公開日:2026.02.27 / 最終更新日:2026.02.27 不登校について

学校が合わない理由と対処法は?無理に登校させない環境の選び方

この記事では、学校が合わないと感じる理由や、行きたくないと言われた時の適切な対応、休ませるかどうかの判断基準を解説します。フリースクールなどの学校以外の選択肢や、親御さんのための相談先もまとめました。お子さんの違和感は決して甘えではありません。親子で一歩踏み出すためのヒントとして活用してください。

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目次

「学校が合わない」と感じるのは甘えではない|現代の不登校事情

お子さんの「学校が合わない」という言葉を、本人の甘えや我慢不足と捉えてしまう必要はありません。近年の不登校の多くは、本人の気質と学校という環境がうまく噛み合わない「ミスマッチ」から生じていることが分かってきています。

不登校児童生徒数の推移と社会的背景

文部科学省の調査では、小中学生の不登校者数は年々増え続け、現在は約30万人に達しています。この急増は子どもたちが弱くなったからではなく、一律の教育制度が多様な個性に対応しきれなくなっている現状の表れといえるでしょう。

年度 不登校児童生徒数 特徴
2010年代前半 約11万人 いじめや人間関係が主な要因
2010年代後半 約16万人 無気力・不安の増加
2020年代 約30万人 多様な価値観、コロナ禍の影響

「学校が合わない」は個性と環境のミスマッチ

学校生活に馴染めないのは、能力不足ではなく「特性と環境が合っていない」状態です。集団行動を重んじる学校現場では、独自のペースで学びたい子や、感覚が敏感な子にとって、チャイムや細かな校則が大きな負担となることがあります。本人の努力だけではどうにもならない拒絶反応があることを、まずは知っておくことが大切です。

社会の価値観の変化と多様な学びの承認

以前は「登校は義務」という考えが主流でしたが、今はフリースクールやオンライン学習など、学校以外の学び場も公的に認められるようになりました。「教育機会確保法」の施行により、不登校は問題行動ではなく、適切な休養や多様な学びを選択した結果として捉えられるようになっています。

お子さんのサインを正当なものとして受け止め、その子に合った環境を一緒に探していくことが、これからの保護者の大切な役割になります。

なぜ「学校が合わない」と感じるのか?主な6つの理由

お子さんが「学校に行きたくない」と感じる背景には、単一の正解があるわけではありません。複数の要因が重なっていることも多いため、まずはよくある6つの理由から、お子さんの状況に近いものがないか確認してみましょう。

理由1:集団生活のペースや雰囲気になじめない

学校は一斉授業や集団行動が基本の場です。個人のペースを大切にしたいお子さんにとって、常に周囲に合わせる環境は想像以上にストレスがかかります。

場面 感じやすい違和感
授業中 理解しているのに待たされる、または理解できないまま進む
休み時間 常に誰かといることを求められる雰囲気
給食 決められた時間内に食べることへのプレッシャー
掃除や係活動 役割分担や共同作業への負担感

理由2:人間関係のトラブルやいじめ

友人関係のもつれは、不適応の最も直接的な原因になります。いじめのような深刻なケースだけでなく、SNSを通じたトラブルなど、親の目に見えにくい場所で問題が起きていることも少なくありません。また、明確な争いがなくても「クラスのノリに馴染めない」「気の合う友達がいない」という孤立感だけで、学校は苦痛な場所に変わってしまいます。

理由3:学習内容や授業スタイルが合わない

「勉強が苦手」という理由だけでなく、教え方との相性が悪いケースもあります。例えば、耳で聞くより目で見るほうが理解しやすい子にとって、口頭説明中心の授業は苦痛です。逆に、知的好奇心が旺盛な子の場合は、教科書通りの画一的な進め方に物足りなさを感じ、学習への意欲を失ってしまうこともあります。

理由4:感覚過敏や発達特性による環境の不適応

感覚過敏や発達の特性がある場合、学校の環境そのものが「刺激が強すぎる場所」になります。

特性 学校で困難を感じやすい場面
聴覚過敏 教室の騒音、チャイム、給食時の音が苦痛
視覚過敏 蛍光灯の光、掲示物の多さに疲れる
触覚過敏 体操服や制服の素材、体育での身体接触が苦手
注意欠陥 長時間座っていること、忘れ物への叱責
こだわりの強さ 予定変更への対応、暗黙のルールの理解

これらは本人の努力不足ではなく、神経系の特性によるものです。無理をさせるのではなく、環境を調整する視点が不可欠です。

理由5:家庭環境や心理的な不安定さ

家庭内での変化や親からの期待が、お子さんの心理的な負担になっている場合もあります。また、もともと完璧主義で「失敗してはいけない」という思いが強い子は、学校でのミスや評価を過度に恐れるようになります。不安や気分の落ち込みが強いときは、心のエネルギーが枯渇しているサインかもしれません。

理由6:学校のルールや校風が価値観と合わない

校則や指導方針に納得がいかず、不適応を起こすケースです。頭髪や服装への厳しい制限、部活動の強制参加、あるいは高圧的な指導スタイルなど、理不尽に感じる慣習に疑問を持つお子さんもいます。特に自分の考えをしっかり持っている子ほど、納得感のないルールに従い続けることに強いストレスを感じます。

学校が合わない子に共通する心理的・行動的傾向

学校に馴染めないお子さんの様子を見ていると、親御さんは「どうしてうちの子だけ」と不安になるかもしれません。しかし、こうした傾向は決して異常ではなく、繊細な気質や独自の個性が学校という環境とぶつかって起きる自然な反応です。

感受性が強く、刺激に敏感

「ひといちばい敏感な子(HSC)」などの言葉があるように、周囲の刺激を強く受け取ってしまう子がいます。教室の騒音や話し声、まぶしい照明、さらには先生や友達の機嫌まで察知してしまうため、集団生活を送るだけでエネルギーを使い果たしてしまいます。静かな場所を求めて図書室や保健室へ足を運ぶのは、自分を守るための大切な防衛本能といえるでしょう。

集団行動や同調圧力に違和感を覚える

学校では「みんなと同じ」であることを求められがちですが、独自の価値観やペースを持つ子にとって、この同調圧力は息苦しさの要因になります。自分らしさを抑え込んで周囲に合わせ続けるうちに、心に大きな負担が蓄積していきます。個性豊かな発想ができる子ほど、画一的な学校生活を窮屈に感じてしまうものです。

対人関係でのトラブルや孤立感

友だちの輪に入ることや、いわゆる「空気を読む」ことに疲れを感じるケースです。いじめのような明確なトラブルだけでなく、興味関心が周囲と合わないために孤立感を深めてしまうこともあります。密接な人間関係が続く学校という場所が、心の休まらない場所に変わってしまうと、登校そのものが苦痛になっていきます。

学習内容や進度が合わない

授業の内容がお子さんの理解度や興味とズレていることも、不適応の一因です。簡単すぎて退屈してしまったり、逆に理解が追いつかず自信を失ったりすることで、学習の場が「劣等感を確認する場」になってしまいます。特に探究心が強い子は、決められた範囲を淡々とこなすだけの授業に物足りなさを感じる傾向があります。

完璧主義や自己評価の低さ

自分へのハードルが高く、失敗を極端に恐れる子も学校生活で疲れやすい傾向があります。テストの点数や発表の出来などを過剰に気にしてしまい、プレッシャーに押しつぶされてしまうのです。また、「自分はダメな子だ」という思い込みが強いと、少しのつまづきをきっかけに登校意欲が途切れてしまうことがあります。

身体症状として現れるストレス反応

言葉でうまく表現できないストレスが、体に現れることも少なくありません。朝の頭痛や腹痛、吐き気、不眠などは、心が限界を伝えているシグナルです。病院で「異常なし」と言われたとしても、その症状はお子さんにとっての真実です。「気のせい」で片付けず、心身が休息を求めているサインとして捉えてください。

心理的・行動的傾向の整理

傾向の種類 具体的な特徴 現れやすい場面
感受性の高さ 刺激に敏感、疲れやすい、繊細 教室、休み時間、集会
集団不適応 同調圧力への違和感、マイペース志向 一斉行動、グループ活動
対人困難 友達ができない、孤立、いじめ 休み時間、放課後、行事
学習の不一致 授業が合わない、理解度の差 授業中、テスト、宿題
完璧主義 失敗への恐れ、自己評価の低さ テスト、発表、評価場面
身体症状 頭痛、腹痛、吐き気、不眠 登校前、朝、学校到着時

こうした傾向は複数が重なって現れることもあります。大切なのは、本人の気質を変えようとするのではなく、環境を整えたり、別の選択肢を提案したりする柔軟な姿勢でお子さんを見守ることです。

子供が「学校に行きたくない」と言い出した時の初期対応

お子さんから突然「学校に行きたくない」と打ち明けられたら、誰だって動揺してしまいます。ですが、ここでの対応がその後の親子関係や解決への道のりを大きく左右します。まずは深呼吸をして、お子さんのSOSに冷静に向き合うことから始めましょう。

まずは否定せず、子供の気持ちを受け止める

もっとも大切なのは、お子さんの気持ちをそのまま受け止めることです。「甘えないで」「みんな頑張っているよ」といった励ましや否定は、かえってお子さんを追い詰め、心を閉ざさせてしまいます。

「そう思っていたんだね」「話してくれてありがとう」と、まずは勇気を出して本音を伝えてくれたことを認めてあげてください。親が味方であるという安心感こそが、対話の第一歩になります。

理由を無理に聞き出さず、話せる環境を作る

「どうして?」「何があったの?」と問い詰めたくなりますが、無理に理由を聞き出すのは逆効果です。本人も理由をうまく言語化できなかったり、自分でも原因が分からず混乱していたりすることも多いからです。

食卓や散歩中など、視線を合わせすぎないリラックスした場面のほうが、ふとした瞬間に本音をこぼしやすくなります。焦らず、お子さんが自分のタイミングで話し出せるのを待つ心の余裕を持ちましょう。

初期対応でやってはいけないNG行動

NG行動 その影響 代わりにすべきこと
叱りつける、説教する 子供が本音を隠すようになり、問題が深刻化する まずは共感し、話を聞く姿勢を示す
他の子と比較する 自己肯定感が下がり、孤独感が増す その子自身の気持ちに焦点を当てる
無理やり登校させる 心身の症状が悪化し、学校への拒否感が強まる 状況を見極め、休息が必要か判断する
親の不安を子供にぶつける 子供が親を心配させまいと無理をする 親自身も相談先を持ち、冷静さを保つ

身体症状の有無を確認する

登校を渋るのと同時に、頭痛や腹痛、吐き気、眠れないといった症状が出ていないか注意深く見守ってください。これらは「気のせい」ではなく、強いストレスが体に現れているサインです。もし症状が続くようなら、無理をさせず小児科や心療内科など、専門医への相談も検討しましょう。

学校との連絡・連携をどうするか

欠席の連絡をするとき、最初からすべてを詳しく説明する必要はありません。「体調が優れないため休みます」と伝え、まずは家庭での休息を優先しましょう。休みが長引きそうな場合は、担任の先生やスクールカウンセラーと連携し、家庭での様子を共有しながら今後の進め方を相談していくのがスムーズです。

初期段階で記録しておくべきこと

日々の変化をメモに残しておくと、後で専門家に相談する際の大きな助けになります。

  • いつから「行きたくない」と言い始めたか
  • どのような言葉で表現していたか
  • 身体症状や生活リズムの変化
  • 学校での出来事や人間関係の変化
  • 家庭での様子や言動の変化

こうした記録があれば、客観的にお子さんの状態を把握でき、適切なサポートを受けやすくなります。

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【判断基準】学校を休ませるべきか、見守るべきかのチェックリスト

「今日は休ませてもいいのかな?」「無理にでも行かせたほうが本人のため?」と、毎朝葛藤している親御さんは多いはずです。無理な登校が心の傷を深めることもあれば、適切な休息が回復を早めることもあります。ここでは、判断の目安となる具体的なサインをまとめました。

心身の状態から判断する緊急度チェック

まずはお子さんの心と体に現れているSOSの度合いを確認しましょう。

緊急度 症状・行動 対応の目安
頭痛・腹痛が毎朝続く、不眠、食欲不振、自傷行為、希死念慮の発言 即座に休ませ、専門機関へ相談
朝の体調不良、夜泣き、表情が暗い、趣味への興味喪失 数日休ませて様子を見る、カウンセラーへ相談
時々行きたくないと言う、特定の曜日だけ嫌がる 話を聞きながら見守る、状況に応じて対応

緊急度が高い場合は「学校へ行く・行かない」以前に、心身の安全を最優先に考えてください。

休ませる判断をすべき具体的なサイン

以下のような様子が見られるときは、心が限界を迎えているサインです。無理強いせず、家庭を「安全な避難所」にしてあげましょう。

  • 朝になると吐き気や腹痛など身体症状が繰り返し現れる
  • 夜眠れない、悪夢を見るなど睡眠障害が続いている
  • 学校の話題になると泣く、パニックになる、固まる
  • 食欲が著しく低下し、体重が減少している
  • 以前は楽しんでいた活動にも興味を示さなくなった
  • 自分を責める発言が増えた、または死にたいと口にする
  • 暴力的な行動や物への八つ当たりが見られる

見守りながら登校を促してよいケース

一方で、以下のような場合は、共感を示しつつ背中を押してみることも選択肢の一つです。

  • 具体的な理由を話せて、問題が比較的軽微である
  • 学校での楽しい出来事も話すことができる
  • 休日は元気で、好きな活動を楽しんでいる
  • 身体症状が一時的で、登校後は普通に過ごせている
  • 友人関係や学習面で小さな困難があるが、対処可能な範囲

ただし、促した結果としてお子さんの表情がさらに曇るようなら、すぐに方針を切り替える柔軟さが大切です。

専門家への相談が必要な判断ライン

家族だけで抱え込まず、以下のような状況では専門家の力を借りましょう。

状況 相談先の例
2週間以上、登校できない日が続いている スクールカウンセラー、児童精神科
身体症状が強く、日常生活に支障がある 小児科、心療内科
いじめや虐待が疑われる 学校、教育委員会、児童相談所
親自身が判断に迷い、不安が強い 教育相談センター、臨床心理士

専門家は客観的な視点から状況を評価し、適切な支援方法を提案してくれます。早めの相談が、問題の長期化を防ぐ鍵となります。

判断に迷ったときの基本原則

答えが出ないときは、次の4つのポイントに立ち返ってみてください。

  1. 安全と健康が第一:心身に危険があるときは、迷わず「休む」を選んで正解です。
  2. 「今」と「将来」を切り離す:今日休んだからといって、将来が閉ざされるわけではありません。
  3. 本人の意思を置き去りにしない:力ずくの登校は、親子の信頼関係を壊すリスクがあります。
  4. 「間違えたらやり直せばいい」と考える:一度決めた方針に縛られず、お子さんの表情を見て何度でも変えていいのです。

学校以外の学びの場・居場所|今の時代に選べる多様な選択肢

「学校に行かない=学びが止まる」というわけではありません。今は学校以外にも、お子さんの個性を伸ばせる場所がたくさんあります。無理に一つの場所に縛られず、お子さんの状態に合った「居場所」を一緒に探してみましょう。

フリースクール

民間の教育施設で、一人ひとりのペースを尊重してくれるのが特徴です。教科学習だけでなく、アートやスポーツ、自然体験など、子どもの「好き」を軸にした活動が多く、自己肯定感を取り戻すきっかけになります。在籍している小中学校の「出席扱い」として認められるケースも増えているため、まずは学校側と相談してみるのがおすすめです。

教育支援センター(適応指導教室)

各自治体が運営する公的な施設です。専門スタッフが常駐しており、少人数で落ち着いて過ごせる環境が整っています。公的な場所なので利用料が無料、あるいは低額なことが多く、学校の出席扱いとして認められやすいのもメリットの一つです。

オンライン学習・通信制教育

「外に出るのがまだ怖い」というお子さんにとって、自宅で学べるオンライン教材や通信制の仕組みは大きな味方です。タブレットやPCを使い、自分の得意な時間帯に自分のペースで進められます。近年では、オンラインでの学習状況を学校側が評価し、出席扱いとして認める柔軟な対応も広がっています。

ホームスクーリング(家庭学習)

学校や施設に通わず、家庭を拠点に学ぶスタイルです。子どもの興味がある分野をトコトン深掘りできる自由さがあります。一方で、学習計画や教材選びを家庭で担う必要があるため、親御さんの負担が重くなりすぎないよう、民間のサポートをうまく活用する視点も大切です。

民間の学習塾・習い事

学校に行っていなくても、好きな習い事や塾を通じて社会との接点を持ち続けることができます。特に個別指導の塾や少人数の教室は、お子さんの特性を理解してもらいやすく、安心できるサードプレイスになり得ます。好きなことに没頭できる時間は、何よりの心の回復につながります。

各選択肢の比較

選択肢 費用 出席扱い 特徴
フリースクール 月3〜5万円程度 学校との連携次第 個別対応、多様なプログラム
教育支援センター 無料〜低額 原則認められる 公的施設、専門スタッフ常駐
オンライン学習 教材による 条件次第で可能 自宅で完結、自分のペース
ホームスクーリング 教材費のみ 原則対象外 完全に家庭主体、自由度高い
学習塾・習い事 内容による 対象外 学習継続、社会とのつながり

選択肢を選ぶ際のポイント

環境を選ぶときは、以下のポイントをお子さんと一緒にチェックしてみてください。

  • 子どもが安心して過ごせる環境か
  • 子どもの興味や得意分野を伸ばせるか
  • 家庭の経済的負担は無理のない範囲か
  • 将来の進路選択につながる学びがあるか
  • 見学や体験を通じて子どもが納得しているか

まずは気になる場所へ、親子で見学や体験に行ってみることから始めてみましょう。

【体験談】「学校が合わない」を乗り越え、自分らしく進路を見つけた事例

学校以外の道を選んだ子どもたちは、その後どのようなステップを歩んでいるのでしょうか。ここでは、自分に合った環境を見つけ、前向きに過ごしている4つの事例を紹介します。

事例1:不登校からフリースクールへ移行したケース

集団行動や一斉授業に強いストレスを感じていた中学1年生のケースです。保護者は無理に登校させず、まずは自宅でゆっくり過ごす時間を確保しました。

段階 取り組んだこと 変化
初期 カウンセリング、自宅学習の環境整備 気持ちの安定、生活リズムの回復
中期 フリースクールの見学・体験 少人数での学びに興味を持つ
現在 週3日フリースクールに通学 自己肯定感が向上し、興味のある分野に取り組む

無理に周囲に合わせる必要がないと分かり、本来の明るさを取り戻しています。

事例2:通信制高校に進学し、自分の興味を追求したケース

毎日の通学や厳しい校則に息苦しさを感じていた高校1年生のケースです。進級を機に通信制高校へ転校し、自分のペースでレポート学習を進めるスタイルに切り替えました。空いた時間を音楽活動に充て、現在は卒業後の専門学校進学を目指して充実した毎日を送っています。「学校そのものが嫌いなのではなく、これまでの形が合わなかっただけ」と本人は語っています。

事例3:ホームスクールで学び、高卒認定試験から大学進学したケース

小学校高学年から通学が難しくなったケースです。中学校も無理に通わず、オンライン教材や図書館を活用して家庭で学習を続けました。16歳で高卒認定試験に合格し、その後は興味のあった歴史分野を学ぶために大学へ進学。学校という枠組みに縛られず、自分の「学びたい」という気持ちを軸に道を切り開きました。

事例4:適応指導教室を活用しながら社会性を取り戻したケース

対人関係のトラブルをきっかけに不登校になった中学2年生のケースです。学校の相談担当と連携し、自治体の教育支援センター(適応指導教室)へ通い始めました。少人数で穏やかな交流を重ねるうちに、人への不安が軽減。現在は高校に進学し、新しい環境で再スタートを切っています。

体験談から見えてくる共通点

これらの事例を振り返ると、いくつかの共通するポイントが見えてきます。

  • 無理に学校に戻そうとせず、子どもの気持ちを尊重した
  • 多様な選択肢があることを知り、実際に見学や体験をした
  • 保護者が孤立せず、相談先や支援機関とつながっていた
  • 子ども自身が興味や関心を持てる分野を見つけた
  • 自己肯定感を回復する時間と環境があった

学校が合わないという経験は決してマイナスではありません。それは、自分にぴったりの学び方や生き方を見つけるための「大切な転機」にもなり得るのです。

親が孤独にならないために|相談先リストとメンタルケア

お子さんが「学校が合わない」と悩んでいるとき、親御さんもまた、出口の見えないトンネルにいるような苦しさを抱えているはずです。周囲の視線や将来への不安に押しつぶされそうになるかもしれませんが、親御さんが心身ともに健やかでいることこそが、お子さんを支える最大の土台になります。

親が抱えやすい感情と孤独感の正体

不登校という問題に直面すると、多くの親御さんが以下のような感情に襲われます。

  • 自分の育て方が間違っていたのではないかという罪悪感
  • 周囲からの視線や評価への恐れ
  • 子どもの将来に対する強い不安
  • 配偶者や祖父母との意見の相違によるストレス
  • 誰にも相談できない孤立感

これらは決して特別なことではなく、同じ状況にある多くの方が経験する「自然な反応」です。まずは自分を責めず、今の苦しい気持ちを認めてあげてください。

主な相談先と各機関の特徴

一人で抱え込まず、外部の力を借りることで、現状を打開するヒントが見つかります。状況に合わせて、以下のような窓口を活用しましょう。

相談先 対応内容 利用のタイミング
スクールカウンセラー 学校内での子どもの様子や心理面のアドバイス 学校との関係を維持しながら相談したい時
教育支援センター(適応指導教室) 不登校児童生徒への学習支援・居場所提供 学校以外の学びの場を探している時
教育相談室(教育委員会) 就学や進路についての相談・情報提供 制度や進路について専門的な情報が欲しい時
児童相談所 家庭環境や虐待が疑われる場合の総合的支援 家庭内に深刻な問題がある時
保健センター 発達面や健康面での相談 心身の健康や発達に関する不安がある時
親の会・民間支援団体 同じ経験をした親同士の交流・情報交換 共感や実体験に基づく助言が欲しい時
臨床心理士・カウンセラー 親自身のメンタルケア 自分の精神的負担が大きい時

相談する際の心構えとポイント

初めての相談は緊張するものですが、以下の2点を意識しておくと心が楽になります。

事前に整理しておきたいこと

「いつから渋り始めたか」「家ではどんな様子か」などを、メモ程度にまとめておくだけで十分です。完璧に話そうとする必要はありません。断片的な言葉でも、専門家は状況を汲み取ってくれます。

複数の相談先を持つことの意味

「学校の先生の意見」だけでなく「親の会の実体験」など、異なる視点を持つことで、柔軟な選択ができるようになります。一つの場所で解決しようとせず、複数のつながりを持つことが安心感に直結します。

親自身のメンタルケアの重要性

お子さんを優先するあまり、自分のケアを後回しにしていませんか?親が倒れてしまっては元も子もありません。

日常的にできるセルフケア

  • 十分な睡眠時間を確保する
  • 信頼できる友人や家族に話を聞いてもらう
  • 短時間でも自分だけの時間を持つ
  • 趣味や好きなことをする時間を意識的につくる
  • 完璧な親であろうとしない

専門家のサポートを受けるタイミング

不眠や食欲不振が続く、感情がコントロールできずお子さんにぶつけてしまう、といった状態が続くなら、親御さん自身が心療内科やカウンセリングを利用するタイミングです。これは決して恥ずかしいことではなく、お子さんを守るための「賢明な判断」です。

親同士のつながりが持つ力

同じ悩みを持つ親御さんと話すと、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と心の底から思えるようになります。親の会やオンラインのコミュニティは、きれいごとではない「本音」で話せる貴重な場所です。

家族内でのサポート体制づくり

家族間で意見が食い違うと、親のストレスは倍増します。

  • 定期的に家族で話し合いの場を持つ
  • それぞれの考えや不安を否定せずに聞く
  • 専門家からの情報を共有する
  • 役割分担を明確にし、一人に負担が集中しないようにする

対立が激しい場合は、第三者である専門家に間に入ってもらうことも検討しましょう。

まとめ:「学校が合わない」は新しい道を探すチャンス

「学校が合わない」というお子さんの訴えは、甘えや逃げではありません。感受性の強さや独自の価値観など、その子が持つ豊かな個性が、今の環境とたまたま合っていないだけです。

無理に合わない場所に留まる必要はありません。フリースクールやオンライン学習など、自分らしくいられる居場所を見つけることで、自信を保ちながら成長できる道は必ず開けます。

親御さんも一人で抱え込まず、専門家の力を借りてください。お子さんが出した「合わない」というサインを、その子らしい人生を歩み出す大切なきっかけとして、前向きに捉えていきましょう。

※本記事はあくまで一般的な情報提供を目的としております。一部情報については更新性や正確性の保証が難しいため、最新の制度や要件については改めてご自身で各公式機関にご確認ください。

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私たち松陰高等学校は、山口県岩国市に本校を置く広域通信制高校です。「問いを立てる力」を育むことを大切にし、生徒一人ひとりの個性やペースに合わせた学びを提供しています。全国の学習センターを正規スクーリング校として活用し、移動の負担を減らした柔軟な学習環境を実現。教員と民間出身者が協力し、社会とつながる教育を行っています。校則はなく、生徒自らが学校をつくる「対話」と「実践」の場です。

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