公開日:2026.02.27 / 最終更新日:2026.02.27 不登校について

高校生の不登校への対応ガイド|原因・進路・留年の不安を徹底解説

高校生の不登校への対応ガイド|原因・進路・留年の不安を徹底解説

現在、高校生の不登校は5万人を超え、過去最多を更新しています。「もう将来がない」と不安になる時期ですが、不登校は決して人生の終わりではありません。

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目次

この記事では、留年・中退リスクの回避策や、本人も気づいていない「本当の原因」を解説。通信制高校や高卒認定などの多様な進路、今日からできる親の接し方をまとめました。

焦らず、お子さんに合った「次の一歩」を一緒に見つけていきましょう。

高校生の不登校の現状:最新データから見る実態

高校生の不登校者数は増加傾向にある

文部科学省の調査では、高校生の不登校は右肩上がりで増え続けています。令和4年度には約6万人に達し、生徒全体の約1.8%が不登校という状況です。これは10年前の約1.5倍にあたります。

また、数字に表れる「年間30日以上の欠席者」以外にも、保健室登校や行き渋りを繰り返す生徒も多く、潜在的な数を含めるとさらに深刻な状況が見えてきます。

高校生の不登校の特徴的な傾向

項目 傾向
学年別 1年生での不登校が最も多く、入学直後の環境変化が大きな要因
男女比 やや男子生徒の方が多いが、女子生徒も増加傾向
継続期間 90日以上の長期欠席が全体の約半数を占める
学校種別 全日制高校が最も多いが、定時制・通信制でも一定数存在

中学校との不登校の違い

高校の不登校が中学時代より切実な問題になりやすいのは、「義務教育ではない」という点が大きく影響しています。

中学までは出席に関わらず卒業できますが、高校には「単位制度」があります。一定の出席日数を満たせなければ、即座に留年や中退に直結するため、本人や親にかかるプレッシャーは中学時代とは比べものになりません。また、直後に大学受験や就職という大きな進路選択が控えていることも、焦りを生む要因となっています。

コロナ禍以降の変化

コロナ禍を経て、オンラインに慣れたことで対面コミュニケーションに強い不安を感じたり、生活リズムを戻せずに登校が困難になったりする生徒が増えました。

一方で、ポジティブな変化もあります。ICTを活用した学習環境が整ったことで、「学校に行かなくても学べる環境」が拡大しました。通信制高校の普及もあり、必ずしも毎日登校することにこだわらない多様な選択肢が、社会全体で受け入れられ始めています。

留年・中退の不安:高校生が直面する制度面の壁

不登校になった際、本人と保護者が最も不安に感じるのは「留年」や「中退」といった制度上の問題ではないでしょうか。義務教育の中学校とは違い、高校では出席日数や単位取得に明確な基準があるため、休みが長引くと進級や卒業に直接響いてきます。

高校の出席日数と単位認定の仕組み

多くの全日制高校では、各科目で年間授業時数の3分の2以上の出席を単位認定の条件としています。この基準を下回ると、定期テストを受けられなかったり、単位を落としたりする可能性が高まります。

項目 基準 影響
出席日数 授業時数の3分の2以上 基準未満で単位認定が困難に
未修得単位 学年ごとの必修単位数 不足すると進級できない
在籍期間 原則3年以上 留年により延長される

病気などの事情がある場合に配慮してくれる学校もありますが、対応は一律ではないため確認が必要です。

留年のリスクと心理的負担

単位が足りずに留年が決まると、同級生と別の学年になる孤立感や、将来が1年遅れることへの焦りが一気に押し寄せます。特に高校2年生や3年生での留年は友人関係が大きく変わるため、精神的なショックは計り知れません。

これをきっかけに再登校の意欲を失い、中退を選んでしまうケースも少なくありません。家庭内でも進路の話し合いがうまくいかず、親子関係がぎくしゃくしてしまうことも多いのが実情です。

中退という選択とその後の影響

高校中退の理由として「学校生活への不適応」は、常に上位にあります。中退すると最終学歴は「中卒」となり、その後の進学や就職の選択肢が狭まってしまう事実は否定できません。

高卒者と比べると正社員での就職が難しくなる傾向があり、非正規雇用を選ぶ割合も高くなります。後から「やはり学歴が必要だ」と感じて通信制高校や高卒認定試験を検討しても、同世代より年齢が上がっていることに心理的な壁を感じ、一歩踏み出せない人もいます。

制度面の不安を軽減するための情報収集

留年や中退のリスクを前にしたとき、まずは担任やスクールカウンセラーから正確な情報を集めることが先決です。現在の出席日数や、あと何単位必要なのか、学校側に救済措置があるのかを具体的に把握することで、根拠のない不安を抑え、冷静な判断ができるようになります。

同時に、通信制高校への転校や高卒認定試験といった「別のルート」についても早めに調べておきましょう。今の学校以外の選択肢を知るだけで、親子ともに気持ちがぐっと楽になります。

不登校を引き起こす主な原因:複雑に絡む6つの要素

高校生の不登校は、何かが一つ欠けただけで起こるものではありません。多くの場合、いくつかの理由がパズルのように重なり合っています。ここでは、きっかけとなりやすい6つの要因を整理しました。

学業不振・学習の遅れ

高校に入ると中学よりも勉強のスピードが格段に速くなり、一度つまずくと「もう追いつけない」という絶望感に繋がりやすくなります。特に入学前から苦手分野を抱えていた場合、最初のテストで突きつけられる成績順位が自己肯定感を大きく削る要因になります。周囲との学力差を肌で感じることで、教室にいること自体が苦痛になってしまうのです。

人間関係のトラブル

友人や先生との関係性は、登校意欲に直結します。いじめのような直接的なトラブルだけでなく、グループ内での微妙な孤立感や、SNSを通じて24時間つながり続けることへの疲れも現代の高校生特有の悩みです。学校の外でも気が休まらない状況が、心身をすり減らしていきます。

精神的な不調・心身の症状

思春期の不安定な精神状態に加え、うつ状態や不安障害が隠れていることがあります。また、朝起きられない「起立性調節障害」などは本人の努力だけではどうにもなりませんが、周囲からは「怠けている」と誤解されやすく、そのギャップに本人が一番苦しむことになります。

家庭環境の問題

親の過干渉や放任、あるいは夫婦仲の悪化といった家庭内のストレスが、学校へ向かうエネルギーを奪ってしまうこともあります。「家が安心できる場所ではない」という感覚は、想像以上に子どもの心を不安定にさせます。

進路への不安・目標の喪失

「何のために勉強しているのか」「今の学校に行って将来どうなるのか」といった、目的意識の揺らぎも大きな要因です。特に高2や高3で進路選択を迫られた際、自分のやりたいことが見つからず、周囲の熱量との差に焦りを感じて燃え尽きてしまうケースが見られます。

学校システムへの不適応

校則の厳しさや集団行動の強制など、学校という枠組みそのものに窮屈さを感じるタイプです。また、感覚過敏などの特性がある場合、教室の騒がしさや人混みが耐えがたい苦痛となることもあります。これは本人の性格の問題ではなく、環境とのミスマッチといえます。

原因の種類 主な具体例 表れやすい時期
学業不振・学習の遅れ 授業についていけない、テストの点数が取れない 入学直後、進級時
人間関係のトラブル いじめ、友人とのすれ違い、孤立感 クラス替え後、部活動での対立時
精神的な不調・心身の症状 うつ状態、起立性調節障害、頭痛・腹痛 季節の変わり目、長期休み明け
家庭環境の問題 親の不仲、経済的困難、過干渉・放任 家庭内の変化があった時
進路への不安・目標の喪失 将来が見えない、勉強の意味がわからない 2年生以降、進路選択時
学校システムへの不適応 校則への違和感、集団行動の苦手さ 入学時、環境変化時

不登校の背景は一人ひとり異なります。大切なのは表面的な「欠席」という事実だけでなく、本人の心の中で何が起きているのかを多角的に見つめることです。

親にできる具体的な対応:子どもに寄り添う7つの行動

わが子が不登校になったとき、親としてどう接するべきか戸惑うのは当然です。まずは焦らず、家庭を「安心してエネルギーを蓄えられる場所」に変えていくことから始めましょう。親子の信頼関係を取り戻し、一歩前へ進むための具体的なヒントをまとめました。

学校を休むことを責めない姿勢を示す

不登校の初期、誰よりも自分を責めているのは子ども本人です。「学校に行けない自分はダメだ」という自己否定感でいっぱいの時に、追い打ちをかけるような叱責や説教は逆効果になります。まずは「休んでもいいんだよ」というメッセージを伝え、心の回復を最優先で見守る姿勢が大切です。

子どもの話を否定せずに最後まで聞く

子どもが学校での出来事や今の気持ちを話し始めたら、アドバイスをしたい気持ちをぐっと抑え、最後まで聞き役に徹してください。解決策を提示するよりも、「それは辛かったね」と共感し、丸ごと受け止めてもらえる実感が、子どもの心を解きほぐす土台になります。

生活リズムを整えるサポートをする

活動エネルギーが切れると昼夜逆転に陥りがちですが、無理のない範囲で生活の軸を保つサポートをしましょう。

時間帯 具体的な行動 ポイント
カーテンを開けて朝日を浴びる 体内時計をリセットする
日中 散歩や軽い運動を促す 外出のハードルを下げる
スマホやゲームの時間を決める 睡眠の質を確保する

厳格なルールで縛るのではなく、子どもと相談しながら、できることから少しずつ取り入れるのがコツです。

学校との連絡窓口を確保する

学校との繋がりを完全に断つのではなく、担任やスクールカウンセラーとは定期的に状況を共有しておきましょう。今の欠席状況で進級できるのか、別室登校などの配慮が可能かなど、客観的な情報を得ておくだけでも、漠然とした不安を軽減できます。

子どもの興味や得意なことを認める

勉強から離れると自信を失いやすいため、学校以外の「好き」や「得意」に光を当ててあげてください。趣味や家事の手伝い、ゲームの腕前など、どんな些細なことでも構いません。「あなたにはこんな良いところがある」と伝え続けることが、自己肯定感の回復に繋がります。

将来の選択肢を一緒に調べる

「今の学校に戻る」だけが道ではありません。通信制高校や高卒認定、定時制など、多様なルートがあることを親子で共有しましょう。パンフレットを眺めるだけでも「道は一つじゃない」と視野が広がり、心のゆとりが生まれます。ただし、結論を急かさないことが重要です。

専門家の力を借りることを躊躇しない

家庭内だけで解決しようとすると、親子共倒れになりかねません。カウンセラーや医療機関などの専門家を頼ることは、決して恥ずかしいことではなく、最短距離で解決に向かうための賢明な判断です。客観的な視点を取り入れることで、家族だけでは気づけなかった解決の糸口が見つかることもあります。

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親のメンタルケア:共倒れを防ぎ家庭の安定を図る方法

子どもが不登校になると、保護者は「自分の育て方が悪かったのでは」と自分を責めたり、先の見えない不安に押しつぶされそうになったりします。しかし、親が心身ともにボロボロになっては、家庭の安定は保てません。親自身がゆとりを持つことは、子どもの心の回復を支える一番の土台になります。

保護者が抱えやすい心理的負担

不登校の子どもを見守る中で、親御さんは以下のような重圧を一人で抱え込みがちです。

心理的負担 具体的な内容
自責感 「自分の育て方が悪かったのではないか」という罪悪感
孤立感 周囲に相談できず一人で抱え込んでしまう状態
将来不安 進路や社会復帰についての漠然とした恐怖
疲弊 長期化する状況による心身の消耗

親自身のメンタルケアが必要な理由

親の心が不安定だと、つい子どもに対して感情的に当たってしまったり、過剰なプレッシャーをかけてしまったりすることがあります。これが家庭内の空気を重くし、結果的に子どもの引きこもりを長期化させる「悪循環」を招きかねません。親が「まあ、なんとかなるか」と安定している姿を見せることで、子どもは初めて安心して休み、エネルギーを蓄えることができるのです。

具体的なメンタルケアの方法

信頼できる相談相手を持つ

同じ悩みを持つ保護者の会や専門のカウンセラーなど、本音を吐き出せる場所を見つけましょう。「自分だけじゃない」と思える環境に身を置くだけで、孤独感は大きく和らぎます。

 休息と自分の時間を確保する

24時間「不登校の親」でいる必要はありません。趣味や友人とのランチ、散歩など、短時間でも子どもと離れてリフレッシュする時間を作ってください。親が笑顔でいる時間が増えることは、子どもにとってもプラスに働きます。

完璧を求めず小さな変化を認める

「明日から学校へ」と高いハードルを課すのではなく、「今日は朝起きてご飯を食べられた」といった小さな前進を認めましょう。長期戦を覚悟し、視点を少し変えるだけで、心の負担はぐっと軽くなります。

必要に応じて専門家のサポートを受ける

親御さん自身がカウンセリングを受けることは、決して「逃げ」ではありません。自分自身の心を整えることは、家庭を守るための前向きな戦略です。

家庭全体のバランスを保つために

不登校の子どもにかかりきりになると、きょうだいが寂しい思いをしたり、夫婦間で意見が食い違って衝突したりしがちです。

不登校以外の家族とも向き合う時間を作り、夫婦で今の不安や方針をこまめに共有しましょう。家族全員がそれぞれの場所で息をつける環境を作ることが、巡り巡って不登校の解決への近道となります。

多様な進路の選択肢:通信制・単位制・高卒認定とは

今の学校に通い続けることだけが、未来への道ではありません。現在は、一人ひとりの体調や状況に合わせて「高校卒業」を目指す仕組みが整っています。ここでは、全日制高校以外の主なルートについて、その特徴を分かりやすく整理しました。

通信制高校という選択

自宅学習をメインとし、自分のペースで卒業を目指せるのが通信制高校です。毎日登校する必要がないため、対人関係に不安がある場合や、生活リズムを整えたい時期に最適な選択肢となります。

通信制高校の基本的な仕組み

単位を取得するためには、「レポート提出」「スクーリング(対面授業)」「テスト」の3つが必要です。スクーリングの頻度は学校によって異なり、年数回だけで済む場合もあれば、週1〜2日通うスタイルもあります。

公立と私立の違い

項目 公立通信制高校 私立通信制高校
学費 年間3~5万円程度 年間20~100万円程度
サポート体制 基本的な学習支援 個別指導、カウンセリング等が充実
スクーリング 月1~2回程度 週1回~毎日など選択肢が多様
専門コース 限定的 芸術、IT、スポーツなど多彩

家計への負担を優先するなら公立、きめ細かなサポートや自分の興味を優先するなら私立が向いています。

単位制高校の特徴

「学年」という枠組みがなく、必要な単位を積み重ねて卒業を目指すスタイルです。全日制や定時制の中にも、この仕組みを取り入れている学校があります。

単位制のメリット

最大のメリットは、留年がないことです。もし特定の科目でつまずいても、他の単位は無駄になりません。また、今の学校でこれまでに取得した単位を引き継いで再スタートできるのも、不登校からのリスタートには心強いポイントです。

高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)

「学校に通うこと自体が難しい」という場合の選択肢が、高卒認定試験です。合格すれば、高校を卒業していなくても大学や専門学校の受験が可能になります。

高卒認定試験の概要

項目 内容
受験資格 16歳以上で高校を卒業していない者
試験時期 年2回(8月・11月)
受験科目 8~9科目(選択により異なる)
合格基準 各科目40~50点程度(科目により異なる)
受験料 受験科目数により4,500円~8,500円

高卒認定のメリットと注意点

一度合格すれば、すぐに大学受験などの「次のステップ」へ進めます。ただし、あくまで「高卒と同等の学力がある」と認定する資格であり、最終学歴は「中卒」のままです。就職時に学歴を重視される可能性があるため、心配な場合は通信制高校との併用も視野に入れましょう。

進路選択のポイント

新しい道を選ぶときは、以下の3点を軸に考えてみてください。

  1. 本人の状態: 誰かと関わりたいか、一人で静かに学びたいか。
  2. 費用: 就学支援金制度なども活用できるため、無理のない範囲で検討する。
  3. 出口戦略: 大学進学を目指すのか、早く社会に出たいのか。

今の高校から別の形へ移る「転入」や「編入」も可能です。焦って決める必要はありません。本人とゆっくり話し合いながら、一番納得できる形を探していきましょう。

活用すべき専門の相談先:一人で抱え込まないための窓口

不登校の悩みは、家族だけで抱え込むと行き詰まってしまいがちです。専門機関を頼ることは、解決に向けた大きな一歩になります。窓口によって役割が異なるため、今の状況に合った相談先を上手に活用しましょう。

学校内の相談窓口

まずは、今の学校に相談してみるのが一番の近道です。担任や養護教諭だけでなく、スクールカウンセラー(SC)という専門家が配置されています。SCは学校内部の状況に詳しく、子ども本人はもちろん、保護者の相談にも乗ってくれます。また、家計や家庭環境のサポートが必要な場合は、スクールソーシャルワーカー(SSW)が力になってくれることもあります。

教育委員会の相談機関

各自治体には「教育センター」などの名称で、不登校に関する無料の相談窓口が設置されています。ここでは、電話や面談での相談だけでなく、「教育支援センター(適応指導教室)」の紹介も行っています。ここは学校以外の公的な居場所で、通うことで「学校の出席」として認められるケースもあります。

医療機関

朝起きられない、頭痛や腹痛が続くといった身体症状がある場合は、医療機関の受診を検討しましょう。児童精神科や心療内科では、専門的な診断や治療、必要に応じたカウンセリングが受けられます。初診は予約が取りにくいこともあるため、早めに連絡しておくのが安心です。

主な相談先の比較

相談先 主な対応内容 費用 特徴
スクールカウンセラー 心理面の相談、保護者支援 無料 学校の状況を把握している
教育支援センター 居場所提供、学習支援 無料 出席扱いになる場合がある
児童精神科 診断、治療、薬物療法 保険適用 医学的な視点での支援
民間カウンセリング 心理カウンセリング 自己負担 柔軟な対応が可能
児童相談所 総合的な福祉相談 無料 虐待など深刻なケースに対応

民間の支援団体

NPO法人やフリースクールなどは、公的機関にはない柔軟なサポートが魅力です。勉強だけでなく、共通の趣味を持つ仲間と出会えたり、多様な体験活動ができたりと、子どもの「心の居場所」になるケースも多くあります。自治体によっては費用の補助が出ることもあるので、確認してみましょう。

電話・SNS相談窓口

対面での相談に抵抗があるなら、匿名で利用できる電話やSNS相談が有効です。「24時間子どもSOSダイヤル」は、いじめや不登校の悩みをいつでも相談できます。また、「チャイルドライン」のように子ども自身が誰にも言えない本音を吐き出せる窓口も、心の負担を軽くする助けになります。

相談先を選ぶ際のポイント

一つの場所に絞る必要はありません。学校と病院、民間の居場所など、複数を併用して多角的なサポートを受けるのが理想的です。相談員との相性もあるため、「合わない」と感じたら別の窓口を探しても大丈夫です。相談に行く際は、いつ頃からどんな様子か、今の困りごとは何かをメモしておくと、スムーズに話が進みます。

再スタートの事例:不登校を乗り越えた高校生の体験談

不登校の渦中にいるときは「もう道がない」と思いがちですが、実際には多くの高校生が自分に合った環境を見つけて再スタートを切っています。ここでは、代表的な3つの事例と、彼らに共通していた成功の鍵をご紹介します。

通信制高校への転校で自分のペースを取り戻したケース

人間関係のトラブルから高1の秋に動けなくなったAさん。留年の足音が近づく中、通信制高校への転校を選びました。

時期 状況 対応
高1秋 人間関係のトラブルで登校できず カウンセラーへの相談開始
高1冬 留年が現実的に 通信制高校の見学・相談
高2春 通信制高校へ転校 週1回の登校からスタート
高3卒業 高校卒業資格取得 専門学校へ進学

「毎日行かなくていい」という安心感が心の回復を早め、無理なく学習を継続。最終的には自分の好きな分野で進学を叶えました。

高卒認定試験を経て大学進学を果たしたケース

高2で一度「中退」を選んだBさん。数ヶ月の休養期間を経て、大学受験を目指すために高卒認定試験に挑戦しました。

独学のハードルはありましたが、オンライン学習や専門の対策コースを活用して約1年で合格。中退後の空白期間を「自分を見つめ直す時間」に変えたことで、志望大学への合格を掴み取り、現在は充実した学生生活を送っています。

定時制高校で新たな仲間と出会い卒業したケース

全日制のシステムが合わず、高1の終わりに定時制へ移ったCさん。そこには多様な背景を持つ生徒が集まっており、互いの事情を尊重し合える空気がありました。

午後からの授業が生活リズムに合い、アルバイトとの両立が自信に繋がりました。4年かけて卒業した現在は、社会人として活躍。「あの時、別の環境を選んだからこそ今の自分がある」と振り返っています。

事例から見える共通の成功要因

再スタートを切った人たちには、共通するポイントがいくつかあります。

  • 本人の意思を尊重: 周囲が無理強いせず、本人が「ここなら」と思える場所を選んでいる
  • 適切なサポート: 家族だけで抱えず、カウンセラーなどの専門家を頼っている
  • 「段階的」なステップ: 最初から100点を求めず、少しずつ進む姿勢を保っている
  • 柔軟な視点: 「全日制が普通」という固定観念を捨て、多様なルートを検討している

不登校は決して終わりではありません。今の環境が合わなくても、場所を変えるだけで、驚くほど前向きになれることがあるのです。

まとめ:焦らずに「次の一歩」を模索しよう

高校生の不登校は年々増加しており、今や誰にでも起こりうる身近な出来事です。大切なのは、無理に学校へ戻そうと焦るのではなく、まずはお子さんの心と体を休ませることを最優先に考えること。

通信制高校や高卒認定試験など、学び直しのルートは一つではありません。親御さん自身も一人で抱え込まず、カウンセラーや専門機関の手を借りながら、自分の心を整える時間を大切にしてください。

すぐに答えが出なくても大丈夫です。今は立ち止まる時間が必要なだけかもしれません。小さな変化を重ねながら、お子さんに合う道を一緒に探していくことが、結果的に遠回りに見えても確実な前進につながります。

※本記事はあくまで一般的な情報提供を目的としております。一部情報については更新性や正確性の保証が難しいため、最新の制度や要件については改めてご自身で各公式機関にご確認ください。

 

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私たち松陰高等学校は、山口県岩国市に本校を置く広域通信制高校です。「問いを立てる力」を育むことを大切にし、生徒一人ひとりの個性やペースに合わせた学びを提供しています。全国の学習センターを正規スクーリング校として活用し、移動の負担を減らした柔軟な学習環境を実現。教員と民間出身者が協力し、社会とつながる教育を行っています。校則はなく、生徒自らが学校をつくる「対話」と「実践」の場です。

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