大学進学 国公立大学・私立大学の一般選抜、総合型選抜、学校推薦型選抜に出願可能
短期大学進学 2年制の短期大学への進学が可能
専門学校進学 専門的な技術や資格取得を目指す専門学校への入学が可能
就職 高卒求人への応募や一般求人への応募が可能
公務員 高卒程度の公務員試験を受験可能

大学進学を目指す場合

通信制高校卒業生も大学入学共通テストを受験でき、受験資格に全日制との違いはありません。

ただし、大学受験に必要な学力を身につけるには、通信制高校のカリキュラムだけでなく、予備校や通信教育の活用も検討するとよいでしょう。大学進学コースを設置している通信制高校もあります。

就職活動における注意点

就職活動でも、通信制高校卒業は高卒資格として認められます。「高卒以上」の求人に応募可能です。

面接では、通信制を選んだ理由や学習への取り組み方を聞かれることがあります。自分で学習計画を立てて卒業した経験は、自己管理能力として評価されることもあるので、前向きに伝えられるよう準備しておきましょう。

各種資格試験の受験資格

通信制高校を卒業すれば、高卒を条件とする国家資格・民間資格を受験できます。看護師や保育士などの受験資格要件も満たせます。高校卒業が条件の奨学金制度なども利用可能です。

まとめ:通信制高校の卒業要件を理解して学習を始めよう

通信制高校の卒業要件は、「3年以上の在籍」「74単位以上の修得」「特別活動30単位時間以上」の3つ。全日制高校と同じ基準で、卒業資格の価値も同等です。

単位を修得するには、レポート提出・スクーリング参加・単位認定試験の合格が必要です。3年で卒業するなら年間約25単位が目安になります。とくにレポートとスクーリングは単位取得の土台となるため、提出期限や出席日程を早めに確認しておきましょう。

通信制高校は自分のペースで学べる反面、自己管理が欠かせません。卒業要件を把握したうえで、自分の生活リズムに合わせて計画的に学習を進めていきましょう。

※本記事はあくまで一般的な情報提供を目的としております。一部情報については更新性や正確性の保証が難しいため、最新の制度や要件については改めてご自身で各公式機関にご確認ください。

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